降水量1mm未満の日が日本で一番多く、災害も非常に少ないことから、映画やドラマの撮影スポットとして注目されている岡山県。市街地からクルマで30分圏内に、海、山、古い街並みなどがあり、田舎の風景や島、高原など豊富なロケーションがそろっています。
「晴れの国岡山は、日本のハリウッドだね!」
そんな声が高まって、誰が呼んだか「HALLE WOOD(ハレウッド)!」。
「HALLEWOOD」の立役者であり、全国の映像制作会社が頼りにするというすご腕コーディネイターの妹尾真由子さんが、知られざるロケの裏側やさまざまなエピソードを通じて、岡山の魅力を紹介していく連載です。
《連載第64回》日本テレビ系連続ドラマ『俺たちの箱根駅伝』いよいよ放送開始!
みなさんこんにちは。
岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾です。
10月に入って、暑さは徐々にやわらいできていますが、天候が悪い日が続いたり、台風が発生したり、線状降水帯で局地的に集中豪雨になり全国各地で被害が出たりと心配が絶えませんね。
そのような中、皆さん、映画『八つ墓村』は見ていただけましたでしょうか。前回、前々回と二度にわたり『八つ墓村』についてお話してきましたが、作品柄多くを語れずということもありますが、とにかく多くの方々に見ていただきたいと思っています。
過去に何度も映像化された『八つ墓村』と比べるのではなく、新作として、新鮮な気持ちで見ていただけると嬉しく思います。
『八つ墓村』について、まだまだお話したいところではありますが、今回は、10月10日(土)から放送が始まる日本テレビ系連続ドラマ『俺たちの箱根駅伝』についてお話したいと思います。

県内では、今年2月に岡山市内で4日間、大規模な交通規制をかけ、延べ1,489名のエキストラの皆さんにご参加いただき、箱根駅伝を再現した撮影を行いました。
この場をお借りして、改めて感謝申し上げます。ご協力本当にありがとうございました。
この作品は、「下町ロケット」や「陸王」などの大ヒット小説の著者である、池井戸潤さんが、十余年の歳月と情熱を注いで描いた青春群像劇『俺たちの箱根駅伝』を、大泉洋さんを主演に迎え、山下智久さんや伊藤沙莉さんなどが共演し連続ドラマとして映像化されたものです。
私も、毎年1月2日に家族で初詣に行った帰りに祖母の家に新年のあいさつに行くと、いつも箱根駅伝を見ていて、そこで往路を最後まで見て、翌日復路は家で最初から最後まで見ていました。
毎回、ランナーや携わる方々のエピソードを交えた実況を聞きながら、この日の為にみんな頑張って練習してきたんだろうなぁ…、学生生活4年間、この日の為に練習しても走れない選手たちもいっぱいいるんだろうな…、襷を繋ぐことのプレッシャーは凄いんだろうなぁ・・・と色々考えながらテレビの前で応援しています。
本作では、箱根駅伝に懸ける青春とプライドが、選手側とテレビ局側の目線で描かれます。
この素晴らしい作品に岡山の風景が映し出されると思うと、今からワクワクが止まりません。最初に予告編が配信された際に岡山の風景が映って、より期待が高まっています。
本作品のロケについて初めて情報提供いただいたのは昨年9月初旬で、広島フィルムコミッションから、「箱根駅伝の話で、駅伝を再現するため、交通規制をして撮影できる場所を全国で探されているので、もし該当する場所があれば、制作の担当者に直接ご連絡ください」という内容でした。
毎年、テレビでは見ているものの、選手にクローズアップしていることが多く、背景をあまり気にして見ていなかったため、箱根の山道や各中継所、スタートやゴールのある大手町といったところどころの町の雰囲気は想像できたのですが、改めて言われると…。
ということで、私がまず最初におこなったのは、箱根駅伝のコースを確認することでした。
ネット検索すると、YouTubeなどで箱根駅伝の全コースを確認できる動画があったため、それを見て、「これを岡山で再現するなら…」と想像を膨らませながら、候補になり得る場所をいくつかピックアップしていきました。
その後、おかやまマラソンで封鎖したり、お祭り等で封鎖した実績があるかなどを調べ、県警本部に相談に行きました。
そこで、「ここは普段から渋滞がかなりおこっているため、止めるとなると迂回などが必要で撮りにくく難しい」など、あらゆる角度からのアドバイスをいただき、数カ所は対象から外し、イメージ資料を制作側に送ったところ、3日後に制作部が現地確認に来て下さったので、各所を案内して回りました。
採用される可能性があるとのことでしたので、その後は岡山市にロケを誘致するための相談に行きました。その場にはおかやまマラソン事務局やうらじゃ実行委員会の担当者の方々も同席いただき、封鎖を実現するためのノウハウやアドバイスをたくさんいただきました。
それから1カ月程して、監督(演出)やカメラマン、プロデューサー等10名弱が岡山に来られ、候補地をご案内して回りました。
市役所筋をご案内した際に、「ここで撮影できるんですか?」と尋ねられ、私は素直に「撮影で交通規制などを行った実績はありません。ただ、私はチャレンジしてみたいです」と伝えたところ、「ここで撮れたらすごい」とおっしゃっていただいたので、そこから、市役所筋、城下筋(美術館前)、県庁前の過去最大規模の交通規制を伴うロケ実現に向けて本格的に動き出したのです。
この奮闘劇については、次回のコラムでお話したいと思います!
岡山ロケも実施した日本テレビ系連続ドラマ「俺たちの箱根駅伝」は、2026年10月10日(土)21:00から放送開始です。岡山ロケのシーンがどこで登場するのか楽しみにしていただき、ぜひ、第1話からごらんください。
【Profile】

岡山県フィルムコミッション協議会
妹尾真由子
矢掛町出身。2013年に矢掛町入庁。産業観光課での勤務時代には、ご当地キャラ・やかっぴーとともに町の観光PRを担当。2016年より岡山県観光連盟に出向。2018年より岡山県フィルムコミッション協議会の専任スタッフに
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