降水量1mm未満の日が日本で一番多く、災害も非常に少ないことから、映画やドラマの撮影スポットとして注目されている岡山県。市街地からクルマで30分圏内に、海、山、古い街並みなどがあり、田舎の風景や島、高原など豊富なロケーションがそろっています。
「晴れの国岡山は、日本のハリウッドだね!」
そんな声が高まって、誰が呼んだか「HALLE WOOD(ハレウッド)!」。
「HALLEWOOD」の立役者であり、全国の映像制作会社が頼りにするというすご腕コーディネイターの妹尾真由子さんが、知られざるロケの裏側やさまざまなエピソードを通じて、岡山の魅力を紹介していく連載です。
《連載第61回》フィルムコミッション担当者研修会レポート
みなさんこんにちは。
岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾です。
夏本番で、暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしですか。
私も、真夏のロケハン対応で帽子、日傘、日焼け止め、日焼け防止パーカー、冷感アームカバー、冷感ボディシート、ひんやりタオルなど、完全防備のつもりで外に出ていますが、40度近い灼熱の太陽の下では、短時間であってもかなり体力を奪われる状況です。
この暑さは尋常じゃないので、水分補給もしっかりして、油断なく、無理は絶対せずに過ごしましょう!
さて、今回は、7月3日(金)に実施したフィルムコミッション担当者研修会についてお話したいと思います。
岡山県フィルムコミッション協議会は、県内全27自治体にフィルムコミッションの担当者を置き、連携しながら問い合わせや撮影などに対応しています。その中には7つの地域フィルムコミッションも含まれています。
フィルムコミッションの担当者の多くは、各自治体の観光部署の職員、もしくは観光協会の方が担ってくれています。
その担当者を対象に、年に一回、研修会を開催しています。
第一部では、私が講師を務め、初任者を対象にし、フィルムコミッションはどのような組織なのか、何のためにロケ支援をしているのか、ロケ誘致するメリットなどをお話し、日々の仕事や生活の中でプラスαでやっておいて欲しいことなどを伝えました。
+αの一つとして、普段、施設管理などの業務で公園や観光スポットへ外出した際に、「ついで」に写真を撮っておいて欲しいとお願いしています。天候や時間帯、時期によって雰囲気が変わって見えるので、同じ場所でも様々な条件下で風景を残しておいて欲しいということ。


他にも、実際の施設運用にこだわらずに建物を見ていただきたいということ。
映画やドラマのロケ地として撮影する場合は、施設を本来の用途として使わない場合もあります。
例えば、大学のキャンパス内の施設をコンサートホールや、美術館として使ったり、水道局関連施設や学校の校舎を警察署や病院として使ったりします。
そのまま使うのではなく、「○○に見える」ということで、普段とは違った設定でロケ地に決まることも多くあります。
その為、普段何気なく見ている施設やロケーションを、違った視点で見て「○○に見えるかも」といった場所があれば教えて欲しいとお願いしました。
他業務もあり忙しい中で問い合せに対応していただくため、少しでもスムーズに、かつ負担を最小限にして情報提供いただけるよう、日頃から準備をしておいていただきたいと思っています。
第二部では、毎回、映像制作会社のプロデューサーや制作スタッフ、若しくは、全国のフィルムコミッションで先進的な活動をされていたり、実績のある担当者をお招きして、講演をしていただいています。
今回は、2025年度後期のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」や、2023年に社会現象を巻き起こしたTBS日曜劇場「VIVANT」で、大々的なロケ支援や作品を活用したプロモーションなどを積極的に実施された、島根フィルムコミッションネットワーク会議と松江フィルムコミッション協議会からお二人を講師としてお招きし、「ロケ地から聖地へ!ロケ支援と地域観光プロモーションのあれこれ~担当者から見たリアルな現場~」と題して講演していただきました。

フィルムコミッションの担当者を対象にしているため、他では語ることのできないロケ誘致から現場対応、プロモーションに至るまでの裏の裏側までお話しいただき、現場ならではの大変さや問題点をリアルに伝えていただき、その解決策なども共有していただきました。
すぐにでも、当県のフィルムコミッション事業に活かせる内容が盛りだくさんで、私も身の引き締まる思いでした。
参加者からは、「FC事業に携わる者の守秘義務の徹底や臨機応変に対応できる行動力と判断力がある」「地域を巻き込んだ郷土愛の醸成などが、過疎化が進む地域にとって前向きな展開」「ロケ誘致が単なるメディア露出ではなく、通常の観光地ではない場所が作品をきっかけに聖地化し“新たな観光資源”へ生まれ変わる、地域活性化のための強力な策であることを再認識した」などの声をいただき、改めて、フィルムコミッション事業の重要性や地域との連携強化の重要性を感じてもらえる機会となったと思います。
島根県でも撮影され2026年7月26日(日)から放送が始まったTBS日曜劇場「VIVANT」は、当県でもワンシーンだけ撮影が行われ、エキストラの方々にご参加いただきました。何話に出てくるかはお楽しみに! ぜひ、チェックしてみてください。
最後に、今年4月に全国公開された映画『脛擦りの森』のジャパンプレミアin岡山(4/4開催)の際に、主演の高橋一生さんと渡辺一貴監督に制作いただいたサイン手形備前焼陶板が完成したことを記念し、7月24日(金)~8月17日(月)までの間、期間限定で晴れの国おかやま館(岡山北区表町1-1-22)で限定公開しています。

また、晴れの国おかやま館では、9月末まで「白桃ジュースが出る桃の蛇口 (愛称: ももじゃ )」も設置されていますので、陶板を見に来られた際は、白桃ジュースで暑さを吹き飛ばし、高橋一生さんがイベントなどで激推しした「千屋牛チップス」や、渡辺一貴監督がリピートしている「紅だるま(柚子胡椒)」などをお土産に買って、夏の思い出を作っていただきたいと思います。
【Profile】

岡山県フィルムコミッション協議会
妹尾真由子
矢掛町出身。2013年に矢掛町に入庁。産業観光課での勤務時代には、ご当地キャラ・やかっぴーとともに町の観光PRを担当。2016年より岡山県観光連盟に出向。2018年より岡山県フィルムコミッション協議会の専任スタッフに
<消費税率の変更にともなう表記価格についてのご注意>
※掲載の情報は、掲載開始(取材・原稿作成)時点のものです。状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、利用前には必ずご確認ください



