アウェイゲームのときは、こんな風に過ごしています
J2リーグは1シーズンに42試合を戦います。
所属22チームがホーム&アウェイで対戦するので、ホーム(岡山)での試合が21試合、アウェイ(県外)の試合が21試合となります。
コロナ以前、私はアウェイも全会場へ行き、試合を見届けていました。
私がアウェイに帯同したからと言って、試合結果が変わるわけでありませんが、遠くアウェイの地まで来て頂いているファン、サポーターの皆さま一人ひとりに「今日も一緒に戦いましょう!」とお声がけすることが私の最大の仕事で、選手とファン・サポーターをつなぐ役割のひとつであると(勝手に)信じてスタジアムへ向かっています。
そのことを前提として、今回はアウェイ試合で私がどのような一日を過ごしているか書いてみたいと思います。
ホームゲームに参考となるヒントを探して…
アウェイの試合の日は、前泊する時もあれば、試合当日に宿泊をしたり、日帰りの場合もあったりと、場所によってさまざまです。
宿泊が伴う場合は、その地で会いたい人を見つけて会食をセットします。
多くの場合は相手クラブの社長です。真剣勝負の対戦相手になるわけですが「サッカー界をよくしたい」と思っている同士でもあり、私が経営者としては年齢的にも若い方なので、いろんな方からいつも多くを学ばせて頂いています。
また、アウェイに帯同しているクラブスタッフと食事をすることもあります。普段の業務内では聞けない話をすることができるので、私にとっては非常によい時間となっています(スタッフにとってもよい時間になっていると信じていますが…)。
そのほかにも日中は「クラブ運営にプラスになることがないか」を探し、その地にしかないスポーツ施設や取り組みなどを見学し、クラブへフィードバックする…ということも行っています。
これはまた別の機会に、参考になった場所や事例などをこの連載で書いてみたいと思います。
選手たちと同じ目線で、ともに戦う
さて試合当日ですが、フロントスタッフはキックオフ4時間前にスタジアムへ入ります。
私も極力その時間にスタジアムへ足を運び、準備の様子を見ることで「運営や設営の面で参考になることはないか」「プラスになることはないか」とスタジアムを歩き回ります。
そして開門してから20分後くらいにはサポーター席へ行き、できる限りファン・サポーター一人ひとりと挨拶を交わして試合に臨みます。
クラブ関係者はスタンドに席を用意して頂けるのですが、私はそこで試合を観ることがあまり好きではなく、ピッチサイドの選手ベンチ横へ陣取るようにしています。
「選手と同じ場所に立ち、同じ目線で同じ気持ちで戦いたい」という思いから、いつもそこで観ています。
決して忘れられない一戦
先日の試合のことですが、0-0で迎えた試合終了間際、得点が入った瞬間に無意識のうちにガッツポーズをしてしまいました。
「どんな時でも冷静でいなければ!」とすぐに我に返り、ガッツボーズを見られていないかサポーター席に目を向けたところ、総立ちになって喜び合う岡山のファン・サポーターの皆さんの姿が目に飛び込んできました。
その光景に嬉しさで胸がいっぱいになったとともに、「試合に夢中で、誰も私のことなんか見ていなかっただろうな」と思って、少しホッとしました。
しかし、安心もつかの間。
スタジアムから岡山へ帰路に就く場合、特に飛行機移動の時に多いのですが、ファン・サポーターの方々と同じ便になることがよくあるんです。
その試合の後も、空港でサポーターの方と一緒になり「あそこの場所でガッツポーズしちゃいけんで!」と言われた時は、「見られていたのか!」と少し恥ずかしくなりました。
でも、そのサポーターの方が満面の笑顔だったことで「うれしい気持ちは一緒だよ」と伝えてくれているんだなと…。実は愛ある言葉だったのだと実感しました。
実はこれ、先日の山形戦での出来事。競技規則の適用ミスが原因で再試合になった試合の一幕だったんです。
見られてしまったガッツポーズ…、そしてこの試合でファン・サポーターの皆さんが喜び合っていた姿は、私にとって一生忘れられない、忘れてはいけない光景となりました。
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