朝ごはんに、おやつに、食事に添えて…まいにちのいろんなシーンで登場する「パン」。岡山にもたくさんのパン屋さんがあり、「この店のこのパンが好き!」という自分だけのお気に入りがある人も多いのでは? パンに恋したTJ女性スタッフが、とっておきの「惚れパン」を心ゆくまで語ります!
[ナビゲーター]しょこ
TJスタッフ暦10年目のアラサー女子。パンを買いに行くために遠征し、自分でも家で焼くほどのパン好き。朝ごはんは必ずパンと決めており、なかでも一番好きなのはベーグル! 現在、パンシェルジュの資格を取るための勉強中。子どものころの将来の夢は、パン職人の旦那さんと結婚すること。
11♥パンめ 『Monsieur de mousetache』の「贅沢あんぱん」
パンを語るなら、このパンはやっぱりはずせない。満を持して登場する9月のテーマは、ずばり「あんパン」です♪ あんパンは、日本ならではの菓子パンのひとつ。一般的なつぶあん、こしあんの小豆あんのほかにインゲン豆を使った白あんパンや、イモあんパン、栗あんパンなどの豆以外のあんを使ったもの、桜あんやうぐいすあんを使った季節のものと多彩。中のあんにこだわってすべて自家製で作っている店もあれば、「餅は餅屋」と、信頼できる和菓子屋さんにお願いして作ってもらっているという店もあります。ふんわりとしたパン生地としっとりしたあんの組合せはベストカップルで、まんじゅうとはまた違うおいしさ。子どもから大人まで定番の人気がありますよね。ちなみに私はあんパンを食べるとむしょーに牛乳が飲みたくなります。(笑)
多彩なタイプがあり、それぞれに魅力的なパンだから、異なる2タイプのあんパンをご紹介したいと思います。まず1回目に登場するのは、あんこみっちりのゴージャスな一品。倉敷市黒崎、中庄団地近くにある『ムッシュドムスタッシュ』さん。店主・芝信之介さんのトレードマークから名づけたという「ひげのおじさん」を意味する店名が印象的です。看板にもばっちり、「ひげのおじさん」が! かわいい~!
「贅沢あんぱん」190円は、ごらんのとおり中に詰まったたっっっぷりのこしあんが特徴です。もっちりした薄めの皮に、はちきれんばかりの中身。一見甘ったるそうに感じますが、十勝産の小豆あんの甘さとのバランスが絶妙にとられておりけっしてしつこすぎない。割ったところのビジュアル、はじめて見たとき岡山人の愛する「大手まんぢゅう」を思い出したのは私だけでしょうか?(笑) 大好きなんですよね~。こちらのあんパンにはさらに岡山県産黒豆もプラスされ、その香ばしさがアクセントになっているのも食べやすさの秘密のひとつです。
ただ、残念ながらこの「贅沢あんぱん」は、今は気まぐれ商品で数量限定だそう。「絶対手に入れたい!」という方は必ずお出かけ前に電話で確かめてくださいね。予約も受け付けてくれますよ! でも、このレア感も魅力のうちかな~。偶然出合えたら自慢しちゃってください♪ 店主さんいわく「人気がもっと出たら今後レギュラーに昇格するかも?」とのことなのでお楽しみに!
こちらの看板商品は「メープルラウンド」300円。渦巻き状に巻き込まれたメープルシートのコクのある甘みが絶品の大人気商品! 専用パッケージが用意されているので、贈り物にする人も多いそう。月替わりで「あまおう&ベリー」、「コーヒーアーモンド」といった季節商品も並びます。お話をうかがったとき(8月)は「シチリアレモン」、9月からは「マロン」の予定だそう。ほかにも、私の大好きなクルミを惜しみなく使ったシリーズは「くるみパン」120円、「くるみチョコ」170円、「くるみとさつまいも」170円、「くるみクリームチーズ」180円など…。どれもクルミ好きにはたまりませんね~♥ そしてもうひとつ私のパンアンテナがビンビンに反応した品があります。それは「たまごサンド」230円! ふわふわ食パンに、まさにあふれ出すほどにはさまれた玉子フィリング。鮮やかな黄色のぷりぷり玉子ちゃんがそそる、ひと口かじると思わず目尻が下がっちゃう「幸せの玉子サンド」♪ ちなみにこれをトーストしたパンに替えた「溢れ出すたまごのクラブサンド」という商品もあり、どっちにしようか、せまり来るたまごの誘惑にあらがえない!
スタッフさんとご家族総出で作り上げたという店内は、青×白カラーでさわやかなイメージに。シンプルながらフランスの街角のベーカリーといった趣きでおしゃれ感満載です。フランスマダムがバゲットを無造作に紙袋に入れて買っていきそう(笑)。厨房のかわいい赤い焼き釜から次々と出てくるパンたちは毎日約40種類で、いくつも食べられるようにと小さめで素朴に作られたものが多いです。天然酵母パンや食事パンに加え、惣菜パン、菓子パンとバランスよくさまざまにそろうのも、よりたくさんの人に親しんでもらうためなんですって。とことんお客さん目線ですね!
芝さんはもとはアパレル業界で働いていたんだとか。ファッションに変わり新たに熱中したのが、大好きで通っていたというパン屋にインスパイアされて始めたパンづくりでした。その異色ともいえる経歴が、パン開発のアイデアやインテリアの美的センスにも生きているのかも? 目標は「地域の人々に愛されるパン屋さん」と話し、毎日まっすぐに生地と向き合い地元のためにパンを焼き続けている姿がすばらしい。「体にやさしく安心して食べられる」をコンセプトに作る無添加の生地を、石窯のように遠赤外線の輻射熱を炉内に行きわたらせることのできるガスオーブンで焼き上げます。そのおかげで、「外パリッ、中ふ~んわり」という理想的な食感が実現できたんですねえ。そのおいしさの評判は、地元の熱烈なファンを中心に口コミで広がり続けています。さらに、一角には黒糖菓子や塩など鹿児島県の喜界島産の自然食品が並ぶコーナー、12席あるイートインコーナーでは「ホットコーヒー」150円や「コーンスープ」150円、「マンゴースムージー」450円などもあり、いろんな楽しみ方ができます。家の近所にこんなパン屋さんがあったら、毎朝でもモーニングに通いた~い!
Information
Monsieur de mousetache(ムッシュドムスタッシュ)
- 住所
- 倉敷市黒埼607-1 [MAP]
- 電話番号
- 086-489-2006
- 営業時間
- 7:00~18:00
- 休み
- 月曜、第1・3日曜
- 席
- 12席
- 駐車場
- 6台