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つまんない映画なんてない!

つまんない映画なんてない! vol.12

「フォース」

  • 情報掲載日:2015.12.30
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界20年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘訣。映画が好き過ぎて、あこがれのターミネーターに変身。特殊メイクがんばりました!

「フォース」

前回も「スター・ウォーズ」について書かせていただいたのだが、とてもとても語りつくせないので今回も書きたい! いや書かせていただきたい! お願いします、書かせて下さい!

今回は「フォース」についてである。
今作のサブタイトルにも登場している「フォース」を知ることが『スター・ウォーズ』の魅力を知ることだと私は思う。

1977年の『スター・ウォーズ』公開の時、日本語字幕では「理力」(りりょく)と訳されていたので私たちは“理力ごっこ”と称して『スター・ウォーズ』の世界に浸って遊んでいたのである。
「フォース」は正義の味方だけの力ではない、悪者たちにも「フォース」の使い手はいる。なんなら悪者の方が少し強いのである。「理力ごっこ」では正義を選ぶか、強さを選ぶかが悩ましかった思い出がある。これこそがフォースの、そして「スター・ウォーズ」の大きな魅力なのである。

当時、子どもだった私には「理力」はいわゆる超能力という単純な解釈だったのだが、知れば知るほど「フォース」は興味深い。表面的に起こる現象は、予知や念動力、テレパシーや飛んだり跳ねたりと、超人そのものなのだが、そこには哲学があるのだ。

「フォース」とはただの力ではなく、宇宙のエネルギーそのものなのである。
そう言われるとさっぱりわからない・・・

私はこう解釈している。
人は誰でも正義と悪を持ち合わせていて、いつも己の中で闘っている。
例えばボクシングで強さが互角の選手がいたとする。一方はルールを守り、一方は反則・凶器・何でもアリで戦うのなら必ず悪が勝つのである。つまり人は悪に染まれば善に勝つことができる。そしてそれが宇宙の理(ことわり)なのである。だから善にはそれを凌駕する強さを求められる。全宇宙の理(ことわり)も、一人の人間の中で起こっている葛藤も同じなのである。

そう思った時、私は鳥肌が立った。
一人一人、全ての人の中に宇宙が広がっている。100円拾ったおばちゃんの葛藤も、タバコの吸い殻のやり場に困っているおじちゃんの葛藤も、いじめられている友達を見たときだって、ライトサイド(光明面)とダークサイド(暗黒面)の闘いなのである。それは全宇宙で起こり続けていることと同じなのだ。

「フォース」はそれらを分かり易く強調したもので、決して特殊な能力者だけの話ではない。 全ての人が心に“フォース”を持っているのである。我々の日々に起こる心の葛藤は些細なことかもしれない。しかし、ささやかだからこそ自分の暗黒面に負けてはいけないのだ!

ジョージ・ルーカス監督は、12歳の私に自分の暗黒面と闘い続けろと教えてくれていたのだ。「理力ごっこ」でルークを選んだ彼も、ダース・ベイダ―を選んで見事にやられて見せた彼も、あれが全宇宙の平和につながっていたとは知る由もなかったであろう!

今こそ言おう! 全ての人よ、フォースと共にあれ!
ちなみに12歳の私はR2-D2役・・・。

『スター・ウォーズ フォースの覚醒』

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岡山メルパ館長 福武孝之

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