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つまんない映画なんてない!

つまんない映画なんてない! vol.13

「映画史を変える映画」

  • 情報掲載日:2016.01.13
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界20年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘訣。映画が好き過ぎて、あこがれのターミネーターに変身。特殊メイクがんばりました!

「映画史を変える映画」

昨年は歴史的な映画が公開された。もちろん『スター・ウォーズ』のことだ。
このコラムでは前回も前々回も『スター・ウォーズ』について書いているが、今回のスター・ウォーズ新シリーズが3部作なので私もコラムを3部作で書くことにした。

これは『スター・ウォーズ』シリーズに全く興味がない方々には甚だ迷惑なことかもしれないが、『スター・ウォーズ』にはそれだけの価値がある!いや、それ以上の価値がある。
そもそも私ごときが『スター・ウォーズ』の価値を語るのはおこがましいのだが、“語らずにはいられなくなる物語“。それが『スター・ウォーズ』なのである。

これまでにも映画史を変えた作品はたくさんあるのだが、とりわ『スター・ウォーズ』が起こした映像の革命は素晴らしい。
SF映画に不可欠となる特撮の歴史は、ルーカス監督が『スター・ウォーズ』製作のために作ったILMという特撮製作会社の歴史と言っても過言ではない。今から40年も前にカメラをコンピューターで制御して撮影するという革命を起こしている。これによりSF映画に登場する宇宙船はオモチャから“本物”に変わったのだ!

エピソード4の冒頭に登場する宇宙船を観て、すべての人が度肝を抜かれた。そして一瞬「本当に宇宙船はあったんだ!」と思ってしまった。これこそ映画のマジックではないだろうか!?!? 瞬く間に夢の世界に観客を連れて行くという、映画の真髄を当時『スター・ウォーズ』がみせてくれたのだ。

しかし、映像だけではない、音響もすごい!劇中に流れる音楽がフルオーケストラによる“生”演奏なのだ。つまり出来上がった映像を見ながらフルオケが演奏しているのだ。これはもうライブだ。宇宙戦闘機の激しいドッグファイトでは、突撃するとき、攻撃するとき、そして弾き飛ばされる戦闘機に対して、それぞれ抑揚がついているではないか! 私は当時、子どもながらに「この映画は何かが違う!」と感じた。
この違いは映画鑑賞後にあるのだ。『スター・ウォーズ』サントラを聴くと、そのシーンが頭の中に完璧に蘇る。映像と音響がシンクロしているが故に、脳に記憶された感動が一生継続するのである。つまり『スター・ウォーズ』は音楽にも映像が記録されているのである。

革命はまだまだある。莫大な製作費の獲得方法である。
『スター・ウォーズ』は初めから9部作と言われていた、後に6部作と訂正されたが、この長尺超大作の莫大な製作費を出資する映画会社があるわけもなく、最後にたどり着いた条件は1作分だけの製作費だった。ここでルーカス監督は第4章を作ったのだ!

映画は一作目がヒットすると二作目・三作目が製作され、これがシリーズとなることがしばしばだ。このことを熟知している監督は最も観客を動員できるであろう第4章から公開したのだ。この話は有名な成功譚だが、簡単なことではない。特に『スター・ウォーズ』は1つの物語で他のシリーズのように1話完結形式ではない。例えば『ロード・オブ・ザ・リング』なら、いきなり2つの塔で戦っているところから始まるし、『ハリー・ポッター』なら3大魔法学校対抗戦が始まっている。『スター・ウォーズ』の場合、第4章から始まると言うことは、登場人物の紹介もしていない事はおろか、主人公も悪に染まって登場するため観客は別の人物を主人公と思って観るのである。
しかし、それでも成立するように作られていて、まんまと世界一の人気シリーズとなった。この革命に影響を受けた映画がその後大量発生し現在に至ることは言うまでもない。これはもう映画の作り方さえ変えてしまっているのである。

この他にも、記録的な興行成績はもちろん、キャラクターの商品化やキャスティングなど、たくさんの革命があるのだが、ここでは語りきれないのだ。

とにかく今! 『スター・ウォーズ』の新シリーズが公開され映画史がまた変わろうとしている。我々は劇場に映画を観に行くのではない、後世に語り継がれる革命を観に行くのだ!

岡山メルパ館長 福武孝之

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