まかちょ~SP特別編/見れば思わず踊り出す? 一般公募による100作品から選ばれた、躍動感あふれる3つのデザインマンホールを調査せよ!
岡山で話題のスポットやイベント、知る人ぞ知るレアな情報など、誰もが気になる地元のモノ、ヒト、コトを『タウン情報おかやま』が徹底調査するこの企画。スタッフが実際に現地を訪れ、体験したとっておきの情報をリポートして、「岡山の魅力を再発見できる、よりディープでフレッシュな街ネタ」をお届けします!
路上を彩る真夏の熱狂。あの「うらじゃ」がご当地マンホールに。
路上で時折見かけるマンホールの蓋。実は地域によって様々なデザインがあり、そこでしか見られない「ご当地マンホール」として人気を集めています。
マンホール自体は下水道の出入口として設置されているものですが、全国の自治体で趣向を凝らしたデザイン蓋が続々と生産されるようになりました。
地域の文化や名産品、キャラクターを描いたデザインも増え、蓋の現物を撮ってコレクションにいそしむ「マンホーラー」と呼ばれるファンも急増。
今やマンホール蓋は、誰もが楽しめる路上のアイテムへと変わりつつあります。
岡山にも市町村ごとに多彩なマンホールがあり、この「まかせてちょ~査団」でも過去数回にわたって魅力的なデザイン蓋をご紹介してきました。
今回、新たにお伝えするのは、夏の風物詩としておなじみのお祭り「うらじゃ」を描いたマンホール。2020年の夏に、岡山市のご当地マンホールとして登場したばかりの新作です。
こちらの写真は、2020年7月31日に岡山市役所で行われた「うらじゃマンホール」贈呈式の一場面。
写真は左から順に、企画制作を行った『岡山青年会議所(岡山JC)』の高山晃一理事長、一般公募で見事採用を勝ち取った小学生5年生の斎藤拓海君、岡山市の大森雅夫市長、岡山JCと共に製作した『うらじゃ振興会』の二垣幸広事務局長。
みなさんが手にしているのが、この度作られたうらじゃマンホールのデザイン蓋です。
「え、マンホールって頑丈な鉄蓋でできてるんでしょ? 持ったら重たいんじゃないの?」
そう心配したみなさん、ご安心ください。大森市長が持っている蓋以外はレプリカです。それなら、市長が持っているのは本物? 意外と怪力!
そう、普通は重くて持ち上がらないはずのマンホール蓋。確かに大森市長が持っているのは本物の蓋なのですが、実はプリント加工がされたシール蓋というもの。
設置時に鉄蓋に張り付けるタイプで、手で持ち運べるぐらいの重量なのです。そして表面には上を歩いても滑りにくいような加工も。マンホールの技術も進化しているんですね。
豆知識はさておき、今回は贈呈式の様子を含めたマンホールウォッチング豪華版としてうらじゃマンホールをレポートしちゃいます!
岡山市役所で開催された、贈呈式の様子をリポート。
うらじゃマンホールは、『岡山青年会議所』と『うらじゃ振興会』が主催したプロジェクト。岡山県民を対象に一般公募を行い、「小学生」「中高大学生」「大人」の3部門の中から選んだ最優秀賞3作品のデザインでマンホールを制作しました。
贈呈式では、3作品のマンホールのレプリカを一人ずつ大森市長に進呈しました。大森市長からは感謝状と、オリジナルのトートバックが送られました。
市役所関係者や報道陣に見守られながら贈呈式を行った斉藤君。緊張したかな?
岡山青年会議所の高山理事長が贈呈したのは、中高大学生の部の最優秀作品。公募期間の2020年3月から4月の1か月半の間に、なんと100点以上もの応募があったそうです。今回は3作品を2枚ずつ、計6点のマンホール蓋が製作されました。
贈呈式の最後には、大森市長から「来年の再開に向けて、素晴らしいマンホールでうらじゃを盛り上げたい」と感謝の挨拶がありました。
新型コロナウイルスの影響により、2020年は開催中止となってしまったうらじゃ祭り。ちょっぴり寂しい夏になりましたが、マンホールでうらじゃの熱気を感じることができますね。
一年通してうらじゃをPR。「祭×マンホール」コラボ企画の裏側を聞く。
1994年にはじまり、岡山を代表する夏祭りとなったうらじゃ祭りは、毎年8月の2日間にわたって岡山市街地で開催されています。
祭りのメインとなるのは、踊り子を中心に観客や裏方も一体になって盛り上がる踊りのパフォーマンス。演舞場や商店街、市役所筋などでチームごとに個性あふれる演舞が披露され、通りを練り歩くパレードからフィナーレの「総踊り」まで、岡山の街を祭りムード一色に染め上げます。
「うらじゃ」は、桃太郎のルーツといわれる鬼神「温羅(うら)」の伝説がモチーフになっています。
チームごとに趣向を凝らしたコスチュームやメイク、振り付けがあるのも見どころの一つで、「うらじゃ音頭」の力強いリズムに乗せて踊り子達が歌い踊る様子は、見ているだけでも元気をもらえますよね。
県民を中心に、みんなで手を取りながら創り上げてきたうらじゃ祭りは、祭りを愛する人達の支えによって26回を迎えるまでに大きく成長しました。
豊かな社会づくりを目指し、さまざまな地域活動やリーダー育成を行う『岡山青年会議所』では、『うらじゃ振興会』とタッグを組んでうらじゃのPRを行っています。
全国的に注目されているご当地マンホールとのコラボについて、贈呈式終了後にお話しを伺いました。
「ご当地マンホールは、地域の魅力を伝える街のアイコン的な存在です。カラフルなデザインマンホールは、華やかなうらじゃの風景を表現するのにぴったりだと感じました。今年はコロナの影響で中止となり非常に残念ですが、祭りの無い時期にもうらじゃを感じてもらえればうれしいです」(高山理事長)
二垣さんが事務局長を務める『うらじゃ振興会』は、年間を通じてうらじゃの普及と振興に努めています。どんな選考基準でデザインを選んだのでしょうか?
「応募作品はどれも力作ぞろい。その中でうらじゃの様子が率直に伝わるデザインを選びました。踊り子の表情が豊かなもの、華やかな色使いも選考のポイントになりました」(二垣事務局長)
贈呈式の責務を果たし、少しリラックスした様子の斉藤君にもインタビューしてみましょう。
まずは受賞おめでとうございます! デザインのポイントはズバリ何ですか?
「祭りの激しさを狙って描きました。踊っている人の姿が一番うらじゃらしいかな、と思って」
見事採用されて、どんな気分ですか?
「びっくりしました。実際のマンホールを見にいくかどうかは、まだ決めてません…」
「うれし恥ずかし」といった様子の斉藤君。自分の描いた絵が街にずっと残るって素晴らしいこと。ぜひ家族や友だちと一緒に、見学ツアーを開催してほしいです。
「マンホールのほかにも、オリジナルの『うらじゃLINEスタンプ』を販売しています。今後も若い方を中心にさまざまな形で祭りの魅力をPRしていきたいです。来年こそは再開して、一緒に街を盛り上げたいですね」(高山理事長)
岡山市役所筋で発見! 駅前通りに映える6つのマンホール。
贈呈式が行われた数日後、市役所筋にうらじゃマンホールがお目見えしました。設置されたのは、ちょうど祭りが行われる盛夏の時期。どんな様子か、早速マンホールウォッチングの様子に出かけてみました。
最初のマンホールを『岡山髙島屋』前の歩道で発見! 足元にあると意外と気づきにくいものですが、色鮮やかなので目立ちますね。
こちらに置かれているのは大人の部の最優秀作品、桜井さんがデザインしたマンホール。鬼と踊り子がバランスよく描かれているのが魅力です。左には筆書きのような「うらじゃ」の文字が。
こちらは贈呈式に出席した斉藤君の作品。改めて見ると、踊り子のイキイキとした表情が映えますね。よく見ると、衣装のデザインが非常に凝ってます。力強い「鬼」の文字も印象的です。
斉藤君の作品は、『ドンキホーテ岡山駅前店』の前で発見しました。少し離れた歩道のベンチから眺めてみると、なかなか存在感がありますね。
この2か所は、市役所筋でも特に人通りの多いエリアです。つい足元に夢中になって通行の妨げにならないように十分注意しましょう。
踊り、衣装と並んで欠かせないのが、踊り子さんが顔に施す独特のメイク「うら化粧」。開催当日は、観客が実際に体験できるブースもあり、祭りの楽しみのひとつとなっています。
こちらは中高大学生部門の最優秀賞、高校生の片山さんの作品。踊り子の顔にグッと寄ったシンプルな構図で、華やかな衣装と笑顔、お花のようなうら化粧が際立つように描かれています。
英語で書かれた「URAJA」の文字で、祭りを国際的にPRできますね。
見つけた場所は県庁通りの入口付近。『イオンモール岡山』の正面にありました。
うらじゃマンホールは、市役所筋の『岡山髙島屋』からあくら通りの手前まで計6か所に設置されています。広い歩道に設置されているので、比較的鑑賞しやすいのもポイントです。
県外のマンホーラーからも注目を集めるうらじゃマンホール。来年以降、エネルギッシュな踊り連とマンホールがコラボする風景が楽しめそうですね。
駅前に出かけた際は、ぜひうらじゃマンホールを探してみてください。祭りの熱狂を街に刻むご当地マンホールで、うらじゃの魅力がもっといろんな人に伝わることを願っています。
※マンホールを写真に収める際には、周囲の安全を十分に確認し、歩行者や車両の通行の妨げにならないように注意しましょう。
※新型コロナウイルス感染拡大の影響による自粛要請を受け、マンホールカードの配付を一時停止している場合があります。マンホールカードを発行する各自治体の窓口に問い合せください。
Information
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問い合せ先
- 公益社団法人 岡山青年会議所(岡山JC)
住所:岡山市北区厚生町3-1-15 岡山商工会議所ビル6階
電話番号:086-223-0938
HP:https://www.okjc.org/public/ - うらじゃ振興会
住所:岡山市北区表町1-4-64 上之町ビル4階
電話番号:086-226-0900
マンホールカード検索サイト
- GKP下水道広報プラットホーム
http://www.gk-p.jp/mhcard/上記サイト内「岡山県のマンホールカード情報」
http://www.gk-p.jp/mhcard/?pref=33#mhcard_result
<消費税率の変更にともなう表記価格についてのご注意>
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