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編集者にまかせてちょ~査団スペシャル

《岡山市/合気道正武会・岡山市合気道協会》競わず攻めず、己に勝つ! 平和の武道、「合気道」の世界に触れてみた。 【PR】

気になる岡山の街ネタ調べます!まかせてちょ~査団スペシャル

  • 情報掲載日:2020.09.26
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

Mission_62/間合いと技で、触れた瞬間相手を交わす。誰でも達人を目指せる!? 合気道の技を体験せよ。

岡山で話題のスポットやイベント、知る人ぞ知るレアな情報など、誰もが気になる地元のモノ、ヒト、コトを『タウン情報おかやま』が徹底調査するこの企画。スタッフが実際に現地を訪れ、体験したとっておきの情報をリポートして、「岡山の魅力を再発見できる、よりディープでフレッシュな街ネタ」をお届けします!

子どもや女性も参加。「合気道正武会」の稽古場を訪問。

昔から学校の部活や習い事として根強い人気のある武道。日本伝統の武道には様々な種類がありますが、柔道や剣道、空手と並んで親しまれているのが「合気道」です。

経験したことがある人なら、その魅力は承知の通り。しかし合気道って実際に見る機会が少ないと感じませんか? ほかの武術とはどこが違うのでしょうか。

万年運動不足の団長M、今回は気になる合気道の世界を体験してみることにしました。

訪れたのは、岡山市中区にある『岡山市立操山中学校』の武道場。中に入ってみると、ちょうど子ども達の稽古が始まったところでした。畳の外には、この後に稽古を行う大人の道場生の皆さんが控えています。

『合気道正武会』では、毎週金・土・日曜の夕方から少年部と一般部に分かれて約1時間ずつ稽古を行っているそうです。練習生も小学校低学年からシニア世代までと幅広く、男性に交じって女性の姿もありました。皆さんとても真剣な表情。稽古場には武道特有の静かな緊張感が漂っています。思わず背筋がピンッと伸びるような感覚がありました。

お話を聞かせていただくのは、『合気道正武会』岡山道場長の万代(まんだい)さん。岡山県合気道連盟の副会長も兼任し、岡山の合気道の普及に努められています。

現在、道場では稽古中もコロナ対策が徹底されているとのこと。マスクでダンディなお顔を見せられず非常に残念ですが、素顔はとっても気さくで優しい方です。取材開始から明るいトークで場を盛り上げながらも、練習生の掛け声に対して「もっと大きい声が出せるよ!」と愛あるダメ出しも忘れません。

「時に厳しく、時に優しく」の丁寧な指導ぶりに、合気道への想いを感じます。

掛け声の先に目をやると、子ども達が木刀を使って稽古を行っていました。自分の身長と近い長さの木刀を振り上げる小学生の男の子。対するは合気道上級者の中・高校生の男子。木刀を持つ姿はまさに少年剣士さながら、姿勢もばっちり決まっていてカッコいいですね。

さあ、いざ勝負!

…おや? どうやら実際に竹刀を交えることはない様子。立ち位置を変えて相手を絶妙にかわしながら、高校生男子が刀の振り方や体勢の取り方を教えています。万代さん、これって試合の取り組みなのですか?

「いえいえ、合気道には試合がないんですよ。合気道は数ある武道の中でも唯一、勝敗を競わないんです」

対戦しないとはこれいかに? 何やら奥が深そうな合気道、どうやらここに空手や柔道との大きな違いがあるようです。

道場長に聞く。勝敗を決めず心身を磨く合気道って、一体どんなもの?

万代さん、合気道はいつ頃に誕生したんですか?

「合気道は武道家の故・植芝盛平翁が創始者で、合気道界では『開祖』と呼ばれています。植芝盛平翁は明治生まれで、伝統の武術を極めた後に厳しい精神修行を積み、合気道を生み出しました。合気道は大正から昭和にかけて生まれた現代の武道なんです」

武道は敵を倒すための戦法というイメージがあります。合気道はなぜ争わないのでしょうか?

「合気道は礼節を第一にして、心身を鍛錬することが目的です。むやみに相手を力で負かさず、他人と優劣を競わないのが合気道の真髄です」

なるほど。勝ち負けを決めないからこそ、試合も必要ないというわけですね。

「そうなんです。柔道のように組み合わないのが特徴で、相手の攻めを上手に交わすための体の動きと技の型を磨きます。柔道や空手は競技性を高めてスポーツとして発展しましたが、合気道は稽古を積んで技を磨くのを基本としています。自分の身を守る『護身術』にもつながる武道です」

手を取り合って組むだけではなく、道具を使った技も覚えるのですね。

「合気道には徒手のほかに刀、杖を使った剣術があります。少年部のみんなが使っているのは木の刀。私が持っているのは『杖(じょう)』と呼ばれる棒状の道具です」

畳の端には稽古で使う木刀がズラリ。素振りするだけでも力がいりそうですね。

「合気道は剣の使い方が原点なんです。木刀や杖を使えば、相手と距離をとりながら間合いの感覚を掴むことができます。ソーシャルディスタンスにもなるので、今は剣術の稽古が中心ですね」

万代先生が杖術のお手本を見せてくれました。お相手は、合気道歴9年の竹谷さん。

合気道は相手の力を利用しながら自分の身を防御し、反撃を行います。相手(竹谷さん)が杖を手に取りました。そこから杖の真ん中を支点に、「てこの原理」で自分側の杖をくるっと回しながら移動すると…。

杖と共に、相手の体も自然と引っ張られ…

「エイっ!」と杖を振り下ろすと、相手の体が畳に転がりました。ワン、ツー、スリーのステップで、まさに一瞬の早業です。竹谷さんの受け身も美しい!

実際に見ると、動きに全く無駄がなく自然なタイミングで技が繰り出されました。パワフルな攻撃ではなく、ひょいっと相手の動きを交わす様子は実に軽やか。「優雅」という言葉がぴったりです。

こうした技をお互いに繰り返すことで習得していくそうです。

間合いと技で相手をかわす武術。今はソーシャルディスタンスを保って稽古中。

この日は少年部と一般部で20数名の道場生が集まりました。マスクを装着したままの稽古はちょっと大変そうですが、しっかり休憩と水分補給を挟みながら稽古に励んでいるそうです。

「順番を待つ間もソーシャルディスタンスを守っています。稽古前には手の消毒も忘れずに。気になる人は、足も消毒してもらって構わないけどね~」と笑う万代さん。「へえ、足も消毒するのかあ!」と万代さんのジョークを間にうけた団長M、思わず足裏の汚れが気になりました。

それにしても、久しぶりに裸足で動くとなかなか気持ちがいいですね。

「コロナ禍では、直接技をかける稽古は極力控えていますが、本来は手首を使ったり腕を返したりするような関節技も基本となります」

相手の手首を持った瞬間、竹谷さんの体制がばたっと崩れました。決して力でねじ伏せているのではなく、相手の位置や動きを読みとってタイミングよく技を仕掛けているのだそうです。

体格や年齢は関係なく強い相手に対峙でき、自分を守りながら相手も傷つけない。これが合気道のスゴイところ。

相手をしてくれた竹谷さんに聞いてみました。なぜ合気道を始めたのですか?

「私は大学1年生で部活に入ったのがきっかけでした。やっていくうちにどんどんハマり、卒業してからも定期的に通い続けています」

竹谷さん、合気道の魅力はなんですか?

「技の広がりがあることですね。返し方や技の仕掛け方が何通りも作れて面白いんです。年齢層も幅広くて、親子で通い続けている方もいますよ」

万代先生は、「決まった型はあれど、勝敗のない合気道にルールはありません」と話します。

「ゴールは自分の中にあり、あくまでも心身の修行がテーマ。修行というと難しい印象を受けるかもしれませんが、体を動かして基礎体力を身に着け、技や礼儀を磨くことで心も磨くというものです。合気道をすることで前向きな気持ちになり、日々の仕事や学問、生活を向上につながれば、合気道の修行を行う意味があります」

団長Mも実際の技を体験。ちゃんと受け身ができるかドキドキ。

杖術を実践中のこの女性は、合気道歴2年で高校3年生の山川さん。受験勉強の合間に通う週1回の稽古が楽しみだそうです。

「師範や先輩方の動きをじっくり見ながら、目で技を覚えます。結構集中力が要りますし頭も使いますが、そこが面白さですね」

道場では初心者から有段者まで、様々なレベルの方と一緒に稽古を行います。上級者の技を見るのも修行の一貫。最初はうまくいかなくても、周りが自然とサポートしてくれるのがうれしいですね。

ここで、「団長Mさんも女性陣と稽古してみますか?」と万代先生から提案が。

いきなり実践なんてホントに大丈夫?と不安になりますが、本音はやってみたくてうずうずしていたのも事実。何と、道場生の方が私の道着を用意してくれました。ありがたや!

早速竹谷さんに着替えを手伝ってもらい、本格的な道着スタイルでの初参戦。最初は分厚い道着に重みを感じるものの、準備運動をしているうちに慣れてきました。

竹谷さんと山川さん、私団長Mの3人で、先ほどの杖術を実践します。果たしてちゃんと受け身が取れるんでしょうか? 痛くないかな?

まずは山川さんと組み、私が杖で相手を交わします。なかなかのスローモーションな上に相当なへっぴり腰ですが、山川さんの華麗な受け身のおかげでちゃんと成立しているように見えます。技の感覚が少しつかめたところで、今度は竹谷さんの相手役にチェンジ。

くるっと回るどころか、背中を思いっきり打ってしまった団長M。受け身を取ったことのない人が「受け身ってこんな感じ?」と試したら失敗してしまう典型例ですね。要は体が硬いのです。

ちゃんと受け身を取らないと怪我をしてしまいますが、杖の遠心力でふわっと飛ばされる感覚なので、そこまでダメージはありませんでした。

竹谷さんが、「受け身は自分の体が守れていることが一番大事です。感覚を掴めばすぐできるようになりますよ」と優しくフォローしてくれました。

実際にやってみると、技が決まった瞬間の爽快感が何ともいえません。投げるのも投げられるのも楽しい!

礼に始まり礼に終わる合気道。最後は開祖、植芝盛平翁の写真に一礼して稽古は終了。ご協力いただいた道場生のみなさま、ありがとうございました!

「稽古を通じて心と体を鍛えるので、戦う相手がいるとすれば自分自身でしょうか。精神性が強い武道ともいえます。力技のテクニックや激しい運動ではないので誰でもトライできますよ」と万代さん。

最初はコツをつかむのが難しいですが、これは日々の稽古でコツコツと身に着けていくもの。激しい動きがないので体がついていきやすく、無理なく続けられそうです。とはいえ、真剣に取り組んだ時の運動量はなかなかのもの。気持ちの良い汗をかくことができますよ。

心身を整え礼節を重んじる合気道は、今の時代にぴったりの武道かもしれません。「運動したいけど、年齢や体力に自信がない」と思っている人にも、ぜひおすすめしたいです。

気になる人はチャレンジしてみてください!

Information

Information
合気道正武会 岡山市合気道協会
事務局住所
岡山市北区京橋町6-23[MAP]
電話番号
084-943-1800(代表)、070-5522-4975(道場長・万代さん)
稽古日時
毎週金・土・日曜 ※金曜18:30~19:30(少年部)、19:30~20:30(一般部)、土・日曜 19:00~20:00(少年部)、20:00~21:00(一般部)
稽古場所
金曜:岡山市総合文化体育館武道場(岡山市南区浦安南町493-2 カルチャーパーク内)
土曜:操山中学校武道場(岡山市中区国富3-11-1)
日曜 京山中学校柔道場(岡山市北区津島京町1-7-1) ※『岡山武道館』工事期間中(工事終了後は『岡山武道館』柔道場にて日曜10:00~12:00)
 
※入会、見学などの詳細は電話にて問合せを

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※掲載の情報は、掲載開始(取材・原稿作成)時点のものです。状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、利用前には必ずご確認ください
※お出かけの際は、ソーシャルディスタンスの確保や、熱中症に注意をしてのマスクの着用、手洗いや消毒など、新型コロナウイルス感染予防の対策への協力をお願いします

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