朝ごはんに、おやつに、食事に添えて…まいにちのいろんなシーンで登場する「パン」。岡山にもたくさんのパン屋さんがあり、「この店のこのパンが好き!」という自分だけのお気に入りがある人も多いのでは? パンに恋したTJ女性スタッフが、とっておきの「惚れパン」を心ゆくまで語ります!
[ナビゲーター]しょこ
TJスタッフ暦10年目のアラサー女子。パンを買いに行くために遠征し、自分でも家で焼くほどのパン好き。朝ごはんは必ずパンと決めており、なかでも一番好きなのはベーグル! 先日みごと「パンシェルジュ3級」を取得! 現在は2級受験に向けて勉強中。子どものころの将来の夢は、パン職人の旦那さんと結婚すること。
20♥パンめ 『パンの店 ジョコンダ』の「至福のフレンチ」
さて、前回に続き今回はもうひとつの「フレンチトースト」、フランスパンを使ったバージョンをご紹介したいと思います。きめ細かな生地の食パンとは違い、クラム部分に気泡(空洞)が多いためたっぷりと卵液を吸い込んでくれるのが特長です。空気が多く含まれていることで、ジューシーなふわふわ食感に出来上がるんですねぇ。「漬け込む時間がない!」というときには、卵液に浸したバゲットをぎゅっと絞ってみると、どんどん吸収してくれますよ。また、ななめにカットすると断面積が増えてよりおいしくなりますので、ぜひやってみてくださいね♪ 総括すると、食パンだともっちりほわほわ、一体感があって焼きプリンみたいな感じにどっしりずっしり仕上がる。対して、バゲットはじゅんわりふんわり、耳の弾力とクラムのやわやわ感の対比がより大きい印象に。軽くあっさり食べられるようになります。
で、フランスパンタイプのイチオシは…。それがここ、『パンの店 ジョコンダ』の「至福のフレンチ」151円。薄く粉砂糖でお化粧し、たっぷりのスライスアーモンドがちりばめられたその姿にまずキュン! ひと口かじろうと口元に近づけたとき、ふわりと香る甘いアーモンドクリームの香りにまたキュン! そして口の中であふれ出し、瞬間的に脳みそまでとろかせるような味わいにキュンキュン!! まさしく「至福」の時間に引きずり込んでくれる、珠玉のフレンチトースト様です。バゲットならではのじゅわっと感、一昼夜浸すことでよく染みたフレンチ液のおいしさ、皮部分のもちっと食感、すべてが三位一体となって私を幸せタイムへといざなってくれます。店主が「普通じゃ面白くない」と、シナモンの粉糖を振りアーモンドスライスをたーっぷりのせてでき上がったフレンチトーストには、やめられない中毒性があるんですよ~。
そしてなんといっても『ジョコンダ』さんといえば「とろっ豚カレーパン」259円ではないでしょうか? もはや代名詞ともいえるであろう名物&人気商品です。2日もの時間をかけてトロッと煮込んだ角煮たっぷりのカレーフィリングが50gも入っているそう。南区・中央卸売市場で仕入れたかたまりの豚バラを水から炊いて脂を落とし、ネギやショウガとともに砂糖&しょうゆの甘辛ダレの鍋で5~6時間煮転がしながら味付け。すると、信じられないくらいお肉がほろほろになるそうなんです。恐ろしく手間と時間をかけられたカレーは、子どもでも大丈夫なマイルドめの辛さに仕上げられ、角煮との相性がよいように煮汁を加えて和風の仕上がりに。カリカリの衣をまとったもちもち生地でくるみ、こんがりきつね色に揚げてあります。ずっしりとしたボリューム満点のカレーパンは、なんと昼間は30分ごと、多いときで15分ごとに揚げたてが売り場に並ぶそう。あつあつを提供したいという想いで、少量ずつ揚げるというのがうれしいですねぇ。それでもどんどん売れて追いつかないほどの争奪戦。土日には100個が売切れるというのはびっくりです!
それから、なにより『ジョコンダ」さんが一番力を入れているのが「食パン」。現在4種類のバリエーションがあり、ベーシックな「角型食パン」259円やフランス生地で作るしっかり食感の「フランス食パン」302円はもちろん、乳製品・卵不使用でもっちり食感が魅力の個性派「じゃがいも食パン」259円(写真)も。私は甘みの強い食パンが好みなので、「超リッチ食パン」356円で朝食を楽しみたい♪ こちらは水分を牛乳のみでやわらかーく仕上げているそうです。スタッフさんにお願いすると、注文してからスライスしてくれるとのこと。それも、「食パンの店」を自負するがゆえのホスピタリティなんですね…。頭が下がる想いです。この情熱に敬意を表し、これから訪れる方はぜひ全部食べ比べて自分のお気に入りを見つけてくださいね。また、ベーグルマニアの私が「これは食べてみたい!」と思った「揚げベーグル」151円は、ベーグル生地をゆでずに揚げてグラニュー糖をまぶした、ちょっと変わったドーナツ。ベーグルの持ち味であるもっちり感に加え、揚げることでカリカリ感もプラスした新食感の揚げパンです。
約50種類のパンたちが一番そろうのはお昼前後だそう。店内はコンパクトですが、パンを焼いているところが見られる造りなのも楽しみのひとつ。イタリア語で「幸せな人」を意味するという店名の『ジョコンダ』。その名が示すものは、自慢のパンを食べればわかるはず! 「最高においしいものを作るため、同じことをしない」「生地と対話しながら作る」と話す代表の梶原さんは、その日の環境条件に合わせたパンづくりの達人。温度や湿度など、日々めまぐるしく変わるなかでいつもクオリティの高いものを作るのはとても神経を使う作業。お客さんに最高のパンを食べてもらい、「幸せな人」になってほしいという強い気持ちがあるゆえにできることなんでしょうね。そうやって開発された季節限定や新作が随時登場し、新しいおいしさをつねに届けてくれています。遠方からわざわざ足を運ぶ人、熱心に通い続けるファンも多いというのも納得ですね!
Information
パンの店 ジョコンダ
- 住所
- 岡山市南区あけぼの町4-7 [MAP]
- 電話番号
- 086-262-0787
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 休み
- 日曜
- 駐車場
- 3台