74♥パンめ 『天然酵母パン工房 どんぐりコロコロ』の「邪悪なメロンパン」
朝ごはんに、おやつに、食事に添えて…まいにちのいろんなシーンで登場する「パン」。岡山にもたくさんのパン屋さんがあり、「この店のこのパンが好き!」という自分だけのお気に入りがある人も多いのでは? パンに恋したTJ女性スタッフが、とっておきの「惚れパン」を心ゆくまで語ります!
[ナビゲーター]しょこ
TJスタッフ暦14年目のアラサー女子。パンを買いに行くために遠征し、自分でも家で焼くほどのパン好き。朝ごはんは必ずパンと決めており、なかでも一番好きなのはベーグル! パンシェルジュ1級にめでたく合格し、「マスター」の称号を手に入れる。子どものころの将来の夢は、パン職人の旦那さんと結婚すること。
「天然酵母」はパン界のパワーワード
パン好きにとって、思わず心ひかれるパワーワード。その筆頭はなんといっても「天然酵母」ですよね。「天然酵母」使用のパン屋さんを好んで選び、強いこだわりを持つ人も多いのではないでしょうか。
かくいう私も、自家製天然酵母、めずらしい素材から起こしていると耳にすれば必ずチェックしちゃいます。酵母のもととなる種の種類によって、味わいが変化するのが楽しいんですよね~。かみしめるごとに染み出てくる滋味深さも魅力です。
今回舞台となるのは、国道2号バイパスから1本裏にそれ、のどかな景色のなかクルマを走らせていると見えてくるパン屋さん。
突如として現れる古民家っぽいオールドテイストな店舗は、焼き板張りでどことなく和の雰囲気すら漂います。
もちろんこちらの特徴は「天然酵母」のパンがたくさんそろっていること。天然酵母という単語にびびっと反応しちゃったあなたは要チェックですよん。
『どんぐりコロコロ』という可愛らしい店名にもきゅんとしますね。
邪悪なダークカラーとは裏腹のメロンパン
そのメルヘンな店名とは裏腹に、強烈なインパクトで目に飛び込んできたのが「邪悪なメロンパン」200円なり。
ネーミングセンスに脱帽しながら口に入れると、これまた裏切りのうまさ!
数多くのメロンパンを食べ歩いてきた私ですが、外側クッキー生地のさくっと感とこれほどの四つ葉バターのリッチさはめったに見ないほど。中のパンはふわふわで、芳醇な粉の風味が押し寄せてきます。
「邪悪」のゆえんはブラックココアが生み出すダークカラーなのか、はたまた食べるごとに罪悪感が増していくようなおいしさなのか…。
しかもたっぷりのチョコチップまで加わって、脂と糖のダブルパンチを底上げしています。そりゃあうまいに決まってるわな、という逸品ですね。
みんな違って、みんなうまいパン
「しみじみうまい」に定評がある『どんぐりコロコロ』さんなので、その魅力が伝わる品々は絶対紹介しておかなくちゃ。
まずはこれ、「バラエティブレッド」各種150円をチョイス。
こういうシンプルで素朴なやつに弱いんですよね~。「材料の少ない素朴パンがおいしいお店は、ほかのもおいしいに決まってる!」というのが私の持論です。
しかもテイストがいろいろあってあきないのもうれしい。「甘夏」「クルミ」「オレンジ」「クランベリー」「カレンズ」「アップル」など多彩にそろいます。
今回はイチジクが練り込まれたものと、角切りのサツマイモがごろごろ入ったものを撮影させていただきました。これからの季節にぴったりです!
ベーカリーのレベルが顕著にわかる品といえばこちらも。「食パン」は必ずチェックしておくべき、というわけでピックアップしてみました。
それが粗製糖と天日塩だけで作った「麹の匠 食パン」320円。
米麹の効果で、生地のうまみと風味がさらに豊かに奥深くなっているのが特徴です。パンなのに米麹を取り入れているのはちょっと面白いですよね~。
あっさりしたクセのない味わいなので、どんなスプレッドやジャムにも合いますし、もちろんそのままトーストしてもサンドウィッチに使ってもOK! 超・万能選手です。
ちなみに玄米バージョン520円もスタンバイしているので、お好みでどうぞ。
もういっちょ紹介したいのは「やわらかメロンパン」170円。商品名からもおわかりのように、ふんわかした食べごこちとスウィートな甘さに癒やされます。
メインで紹介した「邪悪」とは対比のような存在で、またひと味もふた味も違うおいしさ。このレンジの広さも「どんぐりコロコロ」さんの魅力ですね。てっぺんのハート形も乙女心をくすすります♪
ふわふわのパンだけじゃなく、天然酵母と粉のうまみが満喫できるのもチェック。バリバリとしたフランス生地のよさがしっかり生きた「あんバターフランス」200円もいい感じです。ちょっと焼き色濃いめなのがそそりますよね~。たっぷりはさんだつぶあん、ほんのり塩気があって軽いバターとぴったりです。
次は調理パンからもひとつ、見た目からしてヘルシーすぎる「野菜&野菜サンド」350円を。「ヤバい」ほど野菜が詰め込まれたサンドウィッチは、食べはじめたら間違いなく止まらない!
キュウリ、トマト、レタス、さらにこれでもかとキンピラゴボウまで。味付けは乳・卵不使用のマヨネーズタイプのドレッシングのみとシンプルなんですが、じわじわと染みるうまさはリピ確実です。
朝でもさっぱりいけそうなのでモーニングに選びたい。野菜だけでこんなにおいしいなんてびっくりです。
またこちらでは子ども好みの菓子パンがたくさんそろい、スウィーツも大人気。
「石窯焼きプリン」250円は、岡山県産の平飼い卵と喜界島の粗製糖を使った昔ながらの味。固焼きプリン派にぜひおすすめしたい逸品です。
お手頃な価格なのも、おこづかいで気軽に買っておやつにできそうでいいですよね。自分が小さいころにこんなお店が近所にあったなら、毎日通いつめていたかもしれません。
もちろんいい歳をした私も大好きなので、つい来るたび大人買いしちゃいます。ケースもキュートだから手みやげにもよしかも~。
パンに魅せられ人生が変わった職人
店内にはガラス張りの工房があり、職人さんがパンを作っている姿を間近で見ることができます。パン好きにはそれも楽しみのひとつですし、自分の口に入るものが目に見えるのは安心ですよね。
卵や乳製品、油脂といったアレルギーの原因になりうる食材を使っていないパンもあり、もちろんアレルギー表示もきちんとされているため、子どものアレルギーに悩むお母さんたちや食意識の高いシニア層にも支持されているんですよ。
「こだわってうちのパンを選んでくれるお客さんの期待に応えるのが職人の責任」と店主の森山さんが話すとおり、おいしさだけじゃなく安心・安全を提供するのも使命ってことですね!
森山さんは大学生のときにアルバイトしたベーカリーでパンに魅せられ、パン職人を志しての方向転換を決断したのだそう。
20年以上の経験を経て、2011年に念願の店を持つことになったのですって。前職のときにずっとイーストパンを作っていたため、自分の店では天然酵母にチャレンジしたいと考えていたのだとか。
その酵母は、国産米と小麦粉のみの100%穀物だけで育て上げられたこだわりの天然酵母で、麴菌が入っているのが特徴です。
麹菌の効果でやさしい甘みが生まれ、雑味のないすっきりとした味わいになるとか。毎日食べても飽きのこない仕上がりで、ふっくら柔らかいパンになるのです。
以前、天然酵母は「固い、すっぱい、クセがある」と思われていましたが、従来のイメージとはまったく異なりかめばかむほどにうまみが染み出てくる、しっかりと生地そのものを味わいたいパンたちです。
また『どんぐりコロコロ』さんでは最近、幼稚園や小学校、イベントなどへの出張販売に加えて「どんぐりクルクル便」なるサービスもスタートしました。
毎週、心を込めて焼き上げるパンを届けてくれるシステム。個人宅へも宅配してくれるなんて夢のようですよね。
これを始めてから、徐々に口コミで広がり中なのだとか。みなさん自分で食べて、おいしかったからこそ人にも自信を持ってすすめたくなっちゃうんでしょうね。おいしいパンと幸せの連鎖、これからもずっとつないでいってくださいね♪
『天然酵母パン工房 どんぐりコロコロ』の店舗データ
Information
天然酵母パン工房 どんぐりコロコロ
- 住所
- 岡山市南区箕島906 [MAP]
- 電話番号
- 086-250-7478
- 営業時間
- 10:00~16:00 ※売切れ次第終了
- 休み
- 不定
- 駐車場
- 6台
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