~幸せのおすそ分け~
おいしいものを食べると、どうしてこうも幸せ気分になれるのでしょうか?
この幸福感を少しでもおすそ分けできればと、食いしん坊ライターが出会った岡山のグルメ情報をお届けします♪
[ナビゲーター]つつみん
岡山で生まれ育った、生粋の「おかやまん」つつみんです。「どこかおいしいお店知ってる?」が口ぐせで、評判を聞きつけては西へ東へと車を走らせるうち、通販でしか洋服が買えない、立派な球体フォルムへと進化を遂げたけれど…。おいしいものを食べなくちゃ人生なんてつまらない!!
だからとりあえず今日も、幸せの味を求めていざ出発!!
その8。倉敷市『桜花』おばんざいバイキング
「お肉ばっかり食べてないで、たまには体に優しいものを食べなきゃダメ。いい店見つけたから行くよ」と、友人に半ば強引に連れていかれたのが、今回ご紹介する『桜花』さん。「肉や魚は使わない、野菜料理のバイキングで、いっぱい食べてもヘルシーなんよ」…と、熱く語る友の言葉をよそに、あ~た、野菜なんてどうしたって脇役よ。言うなればハリウッド映画の最初にちょろっと出てくる人的な役どころ。主役はあくまで肉と魚なわけよ。主役の出ないハリウッド映画みたいな料理、ぜんぜん魅力的じゃないじゃ~ん。と心中かなりの悪態をつきながら訪れたんですが、食べてビックリ! 目からウロコの美味しい料理の数々に、友人と野菜に平謝りする結果となったお店です。
築160年を超す古民家を改装した店内は、広い畳の部屋で壁や柱など随所に歴史の風格が漂う風情ある趣き。岡山出身の陶芸作家の手によるカップ&ソーサ―や小物、畳表バッグなどの展示販売もあって、雑貨好きとしては、ついつい見入ってしまいます。そのうちに店内はあっという間に満席に。すでに料理の周りには人が集まっているではないですか! 完全に出遅れ、何たる不覚。
料理はバイキングスタイルで、人気の定番を除いてすべて日替わり。この日は和食メニュー約10種が並んでいます(日によっては中華やエスニックがテーマのときもあるそう)。聞いていた通り、肉や魚の姿はないけれど、奥の厨房からはダシのいい香りが漂ってきて、がぜん期待が膨らんできます!
そして友人のおすすめを中心に選んだのがこちら。
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どれどれ、「おからサラダ」とやらを食べてみようかと、口に入れた途端に衝撃が。…なんじゃこの美味しさは! これは本当におからなのか?! まさかあのおからがジョニー●ップだったなんて!! 想像の遥か上をいく料理のクオリティに早くも脱帽です。
そして、おからに負けず劣らず衝撃的だったのが「里っ子揚げ」。じっくり煮込んで味を含めた里芋をからっと揚げた一品で、衣に混ざった青のりがなんともいい仕事してるんですよ~。この里芋、間違いなくブラッド●ットです! ほかにも、シャキシャキと歯触りいい「オカヒジキの白和え」や、芯まで味の染みた「コンニャク煮」、ふっくら「にまめ」などなど、例えに年齢が表れているのでこれ以上名前は挙げませんが、どれもこれもスターそろい。アカ●ミー賞会場さながらです。
手間ひまかけたおかずをほお張っていると、ほかほかのご飯とお吸い物が運ばれてきます。メニューに「桜花米」と書かれてあるこちらのご飯は、赤米や麦などをブレンドした特注の雑穀米だそうで、食感も風味も最高です。そして、お吸い物がこれまた美味。だしのうま味としょう油のうまさがダイレクトに伝わってきます。もちろん、どちらもお替わり自由♪ 2杯目は、地元養鶏場からの直接仕入れの卵と、「黄ニラ醤油」をかけて玉子ごはんでペロリ!
食後には、つるんとのど越しのよい上品な甘みの手作りの「水ようかん」が登場。なんだか既に健康になったような気分です。お腹も心も満たされてお店を後にしたのでした。
【くらしき茶房 桜花】
桜の名所として名高い『酒津公園』から徒歩数分、県下屈指の老舗メーカー『とら醤油』がプロデュースするおばんさいカフェ。「しょう油のおいしさを伝えたい」との思いから、和、洋、中のジャンルにこだわらず、旬の野菜をつかった「体にやさしい料理」を提供する。今回紹介の「おばんざいバイキング」1000円のほかに、「おぜんざい」500円、「桜花パンケーキ」650円、「おはぎ」150円(1個)など、カフェメニューも豊富。しょう油の展示販売もある。近隣のリピーターをはじめ、外国からの旅行客も訪れる人気店なので、平日であっても予約がおすすめだ。
Information
- 住所
- 倉敷市酒津2429 [MAP]
- 電話番号
- 086-441-8713
- 営業時間
- 11:00~17:00
- 休み
- 木曜
- 席数
- 22席
- 駐車場
- 4台