倉敷市の住宅街に読書アドバイザー&絵本セラピストの店主が営む、絵本と紅茶の店があります。もとより、本好きの私にとっては宝庫のような空間でした。じっくりと絵本を読んだり、紅茶を飲みながら店主と絵本話をしたり、素敵な時間を過ごせます。
全国各地で公共図書館や学校図書館の司書をされてきた店主の都築照代さん。毎月テーマを設けて絵本を展示する棚の前で、おすすめの本を一冊手に取ってもらいました。『ハグくまさん』という絵本です。ハグが大好きなクマがいろんな生き物と出会いハグをするのですが、最後に抱きしめたくないものに出会ってしまいます。そんなとき、クマがとった行動とは…。対人関係などの問題に悩む、大人の心にも響くような一冊です。
絵本と木の温もりに包まれた、北欧スタイルの店内。
書架には、色鉛筆や水彩、アクリル絵具など様々な表現で描かれた、色とりどりの表紙が並びます。見ているだけでわくわくします。
ティーインストラクターでもある店主が丁寧に淹れた紅茶は400円~。ダージリンやアッサム、アールグレイ、季節の茶葉などから選ぶことができます。プラス150円でスコーンやワッフル、マドレーヌなど日替わりの焼き菓子もいっしょに楽しめます。店内の本はすべて新品の売り物なので、お茶が出てくるまでの間に気になる絵本を探して、ちょっとお茶した後に、ふたたびゆっくりと絵本を読むことをおすすめします。
私が気に入って購入した絵本、『せかせかビーバーさん』。今回店主がおすすめしてくれた『ハグくまさん』のシリーズ本です。せかせかと働くビーバーさんの行動を最後まで読み解いていくと、心の余裕の大切さを考えさせられます。仕事や趣味など時間に追われて、せかせかと過ごしてしまいがちな毎日。忙しく生きる大人に読んでほしい一冊だと思いました。ほっこりとしたかわいい絵にも癒されますよ。
子どもはもちろん、むしろ大人におすすめしたい絵本もたくさんあるので、ぜひ気になる本を手に取ってもらいたいです。おいしい紅茶を飲みながら、絵本のプロの都築さんにおすすめの本を聞くもよし、選んだ本について教えてもらってもよし。ここに来ると、今の自分に必要なものが何か見つかるきっかけになるかもしれませんよ。
光あふれる空間で、絵本と紅茶を。
「アリオ倉敷」の北西角の細い道を北に進むと、壁面のガラス窓にたくさんの絵本が並ぶ、洗練された外観の建物が現れる。そこは、元図書館司書の都築照代さんが営む、絵本と紅茶の店。ロングセラーから話題の新刊まで500冊以上そろい、すべて購入することが可能だ。店主はティーインストラクターの資格を持ち、本格的な紅茶も楽しめる。茶葉からこだわった紅茶は香り豊かな「ダージリン」をはじめ、全7種類で季節限定の茶葉もある。自家製の焼き菓子と一緒にどうぞ。
Information
つづきの絵本屋
- 住所
- 倉敷市川入694-7 [MAP]
- 電話番号
- 086-476-0415
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 休み
- 水・木曜
- 席数
- 10席
- 駐車場
- 3台
- HP
- http://tsuzukinoehonya.com/