岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界30年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘けつだとか。
「ソウルの春」
1970年代末に韓国民主主義の存亡を揺るがした実在の大事件を基にフィクションを交えながら映画化。韓国で2023年の観客動員数第1位となる大ヒットを記録した作品。
2023年、韓国で4人に1人が鑑賞したメガヒット作。
現在は「粛軍クーデター」「12.12軍事反乱」などとも言われる韓国民主主義の存亡を揺るがした実際の事件を基に、一部フィクションを交えながら描かれる本作。
韓国で公開されるやいなや、事件をリアルタイムで知る世代はもちろん、事件を知らない若者たちの間でも瞬く間に話題となり大ヒットスタート。
観客は独裁者の座を狙う男チョン・ドゥグァンへの激しい怒りと、彼に立ち向かったイ・テシンの行動に共感し、魂を揺さぶられた、世代を超えた熱量に支えられ、最終的には国民の4人に1人が劇場に足を運び、『パラサイト 半地下の家族』などを上回る1,300万人以上の観客動員を記録。
この荘厳な歴史大作にして圧倒的緊迫感に満ちた至高のエンターテインメントを作り上げたのは、国内外の映画ファンから熱烈な支持を集めるノワールアクション『アシュラ』などで知られる名匠キム・ソンス監督。
同作でもタッグを組んだ2大スタ―、ファン・ジョンミンとチョン・ウソンを再び主演に迎え、文字通りの歴史的傑作を誕生させた。
このたった9時間の出来事。
恐ろしいほどの緊迫感を是非劇場で!!
<公開情報>
「FEAST 狂宴」
『ローサは密告された』など、フィリピン社会の暗部をえぐる社会派作品で高く評価されてきたブリランテ・メンドーサ監督の最新作。
フィリピンの暗部をえぐり、社会問題や社会的リアリズムを通してそこで強くたくましく生きる庶民の姿をリアルに描いてきた鬼才ブリランテ・メンドーサ監督。
新たな境地とも言える本作は、フィリピンの田舎町で巻き起こった交通死亡事故から始まる当事者家族同士の心の機微と赦しをテーマに描いた家族ドラマ。
人はどう罪と向き合い、どう赦し、そして生き直せるのか?
本作は不穏な雰囲気とともにストーリーは次々と観るものの予想を裏切る展開を見せ、抒情的な映像の奥で、大きな疑問符をわれわれ観客に突きつける。
観る者の慈悲の心を問い、そして観客の凝り固まった映画常識への挑戦的な作品であるとも言える。
国民的スター、ココ・マーティンや東南アジアで初の主演女優賞を獲得したジャクリン・ホセなど、フィリピンを代表する俳優陣が共演。
また、東南アジアの色鮮やかな野菜や肉・魚を使ったフィリピンの郷土料理が沢山登場するところも見どころ。
予測できない宴が今、始まる。
エンドロールを迎えた時、あなたは何を感じているのか!?
<公開情報>
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