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岡山芸術創造劇場 ハレノワ ~カウントダウン♪ 千日前から

深~い! 新劇場「岡山芸術創造劇場」と千日前の誕生物語vol.13 【PR】

変わる 街をウォッチング。岡山芸術創造劇場 ハレノワ ~カウントダウン♪ 千日前から

  • 情報掲載日:2022.12.01
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

「地域に愛される創造型劇場」を目指して。演劇で、ダンスで。 街中に「ワクワク」の種まきを!

かつて岡山城の城下町として発展し、映画館街としても栄えた表町商店街・千日前。この通りに、2023年9月にグランドオープンする『岡山芸術創造劇場 ハレノワ』はいよいよ、2022年12月に建物が完成予定! かつての賑わいが戻ってくることも期待されています。

ただいま、プレ事業で演劇・ダンスなどの公演やワークショップ、新劇場が地域の活力源になるためのシンポジウムなどを次々展開しています。

『ハレノワ』が目指す「創造型劇場」って、どんな劇場なのでしょうか?

昨秋開かれた「いどばたシンポジウム2021」は、まさにそれがテーマ。2つの「創造型劇場」が紹介されました。

SPAC『アンティゴネ』© Christophe Raynaud de Lage
▲「古典」と呼ばれる名作に現代の息吹を吹き込む。劇団SPACによるギリシア悲劇『アンティゴネ』。ソポクレス作。構成・演出:宮城聰

まず、国内外で高い評価を受けている「SPAC-静岡県舞台芸術センター」。世界レベルの舞台芸術作品の創造・上演とともに、世界各地から優れた舞台作品を招聘しています。また、海外公演やアウトリーチ、人材育成事業にも力を注ぎ「世界を見る窓」としての発信を続けています。

同センター芸術総監督の宮城聰さんは、「アーティストとの距離が近いのが地方の魅力。創造型劇場は、舞台芸術に触れてもらうことでバックグラウンドが違う人どうしの共感を生むことができる」と語りました。

©「穂の国の『転校生』」撮影:萩原ヤスオ
▲『穂の国とよはし芸術劇場PLAT』で地元高校生と劇場とで創作された「穂の国の『転校生』」。劇作家・演出家・青年団主宰の平田オリザ氏の作・演出で、公募選考された高校生の出演により1994年創作された名作が新たな演出により上演された

一方、『穂の国とよはし芸術劇場PLAT』は、地元の高校生や市民と一緒に作品を創る事業に力を注いでいます。

毎年オーディションで選ばれた高校生出演者と、高校生スタッフが一緒に作品を創作することで学校や学年の垣根を超えた人間関係が生まれ、学生にとって劇場が「第3の居場所」になっているとか。

パネリストの、同劇場芸術文化プロデューサー・矢作勝義さんは「劇場としての本来の役割を果たし、成長するためには、単なる会場の貸出しだけではなく、自ら作品を創り続けることが必要」と新劇場にエールを送りました。

▲『SPAC‐静岡県舞台芸術センター』の宮城さん(左)と『穂の国とよはし芸術劇場PLAT』の矢作さん

これら「創造型劇場」の存在意義には、「舞台芸術が価値観の多様化につながり、より豊かな生活を送るためのツールになる」という考えがベースにあるようです。

「『ハレノワ』はコロナ禍に突入してからの誕生で、しかも日本でも有数の規模となる劇場。すでに全国的に注目され、舞台関係者たちの間でも話題になっています」と話すのは、パネリストとして登壇した、プレ事業・制作スタッフ、加賀田浩二さんです。

以前、『北九州芸術劇場』で企画制作を担当。この劇場ができると知って、一から劇場を立ち上げることに魅力を感じ、人材募集に応募して岡山に移住した一人です。

▲『岡山芸術創造劇場』事業グループの加賀田浩二さんもパネラーで登壇。「僕は他県の劇場から来たんですけど、『ハレノワ』のプレ事業は定員の2倍以上の応募があったりと、参加希望者が大変多いですね。岡山は舞台芸術に興味がある人が多いのでは」

では、アーティストと地域の人々と劇場が一緒になって演劇やダンスを楽しむことで生まれる化学反応って?
この夏開かれた「いどばたシンポジウム2022」では、ユニークな仕掛けによるまちと、演劇・ダンスの化学反応の数々をパネリストたちが紹介しました。

▲『ハレノワ』プレ事業で、ワークショップ「めぐるあるくストーリーと」を実施。講師の有門正太郎さん(右から2番目)は、気になる風景を撮影した写真にデザインを加え、お話をつくるワークショップを展開。有門さんの原点は俳優。「大学4年で初舞台を踏む日に、就職活動していた会社の社長面接がある日と重なって。修羅場でしたが、舞台を選んだんです。それが今につながっていますね(笑)」
▲俳優・劇作家・演出家の有門正太郎さん

「市民と一緒にやる時は、『演劇の想像力』を大切にして、無理のない形で、その場やその人にしかできない化学反応が生まれるように心掛けています」と、俳優・劇作家・演出家の有門正太郎さん。拠点である北九州市をはじめ、各地で市民参加型の舞台やワークショップを手掛けてきました。

たとえば、街を散歩しながらイメージした物語を舞台作品にするワークショップ。また、統合失調症の人たちが体験した幻覚や幻聴を創作の栄養として捉え、その現象をひとりひとりに聞いて絵画にしたり。参加者の自分史をみんなで共有して舞台で表現する連続講座をしたり…。「実は演劇はすごく身近なもの。会社の自分と家の自分って、違いますよね。普段から演じ分けているんです」。

▲角ひろみさんは『ハレノワ』プレ事業で、高校演劇部対象の戯曲のワークショップなども担当。持ち運びできる小さな音楽劇ユニット『本日ロードショー』を結成し、自身も舞台に立つ。近松門左衛門賞など複数の戯曲賞を受賞。「岡山は晴れた日が多いことも、住む人の気持ちのゆとりにつながっていると思います。岡山弁はかわいい(笑)。岡山弁で戯曲を書くこともあります」

劇作家・演出家の角ひろみさんは、「関西でやっていた演劇活動を、結婚を機に岡山市に引っ越し子どもが生まれてしばらくは、主に劇作家として行っていました。子どもの成長とともに演出家としての活動を本格的に再開しましたが、生活者としての感覚を大切にして創作を続けたい」と目を輝かせます。

『ハレノワ』のプレ事業では、NPO法人アートファーム企画制作の「わが町」シリーズで、「わが町」ミュージカルの演出を担当しました。

「商店街を歩きながら上演していくストリート・ミュージカル。商店街の各店を訪ねて地域の物語を集めるところから参加しました。今後も、地元の歴史や文化をいかして市民とともに作品をつくる機会が増えていくことで、劇場に親しみを持ってもらえるのでは」。

▲NPO法人DANCE BOX代表として長年コンテンポラリーダンスにかかわってきた大谷燠さん。2009年より、大阪から神戸市長田区に拠点を移す。「『神戸アートビレッジセンター』は今秋から改装して来春にリニューアルオープンします。プログラムディレクターを迎えて実施してきた、若手の劇団を応援する演劇プロジェクトも続けたいですね」

そして、神戸市長田区を拠点に活動するNPO法人DANCE BOXの代表で、『神戸アートビレッジセンター』(神戸市兵庫区)の館長も務める大谷燠さん。「長田区は在日外国人が多く、寛容性がある地域。劇場はローカルを体現できる場所で人が財産なので、顔が見える関係を大切にしています。

アートとはこういうものだと決めつけず、多様な目的を持ちたい。コンテンポラリーダンスはわかりにくいけど、想像力を刺激し、多様性を表現できるダンス。若手ダンサーの育成や、地元商店街などに飛び出して踊るダンスイベント、身体・視覚・聴覚障碍者といった多様なハンデを持つ人が一緒に踊るカンパニーの設立など、ダンスを通じて身体的文化資源を広げてきました」。

劇場に来るさまざまな仕掛けを作ることで交流人口が増え、長田区に定住する若者が増えてきたのだとか。

『ハレノワ』は開館前から、さまざまな人が劇場に気軽に関わることができる仕掛けを、岡山の街に用意しているとのこと。その仕掛けを積極的に楽しむ人口が増えることで、面白い化学反応が広がっていきそうです。

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