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岡山魅力再発見!!

《正月おせち御用達 金時人参、連島れんこん》産地である倉敷市の畑を訪ねてみました。【PR】

  • 情報掲載日:2022.01.20
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

あたりまえにある身近なあんなものやこんなものに、実はこんな歴史や理由があるのです…。
そんな身近にある何? なぜ?を調べます。

正月おせち御用達金時人参、連島れんこん

通常のニンジンより赤みが強く、正月料理の煮しめやお雑煮、なますに使われる金時人参。穴が「先が見通せる」と縁起のいい食材といわれているレンコン。それぞれの産地が岡山県内にあるのをご存じですか? その産地である倉敷市の畑を訪ねてみました。

正月の食卓に並ぶあの食材は、実は岡山でも作られていた!

正月になると、おせち料理に特有の食材が登場することがありますよね。金時人参やユリネ、大きな干しシイタケ、そして黒豆…。黒豆の産地として県内で「作州黒」が知られていますが、それ以外にも正月に並ぶ食材の産地が岡山にあるんです。それが金時人参とレンコン! ともに産地は倉敷市です。もしかしたら皆さんも正月に食べるかもしれない、2つの食材の産地で、なぜ産地になったかを探ってみました。

金時人参の産地、倉敷市船穂町へ。

土壌のベースは、高梁川の河原の土。

大久保さんの現在の畑は、小田川への支流沿いの広大な土地にあります

最初に訪ねたのは、金時人参の産地だという倉敷市船穂町。畑がある船穂町柳井原地区には高梁川から小田川への支流が流れており、元は河原だった土壌を金時人参の畑へと生まれ変わらせています。元河原という、砂地に粘土が少し混ざり水はけがいい土壌が金時人参を育てるのに適しているようです。じゃあ、川沿いだったらよいのか? 旭川や吉井川でもいいの? というとそうでもなく、高梁川の下流になるこの地の土壌がより適しているそうです。約60年前からこの地で試行錯誤しながら育て、県内の一大産地に。現在では、船穂町内の作付面積は約1ha、出荷量は、令和2年度には31tも出荷しています。ちなみに日本で一番の産地は香川県だそう。瀬戸内海沿岸が育てやすいんですかね。

すらっとしたスタイルのよさが自慢!

詳しい話を、JA船穂フルーツフラワーセンターの紹介で、金時人参を育てて約50年にもなる大ベテラン、船穂町野菜部会・部会長の大久保邦行さんに伺いました。「特にここで育てられる人参は、深い場所まで土が柔らかいおかげで、長くてすらっとしたものができるんよ」と大久保さん。船穂町産の金時人参は、肉質が柔らかく、甘みがあり、ニンジンの原種ならではの香りに加え、赤みが強く、30~40cmものすらっとした長さの美しいフォルムが魅力。県外でも評価が高く、料亭やおせちの食材として、ほとんどが東京、名古屋、大阪などの都市部に出荷されるのだとか。「じゃあ、地元じゃ食べられないの~?」と思った方、安心してください。JAの船穂、玉島北、児島の直売所でも出荷期間には販売されているそうです。しかし出荷期間は10月から12月末まで。1月に入ると出荷が終わっている可能性があるので、この記事を見て食べてみたい、という方は早めに探してみてくださいね。もし今年食べられなくても、来年にぜひ貴重な船穂産の金時人参を味わってみてください!

水島工業地帯にも近い場所に、「連島れんこん」の畑が広がっていた!

住宅街と工場に囲まれた場所にレンコン畑を発見!

いっぽう、金時人参とともにおせちの煮しめによく使われるレンコン。県内では倉敷市連島が産地として知られ、「連島れんこん」というブランド名で知られています。こちらは8月から5月くらいまでが出荷時期で、秋冬が旬。県内のスーパーでも販売しているので、身近でまだまだ楽しめる食材です。

産地である倉敷市連島町に行ってみると、泥の水田が広がり、しかもそのすぐ近くには、有名な水島の工場群が見え「工場の近くにこんな広いレンコン畑があるんだ!」と少しびっくり。昭和初期から栽培が始まったという「連島れんこん」。ここも高梁川沿いの場所ですが、元河原だった場所で育つ金時人参とは違い、「連島れんこん」を育てているのは、もともと海だった場所を干拓した、粘土質の土壌が特徴です。作付面積は200haほど。ちなみに、同じ連島でゴボウも特産品として育てていますが、こちらは元河原の砂地の土壌だそうで、同町内でも土壌の違いで育てるものが違うのがおもしろいですね。

水抜きした畑で、泥を掘り起こしてレンコンを収穫!

今回取材に対応してくれたのは、『髙橋農産』の専務・髙橋幹雄さん。ひとりでも多くの人に「連島れんこん」を知ってほしいと願う生産者です。取材に伺ったのは朝7時頃。ぬかるむ泥の中で、持ち手が短く土をかく部分が長いくわでレンコンを掘り起こしている最中でした。「あれ? テレビで見たことのあるレンコンの収穫作業は、水で満たされた田んぼの中で掘っていたような…」と思い尋ねてみると、「連島のレンコンは、収穫の1週間~1カ月前くらいから水抜きして、泥の中の30~40cmの深さの場所にあるレンコンを掘り起こして収穫するんですよ」と髙橋さん。なんでも水を抜いて収穫したほうが、終盤に泥の圧力がかかるせいか、レンコンの実が締まって粘りのあるものができるそう。こうして収穫した連島のレンコンは、食感もシャキシャキしていて、煮るとほくほくとした食感になるのも特徴です。

レンコン掘り用に特別に作ってもらったクワだとか

その後、泥を水で洗い流し、不要な部分をカットし、出荷用の段ボールに適したサイズと重さを測って整え、箱詰めして出荷します。泥にまみれたレンコンがきれいになって白い肌が見えてくると「やっと会えたね!」という気分になってきます。この作業が寒い冬から春まで続くそう。「連島れんこん」は岡山県内のほか、近畿や中四国にも出荷されているそうですよ。県内で確実に販売しているのは『JA晴れの国岡山 福田青空市「すいれん」』とのこと。ぜひチェックしてみてくださいね!

「連島れんこん」のこんな楽しみ方。

タテ切りして、素揚げにしたり、すって食べたりしてもおいしいですよ!
今回取材をした『髙橋農産』の髙橋専務

せっかくなので、生産者だから知っている「連島れんこん」のあれこれを聞いてみました。レンコンは乾燥が大敵。買うときに気を付けることは、カット部分が大きな輪切りになっているのではなく、節の部分で切っているものがよいそう。また、レンコンは「先が見通せる」穴があるから縁起がいいといわれますが、商品として質の高いのは穴が小さいものだとか…。また、長持ちさせるには水に浸けて保存するといいそうです。

さらに食べる以外にも小ネタを。7月頃にはレンコン畑一面には美しいハスの花が咲きます。この頃に通りかかったらぜひ見てみたいですね。さらに、生産者の中には、咲いたあとにできるハスの実を、おやつやおつまみとして食べる人もいるのだとか。どんな味なんでしょうね。気になります。

というわけで、正月に食卓に並ぶかもしれない食材2つを紹介しました。さてあなたの正月にはこの2つが登場するでしょうか。それ以外の食材もどこで生産されたか意識しながら食べると、より味わいが深まるかもしれないですね。それでは皆さん、よい正月を!

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