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編集者にまかせてちょ~査団スペシャル

《倉敷市/倉敷山陽堂アンティークモール》 倉敷の名物スポット「ビクター犬の店」。骨董・おもちゃ・貯金箱がひしめく「骨董迷宮」に潜入!

気になる岡山の街ネタ調べます!まかせてちょ~査団スペシャル

  • 情報掲載日:2020.03.16
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

Mission_49/貯金箱コレクターとしても名をはせる、“モノ好き”店主の圧巻コレクション。深すぎる骨董の魅力をリサーチせよ!

岡山で話題のスポットやイベント、知る人ぞ知るレアな情報など、誰もが気になる地元のモノ、ヒト、コトを『タウン情報おかやま』が徹底調査するこの企画。スタッフが実際に現地を訪れ、体験したとっておきの情報をリポートして、「岡山の魅力を再発見できる、よりディープでフレッシュな街ネタ」をお届けします!

外観からインパクト大。骨董博物館『倉敷山陽堂』とは?

倉敷美観地区といえば、岡山県を代表する観光名所。白壁の街並みをはじめ、世界の美術作品を所蔵する『大原美術館』や、赤レンガのレトロな『倉敷アイビースクエア』など、見どころがたくさんありますよね。

その風情ある美観地区エリアの南端に、ひときわ異彩を放つ建物があるのをご存じですか?

屋根の上をよーくご覧ください。なんと、番犬にしては十分すぎる数の犬、犬、犬。犬のオブジェが群れをなして鎮座しています。思わずと二度見、三度見してしまいそうな濃いルックスですね。

建物の前は交通量の多い車道ですが、初めて見るドライバーはきっと驚くはず(くれぐれも脇見運転にはご注意を!)。

独特の存在感を放つこの建物の正体は、『倉敷山陽堂』という骨董品を扱うお店。地元や観光客はもちろん、全国の骨董・古美術好きからも知られる有名店です。長年営業されているので、一度は見かけたり、訪れたりしたことがある人も多いのではないでしょうか?

そんな『倉敷山陽堂』、ただの骨董店ではない見どころがあるとの噂が。お店の正面には『倉敷おもちゃ博物館』『犬の資料館』の文字が見えますが、中は一体どうなっているんでしょうか?

岡山の気になるスポットを調査する『まかせてちょ~査団』。今回は、外観が「ちょ~気になる!」と話題の名物スポット『倉敷山陽堂』の現在形を知るべく、団長Mがお店を訪ねてみることにしました!

ビクター犬がお出迎え。骨董品であふれる「アンティークモール」

美観地区を南に抜けて、車道沿いを『倉敷市民会館』方面に歩くこと数分。お店の前には、大きな壺や陶器、ガラスなどの品々が並んでいます。

「いらっしゃいませ! どちらから来られたんですか?」

にこやかに出迎えてくれたのは、『倉敷山陽堂』代表の安田さん。謎めいた店構えとは裏腹に、とってもフレンドリーな雰囲気をお持ちの方です。

安田さん、ここは一体どんなお店なんですか?

「ここでは骨董品や絵画などの古美術品、アンティーク品を取り扱っています。店内には私のコレクションを展示した博物館もありますよ」

外観からしてインパクトありすぎですが、この犬のオブジェも安田さんのコレクションですか?

「はい。これは『ニッパー』といって、音響・映像機器メーカーの『日本ビクター』のマスコットキャラクターとして有名になった犬です。『ビクター犬』と言えば、昭和世代には懐かしいかもしれませんね。このニッパー犬は、特にお気に入りのコレクションですね」

犬と音楽が好きだったことがきっかけとなり、骨董品にハマりだした頃から「ビクター犬」を集めているという安田さん。よく見ると表情も一つひとつ違いますね。

それにしても、なんで大事なビクター犬を屋根に上げちゃったんですか?

「物が増えて置き場所に困っていた時、屋根の上が空いていることに気が付いて。目印として分かりやすいし屋根が殺風景だったので、これは一石二鳥だぞと(笑)」

この型破りな発想から独特の外観が誕生。確かに分かりやすいし、目立つのは間違いないです。地元でも、「犬がぎょーさん屋根の上におる店」としてすっかり定着しています。

『倉敷山陽堂』は長屋のような構造で、店内は細い通路でつながっています。1階は、さまざまなジャンルの骨とう品を販売する「アンティークモール」。絵画や陶磁器、ガラス、人形、おもちゃや企業のノベルティ、昭和レトロな看板や家具、照明などで埋め尽くされています。

迷宮のような店内を進むと、そこは外観以上にカオスな空間。ポップな毛沢東と目があいました。

天井から床まで隙間なくモノがあふれかえり、その時代も国も多種多彩。よく見るとデザインの可愛いものやキャラクターグッズなどもあり、美術や骨董に詳しくなくても十分に楽しめる品ぞろえです。

「骨董好きの方はもちろん、骨董に詳しくなくても大歓迎です! じっくり見ていただくと、心惹かれるモノとの出合いが必ずあるはず。実用的な器や生活道具、リーズナブルな品もあるので、『家で使ってみたいな』と思うモノを基準に選んでみては?」と安田さん。

こちらは美しい陶器。ひとつ飾るだけでもお部屋に高級感が生まれそう。小物入れにもピッタリですね。

手のひらサイズのガラスの小瓶がありました。アンティーク雑貨の好きな若い世代に人気だそう。並べておくだけでも可愛いですね。こうした雑貨感覚で買えるアイテムもたくさんありました。

天井には大きな古時計。年月を経て味わいを増したモノたちに囲まれると、「この空間だけ時がとまってんじゃないの?」という妄想が膨らみます。それにしてもよくぞこんなに集めたなあと驚くばかり。

「ここだけで驚いてちゃいけませんよ」と安田さん。「まだ博物館がありますから」と1階の奥へ案内してくれました。

2017年にオープンした『倉敷おもちゃ博物館』がとにかくスゴイ。

こちらは2017年の1月に登場した「倉敷おもちゃ博物館」。『倉敷山陽堂』にはアンティークモール以外に全部で3つの博物館&資料館があり、有料で展示作品を見ることができます。

『倉敷おもちゃ博物館』に収められているのは、江戸時代から昭和までのおもちゃ約3000点。京都府の嵐山にある『想い出博物館』の元館長、北川和夫さんから収蔵品を引き継いだそうです。

昭和の女子が熱狂したリカちゃん人形もズラリ。そのほかにもロボットやからくり人形、メンコやカルタなど、懐かしのおもちゃが盛りだくさん。資料としての価値も相当高いのでは?

「当時の時代背景も反映した素晴らしい品々ばかりです。『想い出博物館』が大切にしてきたコレクション、ぜひみんなに見てほしいですね」

小部屋の中にいろんな「ビクター犬」が収蔵された「倉敷Dog資料館」もあります。フロア横の窓からは、屋根の上のビクター犬が後ろから見られますよ。

TV番組でも話題に。レトロでキュートな貯金箱の世界へようこそ!

骨董歴40年の安田さんは、貯金箱コレクターとしても有名です。2019年の秋には、ディープな世界を紹介する人気TV番組にも登場し、その魅力をたっぷりと語りました。

そんな安田さんの渾身のコレクションが拝めるのが、お店の2階にある『倉敷貯金箱博物館』。

ガラスケースの中には約2000点の貯金箱がぎっしり。企業のマスコットやキャラクターものが多く見受けられます。ファンシーで可愛いものばかりで、見るのが楽しくなりますね。

「貯金箱は『おまけのカルチャー』として日本の世相や文化が反映されています。定番の豚の貯金箱以外にも、家の形をしたものや企業のキャラクターなど、いろんなデザインがあって面白いですよ」

野球選手のキャラクター貯金箱。みんなおんなじポーズ。か、可愛い…! こちらは銀行がノベルティとして作ったものだそうです。

安田さんはアメリカのコレクターが活動する「貯金箱協会」にも所属。一度だけアメリカ開催された集会に参加したことがあるそうで、「みんな貯金箱の話をせず、食事と観光を楽しむだけの親睦会がユルくて最高!」と笑いながら教えてくれました。

「コレクションも骨董集めも、リラックスしてやるもの。商売としては本物を見極める技術とセンスを磨くのが重要ですが、マイペースで楽しむのが続けるコツです」

気さくな人柄で人望の厚い安田さん。骨董愛にあふれた安田さんのキャラクターが、人とモノとのよい縁をつないでいるのかもしれませんね。

5年前からは息子の三四郎さんも店頭に立ち、親子二人三脚でお店を続けています。

「昔は父の商売にまったく興味がなかった」という三四郎さん。ところがここ数年でだんだん「骨董沼」にハマっていき、今はお店を継ぎたいという想いも芽生えているとか。親子で好きなモノに囲まれて仕事するなんて、何だかうらやましい!

モノの価値は人それぞれ。一見難しい骨董の世界ですが、まずは自分が愛着を持てる「何か」を見つけるのが、骨董の面白さに目覚める一歩なのかもしれません。

息子さんは、「個性的な外観だけど、中はもっともっと面白いです。幅広い世代、特に若い人にもPRしたい」と語ります。

実は気さくで懐の深いお店だった『倉敷山陽堂』。たまにはゆっくり、自分だけの「お宝探し」をしてみるのも楽しいですよ!

Information

Information
倉敷山陽堂アンティークモール(倉敷おもちゃ博物館、倉敷貯金箱博物館、倉敷Dog資料館)
住所
倉敷市船倉1224[MAP]
電話番号
086-425-4577
営業時間
10:30~17:00
料金
倉敷山陽堂アンティークモールは入場無料
※倉敷おもちゃ博物館、倉敷貯金箱博物館、倉敷Dog資料館は有料(【共通入館券】高校生以上300円、中学生以下200円、未就学児無料)
休み
木曜
駐車場
4台
HP
https://sanyo-do.com/

<消費税率の変更にともなう表記価格についてのご注意>

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