Mission_58/レンタル車両&貸切りもOK、手ぶらでも遊べちゃう。夢とロマンあふれる鉄道ジオラマの魅力を調査せよ!
岡山で話題のスポットやイベント、知る人ぞ知るレアな情報など、誰もが気になる地元のモノ、ヒト、コトを『タウン情報おかやま』が徹底調査するこの企画。スタッフが実際に現地を訪れ、体験したとっておきの情報をリポートして、「岡山の魅力を再発見できる、よりディープでフレッシュな街ネタ」をお届けします!
県内外の鉄道&模型マニアが注目。『鉄道ジオラマ館』とは?
身近な乗り物として愛好家の多い「鉄道」。特に熱心な鉄道ファンのことを指す「鉄オタ」、「鉄っちゃん」という呼び名もすっかり定着しています。
ひと口に鉄道ファンといっても、その楽しみ方は多種多様。鉄道のどのポイントに惹かれるかでファン層が細かく分類されている、というのをご存じですか?
例えば車両の写真を撮る「撮り鉄」、鉄道に乗る「乗り鉄」、列車の音を聞く「音鉄」などが鉄道ファンの代表格だそうです。そのほかにも駅舎や時刻表が好きな人、駅弁に情熱を費やす人、さらには架空の鉄道を妄想する「架空鉄」など、マニア度高めなジャンルも存在。鉄道ひとつでいろんな楽しみ方がありますね。
幅広い鉄道趣味の中でも、本物の鉄道とは違う視点で親しまれているのが「鉄道ジオラマ」。車両や線路、風景をミニチュアサイズの模型で表現したものです。
完成品を眺めたり、自分で組み立てたりと、自らが思い描く鉄道世界を形にできるのが魅力。ファン層は幅広く、模型好きの人が鉄道ジオラマにハマる、というケースも少なくありません。
実は倉敷市のあるスポットに、「中四国最大級の鉄道ジオラマが登場した」との情報が。
そのスポットがこちら、倉敷市松島にある『サンフラワー』。ボウリング場やカラオケ、スポーツクラブ、スイミングスクールなどがあり、長く地元で愛されてきたレジャー施設です。ここに誕生した鉄道ジオラマが、全国のマニアから注目を浴びているそうです。
私こと「まかせてちょ~査団」の団長M、鉄道や模型はまったくの未知の分野。しかしながら、子どもの頃はプラレール、高校時代は粘土で学校のジオラマを作って遊んでいたので、ハマる素質はアリアリかと。ミニチュアの世界感は大好物なので、鉄道ジオラマも興味津々です。
そこで今回は『サンフラワー』にお邪魔して、本格的な鉄道ジオラマの魅力を探ってみたいと思います!
目的の場所は、入口を入ってすぐのところにありました。その名も「鉄道ジオラマ館」。2019年11月のオープン以来、ボウリング場を利用するお客さんの間でも話題となっています。ガラス張りのチラ見せ感がポイントで、ついのぞき込んで足がとまるお客さんの姿も。
その全貌がこちら! 小さな線路と列車、自然の風景と街並みが見事に表現されていました。中央にはエアポートもありますね。ジオラマもここまでくるとかなりの迫力!
大迫力の全長173.5m。好きな鉄道模型を思い切り走らせよう。
鉄道ジオラマを展示している施設は全国各地にありますが、岡山ではまだまだ少ないのが現状です。『鉄道ジオラマ館』の特徴を、『サンフラワー』の運営スタッフ・秋山さんにお伺いしました。
「『鉄道ジオラマ館』が誕生したのは、ゲーム機を設置していた入口スペースを有効活用したいと考えたのがきっかけ。鉄道模型は趣味性の高いものですが、世代を問わず楽しむことができます。精巧なジオラマはファン以外の方にとっても見ごたえがありますし、ゲーム機とはひと味違った独自性のある展示を目指しました。『サンフラワー』の新たな目玉になればうれしいです」
確かに、作りこまれたジオラマは目を引きますよね。中四国最大級とありますが、どのくらいの規模なのですか?
「ジオラマのサイズは、横が7.2mで縦が2.7m。直線距離の長さがポイントです。線路10本の総延長は137.5mありますね」
そ、そんなに長いんですか!?
「はい。新幹線16両、在来線13両編成のホームも備えています。コアな模型ファンにもご満足いただける本格的なレイアウトで、『Nゲージ』の車両を思い切り走らせることができますよ!」
鉄道ジオラマは、縮尺と線路幅の違いによっていくつかの種類に分けられます。ちなみにNゲージとは、縮尺が1/150程度で線路幅が9mmのサイズ。鉄道模型の中でもシェア率の高い人気のタイプです。
在来線13両編成の駅舎を撮影してみました。柱1本1本まで実に細かい…! 思わずため息が出そうなほどにリアル。本物さながらの細かな造りに圧倒されます。
「模型鉄」にとっては、自慢のコレクションを思い切り走らせる瞬間が何よりの楽しみ。心ゆくまで至福の時間を過ごせるようにと、現在は完全予約制のスタイルをとっています。ファンサークルや仲間同士でゆったりと遊びたいなら、貸し切りでの利用がおすすめです。
模型を持っていない人や初心者でも大丈夫。『鉄道ジオラマ館』ではレンタル車両の貸し出しができるので、手ぶらで遊びに来れちゃいますよ。
架空のOKAYAMA CITYに、新幹線&在来線が入り乱れる?
リアルな風景を再現しながらも、現実ではありえないシチュエーションが成り立ってしまう鉄道ジオラマの世界。鉄道を取り巻く風景も、懐かしい景色と知らない景色が入り混じって不思議な感覚をおぼえます。このジオラマ、どこの街をイメージしているのでしょうか?
「テーマは『架空のOKAYAMA』。岡山に似ているけどどこか違う、見たコトあるような、無いような…そんなファンタジーの空気感を楽しんでもらえれば」と秋山さん。
緑の中を走り抜けてる真っ赤な…ではなく、全国各地のカラフルな列車たち。入り乱れる瞬間を狙いうち!
イギリスとヨーロッパを結ぶ国際列車「ユーロスター」。秋山さんが新幹線の代わりに走らせてくれました。在来線と外国の列車がまさかのコラボレーション。左下にはリゾート感満載のビーチが広がり、砂浜には水着姿で寝転ぶ人も発見しました。
ヤシの木、波しぶき、砂浜など、ディテールの細かさに感動~!
普段何気なく見ている貨物列車も、模型で見るとデザインのカッコよさに気づかされます。車体に書き込まれた小さなロゴ、近くで見ても本当にリアルです。
備え付けの車両は、新幹線、在来線、貨物、路面電車、SL機関車と充実のラインナップ。
それがこちら、機関車好きにはたまらない扇形のSL機関庫。車両の向きを変える赤いターンテーブルもちゃんと動きます。レイアウトに一段と迫力がでますね!
街並みと自然を見事に再現。精巧なジオラマ風景に癒される。
ここからは、秋山さんと団長Mのイチ推し風景をどんどん紹介していきます。
こちらはジオラマに登場した『サンフラワー』。
パステルカラーの可愛い『サンフラワー』の目の前は飛行機の滑走路。横には重厚なコンビナートが建ち並ぶというハードな環境に建っています。ジオラマ独特の世界観にグッときますね。
「線路の曲がり部分が撮影ポイントですよ」と教えてくれた秋山さん。カーブの先でカメラを構えれば、車両の前部分がカッコよく切り取れそうです。
ジオラマの中にはコンビニや神社も。どこから見ても凝った造りで、写真撮影や動画にもおすすめです。
赤い鉄橋の前に広がるレトロな街並み。観光地のイメージでしょうか? 窓枠の細工や屋根の質感もあまりに本物そっくり。奥の駅舎にもノスタルジックな雰囲気が漂っています。
緑のトンネルの中を見てください。ちゃんと車のライトが再現されています。芸が細かい!
新幹線ホームには、列車を待ち構える「撮り鉄」がいました。座り込んでアングル低めに撮っている姿が愛らしいですね。
ジオラマの技術もさることながら、こうした遊び心やひと工夫が飽きさせないポイントでしょうか。作品としての質の高さを物語っています。
こちらを作ったのは、オリジナル模型で全国的にも有名な奈良県の模型会社『大和工藝』。TV番組のジオラマ選手権で優勝経験を持つなど、そのクオリティはお墨付き。一級建築士のノウハウを生かして作られた名作ジオラマは、マニアならずとも必見です。
「鉄道模型ファンのための場であるとともに、鉄道模型になじみのない方にも楽しめる空間を目指しています」と秋山さん。
ぐるぐる走る電車や小さな街並みを見ていると、それだけで心が癒されます。眺めて、撮って、走らせて楽しむ。鉄道ジオラマの奥深い世界をちょっぴり覗くことができました。
利用は完全予約制で、通常営業は土曜日のみ。利用料金は1路線につき1時間800円から。20分間のお試しプラン400円もありますよ。
また、貸し切りも行っています(貸し切り時間、曜日、料金などは要相談)。
Information
Information
サンフラワー 鉄道ジオラマ館
- 住所
- 倉敷市松島1177[MAP]
- 電話番号
- 086-463-2719 ※18:00以降の問合せは086-462-3131
- 営業時間
- 土曜9:00~15:00 ※短縮営業の場合あり
※完全予約制 - 料金
- 1路線800円(1時間)、20分お試しプラン400円(路線は選択不可)
※上記金額はレンタル車両含む
※営業日以外での団体、サークルの予約や貸し切りも可。曜日、時間、料金については応相談 - 駐車場
- 500台
- HP
- https://www.sunflower-net.jp/
<消費税率の変更にともなう表記価格についてのご注意>
※掲載の情報は、掲載開始(取材・原稿作成)時点のものです。状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、利用前には必ずご確認ください