降水量1mm未満の日が日本で一番多く、災害も非常に少ないことから、映画やドラマの撮影スポットとして注目されている岡山県。市街地からクルマで30分圏内に、海、山、古い街並みなどがあり、田舎の風景や島、高原など豊富なロケーションがそろっています。
「晴れの国岡山は、日本のハリウッドだね!」
そんな声が高まって、誰が呼んだか「HALLE WOOD(ハレウッド)!」。
「HALLEWOOD」の立役者であり、全国の映像制作会社が頼りにするというすご腕コーディネイターの妹尾真由子さんが、知られざるロケの裏側やさまざまなエピソードを通じて、岡山の魅力を紹介していく連載です。
《連載第21回》ドラマ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』編③(+映画『イチケイのカラス』)
みなさん、こんにちは。岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾真由子です。
ドラマ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(略称:「推し武道」)は最終回を迎え、それと併せて映画化決定の吉報が発表されました。
マンガからアニメ、実写ドラマ、そして映画化と岡山を舞台にした作品がさまざまな展開を見せるということは非常に嬉しく思います。
昨年放送されたNHK朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」のように戦前戦後の岡山が舞台の場合であれば、現代の岡山でロケをするということは非常に難しく、ロケをするとなっても現代物が映り込まない場所で、その当時と変わらない風景であるだろう場所を切り取った画でなければなりません。
しかし「推し武道」の場合、舞台は「現代の岡山」!!
この作品を通じて、今の岡山の風景を全国の方々に知っていただくことができますし、変わりゆく景色の中で、次代に「2022年頃の岡山の風景」として映像に残すこともできます。これが映像作品のよき点のひとつだと思っています。
「岡山電気軌道(通称:おかでん)」や「表町商店街」「西川緑道公園」「鶴見橋」「岡山城」など岡山市民にとっては馴染みのある風景が盛りだくさん詰め込まれていました。
ほかにも、「きびだんご」「大手饅頭(袋)」「えびめし」「岡山木村屋(「やっぱりおいしい木村屋のパン」でおなじみのCM映像)」など、地元ならではの商品やCMなどが映し出され、岡山のプロモーションにもつながるような内容でした。
来年の映画公開の際は、岡山をあげて、しっかり盛り上がれるような企画を考えていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
そして話は変わりますが、「岡山が舞台の作品」つながりで、2023年1月13日(金)に全国公開される映画「イチケイのカラス」をご紹介します。
本作は、講談社「モーニング」で連載された同名コミックを原作に、2021年4月期にフジテレビ系の月9で放送された人気連続ドラマ「イチケイのカラス」が映画化されたものです。
主人公の「入間みちお」が東京地裁を去って2年。主人公が岡山に異動したところから物語が始まるため、なんと、舞台が「岡山」なのです!!
公式サイトを見てみると、架空の地名「岡山・秋名市」と「岡山・日尾美町」という名前が。ただ、舞台は岡山でも、岡山ロケはほぼなく、今回は瀬戸内海付近の風景を撮影していただいただけでした。
しかし、舞台が岡山ということなので、劇中には岡山らしいものがたくさん出てくるかも。私も劇場で楽しみたいと思います。
あっという間に今年も終わりますね。年末年始は、おうちでゆっくりされる方も多いかもしれません。その際は、是非「岡山ロケ作品」を鑑賞いただき、新たな岡山の魅力を感じていただければと思います。
最後になりましたが、2022年も大変お世話になりました。皆様のご理解とご協力のおかげで今年もたくさんの岡山ロケを実施させていただくことができました。2023年も引き続き、よろしくお願い致します。
作品データ
【タイトル】
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』
【劇場公開日】
2022年10月~放送
【ストーリー】
フリーターのえりぴよ(松村沙友理)は、地元・岡山のマイナー地下アイドル・ChamJam(チャムジャム)のメンバー・市井舞菜(伊礼姫奈)に人生のすべてを捧げている熱狂的なアイドルオタク。
収入のすべてを推しである舞菜に貢ぎ、自らの服装は高校時代の赤ジャージのみという徹底ぶり。24時間推しのことを想い、声の限りを尽くして推しの名前を叫ぶその姿は、いつしか「伝説」と呼ばれるようになり、オタク仲間からも一目置かれる存在となっていた。
一方で、内気でシャイな性格の舞菜は、単推し(=一人のメンバーを一途に応援すること)してくれるえりぴよを認知していながらも、緊張のあまり 「塩対応」してしまう日々…。
お互いを大切に想っているのにすれ違い続ける、もどかしく歯がゆい二人の関係はこれからどうなるのか…!?
「いつか舞菜が武道館のステージに立ってくれたなら…死んでもいい!」
そう断言する伝説の女性ドルオタ・えりぴよのまっすぐでひたむきな活動は、やがてChamJamもオタクたちも巻き込んでいく…!?
【キャスト】
松村沙友理/伊礼姫奈/中村里帆/MOMO(@onefive)/KANO(@onefive)/SOYO (@onefive)/GUMI (@onefive)/和田美羽/豊田裕大/ジャンボたかお (レインボー)
【スタッフ】
原作:平尾アウリ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(COMICリュウWEB/徳間書店)
監督:大谷健太郎/北川瞳/高石明彦
脚本:本山久美子/音楽:日向萌
【県内撮影時期】
2022年8月~9月
【県内ロケ地】
表町商店街/岡電(路面電車)/西川緑道公園/JR岡山駅/鶴見橋ほか
【番組公式ホームページ】
https://www.asahi.co.jp/oshibudo/
岡山県フィルムコミッション協議会の詳細は下記から。
【Profile】
岡山県フィルムコミッション協議会
妹尾真由子
矢掛町出身。2013年に矢掛町入庁。産業観光課での勤務時代には、ご当地キャラ・やかっぴーとともに町の観光PRを担当。2016年より岡山県観光連盟に出向。2018年より岡山県フィルムコミッション協議会の専任スタッフに
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