※『ファジアーノ岡山』が管理している施設の一部
ソフト面に加え、ハード面も充実を。
昨シーズン、コロナにより4カ月間リーグ戦が中断し、Jリーグの試合が開催できない期間がありました。
その間「なぜ『ファジアーノ岡山』がここ岡山に存在しているのか?」について思いを巡らせました。
クラブスタッフみんなで、チームの存在意義を問い、それについて話し合うことができた4カ月間でした。
Jリーグへ昇格して12年…。プロスポーツの興行を開催することで、県民の皆さまのプロスポーツへの関わり方として、「観る」「応援する」といったソフト面で一歩踏み出すことができた年月だったと感じています。
次の10年に向け、ソフト面に加えてハード面の充実ができれば、たとえ試合がなかったとしても「『ファジアーノ岡山』がここ岡山に存在することの意義」になるのではないか?と考えるようになりました。
誰もが安心してスポーツを楽しめる環境を整えること。
組織でも企業でも、「変化をしていかなければ生き残れない」と言われますが、コロナでクラブを取り巻く環境は大きく変化しました。その中でクラブが生き残るためには、自身も変化をしなければいけませんが、闇雲に行動を起こす訳にはいきません。
そこで、「行動を起こすとしても『子どもたちに夢を!』というクラブ理念に則した行動でなければ、変化を起こしてはいけない」というルールを設けました。
言い方を変えると、「子どもたちに夢を!」の理念に則した活動であれば、積極的に行動を起こそうということです。
その取り組みのひとつとして、「岡山市社会体育施設」25施設の指定管理者受託を決意しました。
Jリーグは「Jリーグ百年構想~スポーツで、もっと、幸せな国へ。」というスローガンを掲げており、その中には3つの考え方があります。
クラブの理念だけでなく、これら「Jリーグ百年構想」にも則して、お子さんからお年寄りまでが安心してスポーツを楽しめる環境を整えることも、クラブが街にある意義だと捉えています。
クラブがスポーツ施設を管理するメリットは?
文部科学省が実施している「体力・運動能力調査」によると日本人は、30年前と比較して身長、体重など体格は大きくなっているのですが、体力、運動能力の項目ではほとんどが下回っています。
このような状況も、「安心・安全に運動ができる施設」を充実させることで、改善ができるのではないかと考えています。
クラブがスポーツ施設を管理するメリットとして、クラブに在籍する総勢約90名の選手やコーチたちがこの施設を活用し、岡山の子どもたちにボールを使って体を動かす楽しさを体験してもらったり、トレーナーがお年寄りの方々の健康をサポートするプログラムを作成し一緒に体を動かしたりすれば、クラブとしてもいろんな取り組みがしやすくなります。
またサッカーに限らず、『ファジアーノ岡山』が管理する施設から、世界で活躍するテニスプレーヤーや野球選手が生まれてくれば、県民挙げて選手たちを応援することができる…。そんなことも夢見ています。
子どもたちの10年後を見据えて…。
岡山市内に人工芝でサッカーができるグラウンドは2面しかありません。環境面では他県と比べて遅れを取っているのが現状です。
「土のグラウンドではサッカーが上手くならない」ということはありませんが、「子どもたちがここでサッカーをやりたい!」と思えるような環境を準備することも、大人の役割のひとつだと考えています。
岡山のサッカー環境を充実させ、10年後に『ファジアーノ岡山』で活躍する選手を、クラブが管理する施設から輩出したいとも考えています。
県民の皆さんの応援を背に戦う「トップチーム」を強くすることはもちろん重要ですが、「『ファジアーノ岡山』が岡山にある意義」も強く意識し、「チーム強化」と「存在意義」の両輪をしっかり回すことによって、未来に向かって力強く進んでいく組織を作っていきます。
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