76♥パンめ 『NARS BAKERY』の「マヌルパン」
朝ごはんに、おやつに、食事に添えて…まいにちのいろんなシーンで登場する「パン」。岡山にもたくさんのパン屋さんがあり、「この店のこのパンが好き!」という自分だけのお気に入りがある人も多いのでは? パンに恋したTJ女性スタッフが、とっておきの「惚れパン」を心ゆくまで語ります!
[ナビゲーター]しょこ
TJスタッフ暦14年目のアラサー女子。パンを買いに行くために遠征し、自分でも家で焼くほどのパン好き。朝ごはんは必ずパンと決めており、なかでも一番好きなのはベーグル! パンシェルジュ1級にめでたく合格し、「マスター」の称号を手に入れる。子どものころの将来の夢は、パン職人の旦那さんと結婚すること。
ユニークなパンに吸い寄せられるように倉敷へ
全国的にみてもパンの消費量が多い岡山県。当然のようにパン屋さんの数も多いので、激戦は熾烈を極めています。なかでも倉敷市には新たな出店が毎年のように現れ、ユーザーとしてはうれしい限り。
ただ今回ご紹介する茶屋町エリアは、倉敷といっても早島に近いためか意外にベーカリーが少なく、残念に思っていた方もいることでしょう。
そこへ2021年春、彗星のごとくオープンしたのが本日の舞台。店名を『NARS BAKERY』といいまして、ちょっぴりユニークでとってもおいしいパンがそろう期待の1軒です。
2号バイパスから少しだけ南に入った場所にあり、まわりは閑静な住宅が立ち並びます。シンプルで飾り気のない外観は、一見するとヘアサロンにも見えますね。
近寄ると小麦の焼けるかぐわしい香りが漂い、ここがパン屋さんであることを教えてくれます。思わずふらふらと引き寄せられてしまうのは、パン好きの悲しい性ともいうべきものでしょう。
大きなガラス張りの向こうに見える、お楽しみのパンたちを求めて店内へ潜入します!
聞き慣れない「マヌル」とはなんぞや?
そこで出合ったのがこの「マヌルパン」300円。
聞き慣れない「マヌル」という言葉が気になりますよね。「マヌル」とは韓国語で「ニンニク」のこと。
韓国の文化や芸能に関心がある人は、もしかしたらネーミングを聞いてわかったかもしれないですね。韓国の屋台グルメから人気に火が付き、日本でも一大ブームに。
いわゆる「ガーリックパン」ではあるものの、みなさんの想像とは少し違うかもしれません。
パン自体は雑穀生地で作られた素朴でかみごたえのあるタイプ。切り口の間にはクリームチーズをはさみ、ガーリックバターをこれでもかとかけて染み込ませて焼き上げます。
しかもこちらのはひと技効かせて、クリームチーズにお砂糖をイン!
ノーマルのガーリックトーストなんかと比べても、背徳感は2倍、いや3倍以上?!
それでも食べたくなっちゃうのが「マヌルパン」の恐ろしいところ…。「太る」、とか「においが」、とかそんなことは気にせずむさぼりたい衝動にかられるのです。
夜のワインタイムにおつまみ代わりにしたい~。
マストバイが多すぎて目移り不可避
私も韓流ブームにのっかって、もいっちょ韓国っぽい品を…。寒くなる季節に登場するという「プルコギチーズ」280円がそれ。
実はこの撮影のお願いをしたときはお休み中だったんですが、「ぜひ紹介したい!」と熱烈オファーしちゃいました。
しっかり下味に漬け込んだ韓国の焼肉「プルコギ」にネギと韓国ノリをトッピング。ピリ辛な味わいとやさしいパン生地が好相性で、あと引くおいしさです。
ん十年前の話ですが、高校時代の修学旅行で韓国に行ったあの日を思い出します…。ハサミで切って食べた本場のプルコギ、感動したなぁ。ここ倉敷で再びあの味がよみがえりました♪
お次はみんな大好きクリームパンから、テイストの違うふたつをチョイス。見た目ベーシックなほうが、実はチョコバージョンなんです。それが「ウチの息子の大好物 濃厚チョコクリームパン」180円。
商品名からあったかい家庭の空気感が伝わってきて、なんだかほっこりしませんか?
スウィーツ好きにはおなじみのクーベルチュールチョコを使い、濃厚でしっかり甘いクリームに仕上げています。なお、「クーベルチュールチョコレート」とは、カカオ含有量が35%以上のものを指すもの。
またカカオバター以外の代用油脂が含まれていないため、製菓に最適のチョコなんですって。チョコマニアにはたまらない、心ゆくまでチョコ感が味わえるクリームパンです。
そしてもうひとつは、やさしい甘さの手作りカスタードがつまった「星のクリームパン」160円。
こちらのテイストはいわゆる「クリームパン」そのものですが、一風変わった星型のビジュアルがベリーキュート。可愛らしい形のパンは食べるのがもったいなくなっちゃうのが困りもの…。
これはお子さんにも受けそうだし、友だちのおうちにおじゃまするときの手みやげに選ぼうかな。
あとは『NARS BAKERY』さんのド定番&大人気商品からも2種類をチョイスしました。
店名を冠した「NARSブレッド」300円は、「新感覚」との呼び声高いフランスパンです。
いったいどこが「新感覚」なのかというと、パンなのに「のど越しがいい」ところ。表面はぱりっと、中は翌日でもしっとり柔らかな「生食用」のフランスパンなんです。
フランス生地の持ち味である弾力も抜群で、もっちりが存分に堪能できちゃう。近年大ブームの「生」のパン、フランスパンでも感じてみたいという方は要チェックです!
ラストは同じく店名の入った「NARS塩パン」150円を。
一般的な「塩パン」の多くはクロワッサンのように成形し、バリッとじゅわっとさせるため底にバターをぬります。
しかしこちらではバリじゅわ感をさらに増強すべく、パン生地と高千穂バターを型にイン。すみずみにまでバターが行きわたるようにして焼くので、ほお張るごとにうまさが口の中で爆発します。
お花みたいな形も愛らしく、店では堂々の一番人気なんだそう。多いときには1日に4回ベイクすることもあるほどなんですよ。値段もお手頃だし、これはマストバイですね。
アイデア×技術の生み出すパンたち
飾らないナチュラルさがおしゃれな店内には、毎日60種類以上の焼きたてパンが並びます。季節や人気度によってラインナップはたびたび入れ替わり、いつ行っても新鮮みが感じられそう。
そのわけは、来店したお客さんの要望や意見をこまめに聞きとりタイムリーに商品化しているから。自分の声がパンに反映されたらうれしいですし、また訪れる楽しみも生まれますよね~。
そのためか、初めて来たお客さんの半数以上がリピーターになっちゃうんですって。
14年にわたり、岡山の有名人気ベーカリーで修行したという店主。
奥さんから飛び出したアイデアを、旦那さんの技術でパンに仕立てるのだそう。
そうやって生み出される商品たちはどれも、ちょっぴりひねりが効いていたり、ここにしかないエッセンスがプラスされていたり。オリジナリティに満ちあふれ、楽しんでパンづくりをしている様子が目に浮かびます。
そのポジティブな感じがパンを通して伝わってくるからこそ、また食べたくなる味になるんでしょうね。
「小さな店だからこそ、誠心誠意パンを作っていきたい」「焼きたてがおいしいのは当たり前。翌日食べてもおいしいパンを」。
これからも『NARS BAKERY』さんのうまいパンが食べたいので、「いつまでもこだわりと信念を持ち続けてほしい」と切に願いながらパンをほお張る私なのでした。
『NARS BAKERY』の店舗データ
Information
NARS BAKERY
- 住所
- 倉敷市茶屋町504-1 [MAP]
- 電話番号
- 080-6391-9691
- 営業時間
- 8:30~17:00 ※売切れ次第終了
- 休み
- 日・月曜 ※不定休あり
- 駐車場
- 10台
<消費税率の変更にともなう表記価格についてのご注意>
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