39♥パンめ　『焼きたて手づくりパン BAKE SHOP HERMES』の「フィセル明太子」

朝ごはんに、おやつに、食事に添えて…まいにちのいろんなシーンで登場する「パン」。岡山にもたくさんのパン屋さんがあり、「この店のこのパンが好き！」という自分だけのお気に入りがある人も多いのでは？　パンに恋したTJ女性スタッフが、とっておきの「惚れパン」を心ゆくまで語ります！

[ナビゲーター]しょこ
TJスタッフ暦11年目のアラサー女子。パンを買いに行くために遠征し、自分でも家で焼くほどのパン好き。朝ごはんは必ずパンと決めており、なかでも一番好きなのはベーグル！　パンシェルジュ1級にめでたく合格し、「マスター」の称号を手に入れる。子どものころの将来の夢は、パン職人の旦那さんと結婚すること。

秘蔵の一軒、マイヘビロテベーカリーの登場

夏から秋にかけて、大型連休や気候のよさからお出かけ続きだったという方も多いのではないでしょうか？　この連載でもちょっと遠出のエリアが続いていたので、このあたりで身近なところへ目を向けてみましょう。

買い物スポットや商業施設がたくさんあり、もちろん人口も多いのでパン屋さんにとっても激戦区である「岡山市中心部」です！　パン屋さんの軒数も多いですし、自然とレベルも高くなりますよね。

パン屋さんめぐりをしたい人にもぴったりです。私自身も岡山市北区に住んでいますので、「今日の朝はどこに行こうかな～」っと気分で使い分けております。

最初は、そのなかでも「MY・ヘビーローテーション」な一店。ダントツに利用回数が多いと思われるこちらのお店を紹介いたします。それが『焼きたて手づくりパン BAKE SHOP HERMES』さん。

住所では南区ですが、下中野は大部分が北区に属しているので「中心部」としての登場です。

お店はちょっと裏に一本入ったところにあるんですが、大きなフランスパンの看板が目立っていて、すぐにここがパン屋さんだってわかりますね。これはフランスパンがイチオシと見た！　自信がなきゃこんな看板は出せないでしょう☆　期待大ですよ～。

染み染み明太バターの極上フランスパン様

でもって『BAKE SHOP HERMES』で私がマストで買うのがコレ。もちろんフランスパンのなかからチョイス。「フィセル明太子」302円です！

「ザ・フランスパン」といった面持ちのボディに、本場・博多から取り寄せているという明太子で作るソースがたっぷり。かみつくと「むぎゅっ」と歯を押し返してくるような、しっかり生地が心地いい。

一般的に、ベーカリーの「明太フランス」といえば、「明太マヨ」のところと「明太バター」のところと2パターンあることが多いですね。こちらのものはバターメインで、マヨネーズはつなぎ程度。マヨネーズがメインだとこってり過ぎるかなってお年頃の私は、断然「明太バター」派なのです！

焼きたてではなく、あえてちょっと時間が経って、染み染みになったのがまた…。たまらんのです！　こちらのフィセル（「ひも」という意味の小型のフランスパン）はすごくクオリティが高いと思います。

クラスト（皮部分）のつやがよくて、バリバリ感も極上。これは「クープ」と呼ばれる切れ込みの入れ方が上手いからなんですね。

加えて、クラム（身の部分）にできる気泡が不ぞろいなのも評価が高いポイント！　そのおかげで、フィリングの明太ソースが生地になじみやすくなる効果もあります。明太フランスは数あれど、私的には間違いなく最高峰だと思います♪

多彩なパンに加え、圧巻のサンドウィッチも！

こちらも私がよく買う「プチクロワッサン」1個48円。やすい！！　これと「ザクチョコ」1個76円は、5個買うとセットでさらにお得になるんですよ。240円が216円と378円が324円とは、素晴らしきコスパの高さでありがたい限りですねぇ。

インパクト大の「超ロングウインナー」346円は、ランチ調達目的で来たときには高確率で購入するひと品。

ネーミングを裏切らぬながーい粗びきポークのウインナーと粒マスタードを、フランス生地で包みこんがりと。特に、クープの薄いふちのところがカリカリっと、クラムの厚い部分はもちっとして、まさに至高。つい手も口も止まらずに一気食いしちゃうんです。

長すぎて食べきれないかな、なんて心配御無用のおいしさです！

それから、またまた個人的ヘビロテ商品「発酵バターの塩パン」108円。なまめかしいほどにつやつやな表面のおいしそうなこと。そのうえ、発酵バターを使っているので、すっごく上質ないい香りがするのもそそります。

オーブンの中で染み出したバターが底の生地をカリカリにしてくれるので、いわゆる「揚げ焼き」の状態に…。食感と色つや、抗えないほどの香りを生み出しているんですねぇ。

また、「塩」には何よりもこだわっているというだけあって、生地にはドイツの岩塩・アルペンザルツ、トッピングにはフランスの天然塩・ゲランドの塩と2種類を使い分けているんだそう。

その見た目に思わず手に取ってしまったのは「素直なりんごぱん」162円。

巻き巻きのカタチもかわいいですが、中にたっぷり入ったリンゴのコンポートがうまいのです。

甘さあっさりめで、シャクシャクした歯ごたえが楽しい。あえてカスタードやクリームは入れないで、リンゴそのものの味を生かしたのが好印象。ほんとに「素直な」おいしさなんです。

バランスをとるためにか、たっぷりアイシングでめかし込んではいますが、好みでバターやシナモンをのせてもおいしいとのポップが…。それは絶対間違いない！　おうちアレンジができるのも2度おいしくていいですね～。

こちらは色とりどりでガッツリのサンドウィッチたち。はさむ具材によってパンの種類も変え、生地を変え焼き分けているそう。オーソドックスな食パンのサンドウィッチは常時20種類ほど並びます。

ちょっとずついろいろな種類が入った「ミックスサンド」324円、食物せんいがたっぷりとれてヘルシーな「野菜たまご」378円のほか、ちょっと香ばしい風味が楽しめるトーストサンド系もありますよ♪

柔らか派にはふわふわのスティックパンを使ったものがおすすめ。「ハムチーズ」270円、「エビカツ」292円の2種類がスタンバイしています。「しっかりかみしめたい！」なら全粒粉パンの深い味わいがいい感じの「イベリコ豚ベーコンのB.L.T」や「チキンオニオン」各270円もあります。

特に人気の「チキンオニオン」は、特製豆乳ソースとオニオンマヨネーズがパンに染みて、ほかでは食べられないリピート必至の味わいがうんまい！

使い勝手のよさは随一です

ここは、中四国を中心に店舗展開する「ベイクショップグループ」が運営している大型の独立店舗。『下中野店』以外に、岡山県内の『COOP』の中にもいくつか系列店が併設されています。

最大の魅力はなんといっても使い勝手のよさ！　まず第1にアイテムの数・バリエーションが豊富なこと。その数なんと110種類も！

店内の工房でこまめにどんどん焼き上げるのでいつ訪れても目移りするほどのパンがずらり。多いものでは1日に6回も焼くのだそうです。選んでいてワクワクしますし、また来る楽しみができますよね。

もちろん新商品の開発に力を入れているとのことで、3ヶ月ごとくらいの頻度でニューフェイスが登場するそうです。

ちょっとめずらしい、世界のパン文化に出合えるのもこちらの魅力。ヨーロッパのメジャーなパンのほか、ノルウェーのココナッツがのったクリームパン「スコーレブロー」やブラジルのもちもちパン「ポンデケージョ」、ドイツの角型パリパリパン「へルンフェン」（こちらでは「クレセント」という名前で、「キプフェル」とも呼ばれる）なんかも過去に目撃したことがあります。

店前にあるテラスも人気の理由のひとつです。朝早くから近所のおじいちゃん、おばあちゃんが楽しそうにおしゃべりしていたりして、憩いの場になっているみたい。

外国の庭みたいに小道があって、木のテーブルセットが置かれて、緑に囲まれて、いい雰囲気。これは根が生えちゃいそう。落ち着きますね～。

自動販売機も設置されているので、ドリンクと焼きたてのパンで、ゆっくりカフェ的な使い方もできちゃいますよ！

また、駐車場が広いってのも高評価ポイントです。以前、大きなバイクに乗った数人のおじさま方がいらしていたのを見かけたことがあります。

革ジャンにサングラス、フルフェイスのヘルメットと、いかつい雰囲気だったのが店内に入るとまるで女子高生のようにきゃっきゃと笑いながらパンを選んでいたのが印象的で…。

幅広いお客さんが満足できる、毎日でも通いたい「みんなのパン屋さん」でした。

『焼きたて手づくりパン BAKE SHOP HERMES』の店舗データ

＜消費税率の変更にともなう表記価格についてのご注意＞