82♥パンめ 『Bancho Bakery』の「ブリオッシュショコラ」
朝ごはんに、おやつに、食事に添えて…まいにちのいろんなシーンで登場する「パン」。岡山にもたくさんのパン屋さんがあり、「この店のこのパンが好き!」という自分だけのお気に入りがある人も多いのでは? パンに恋したTJ女性スタッフが、とっておきの「惚れパン」を心ゆくまで語ります!
[ナビゲーター]しょこ
TJスタッフ暦14年目のアラサー女子。パンを買いに行くために遠征し、自分でも家で焼くほどのパン好き。朝ごはんは必ずパンと決めており、なかでも一番好きなのはベーグル!パンシェルジュ1級にめでたく合格し、「マスター」の称号を手に入れる。子どものころの将来の夢は、パン職人の旦那さんと結婚すること。
ありそでなかった、番町の隠れベーカリー
パン屋ひしめく岡山には昨年も多くのベーカリーが登場し、どこも個性豊かで話題を集めています。
昨年の傾向としては、店主さんの目が行き届くような比較的小さめの店舗、しかもショーケースでの対面販売型が目立っていた印象です。接触を防ぐためでもあり、あえて量産せずに質を高めたパンづくりをするからでもあり…。
今月は2021年にオープンしたなかで、私のおすすめ店を2軒チョイスしてご紹介します。
2022年も間違いなく人気上昇が止まらないであろう注目株たち。乞うご期待です!
まずやってきたのは、就実大学や裁判所が並ぶ北区番町エリア。
交通量の多い主要道路から少し入った住宅街にある『Bancho Bakery』さんです。目印はくすんだブルーのドアと、なんともいえない脱力感がキュートな「ぱん」の立て看板。
ディテールにアイアンを取り入れたシャビーシック×フレンチな雰囲気、大変女子好みで素敵~。
こんなベーカリーで日々のパンを買って楽しむ生活、あこがれちゃいますよね。
中に足を踏み入れると目に飛び込んでくるのは、大きな対面式のショーケース。そして整然と並べられた、見るだけでよだれが出てしまうほどおいしそうなパンたちなのです。
「オトナ顔」の品あるチョコのブリオッシュ
で、本日メインに選んだのは店主さんイチオシだという「ブリオッシュショコラ」324円なり。
普通のチョコパンに見えますが、ブラックココア味の生地にホワイトチョコを練り込みオリジナリティを加え仕上げています。ホワイトチョコにはカカオマスを使っておらず、独特の苦味を排して作られるのでミルク感のあるやさしい甘みが楽しめるんですね。締まった苦さなのでビターすぎず、上品で大人っぽい味わい。
女子に特に人気なのだとか。
普段はハード系のパンが好きな私ですが、こういうスウィーツめいたパンは思いっきりふわふわが好み。蒸しパンにも似た食感が、口の中で溶けていくように心地よくてうっとりします。
ちなみに「ブリオッシュ」とはフランスを代表する菓子パンの一種で、水の代わりに牛乳、さらにバターや卵も用いることでリッチなでき上がりになるのが特徴です。かのマリー・アントワネットが言ったという「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」、その「お菓子」こそがこのブリオッシュといわれているんですって。
奇をてらわず、でもひとひねり
同じくブリオッシュシリーズから、「アップルカスタードブリオッシュ」346円もお気に入りの品。
アップル&カスタードの組み合わせはアップルパイを思い起こさせますが、パイのサクサクした食感とはまた違ってうまい!
でもこちらはただ柔らかいだけではなくて、ワイン煮にしたリンゴのシャクシャク歯ざわりがアクセントに。甘ずっぱさともあいまって、すっごく幸せな味がします。
今の時季みたいに寒くて心が震える日、あったかいドリンクとこの「アップルカスタードブリオッシュ」があれば乗り切れそう~。
お次も甘いパンからひとつ、シンプルな卵の味わいが魅力の「シュクレ」259円です。
「シュクレ」はフランス語で「甘い」「砂糖」などの意味があり、そのとおりシュガーバターをぬった、いわゆる「シュガーパン」ですね。こちらもふんわり柔らかなおやつパンで、やさしい甘さのほっこり系。
そのまま食べればやめられない止まらない、ジャムやバターをつけてももちろんいいし、おかずとともに朝食に添えてもOKの万能選手です。
特に私がおすすめしたいのは、ポタージュスープにひたしていただく食べ方! コーンスープを染みさせて食べてみてください。冬の手軽な朝ごはんに、絶対ぴったりです♪
ランチタイムにするなら、多彩なバリエーションがそろうフォカッチャたちを。
カラフルな「野菜フォカッチャ」378円には、たっぷりの野菜がぎゅうぎゅうにトッピングされて食欲をそそります。
ヤングコーンにナス、カボチャ、ジャガイモ、トマト…などなど、1個のパンにこれだけ多種類のベジタブルが詰まっているとは、ヘルシー至高の方にはうれしいですよね。
パンとともにオーブンで焼くことで野菜が甘みを増し、オリーブオイル入りの生地の風味&甘みとバジルソースも手伝っていい感じ。これは野菜嫌いの方にもぜひ食べてみてほしい逸品です。
フォカッチャからはもうひとつ、明太子入りのクリームソースがポイントの「まいたけ明太子フォカッチャ」378円も選んでみました。
マイタケ独特のクセある風味とシャキシャキ感、ピリッと刺激の明太子をまとめ上げる、まろやかなソースが秀逸。
フォカッチャはイタリア発祥の平焼きパンで、「火で焼いたもの」という語源を持ちます。
もともと本場ではハーブを刺すくらいで、オリーブオイルなどつけて食べるのが定番。その後具材をのせて焼くようになり、ピザの原型ともいわれているよう。なるほど、ピザ屋さんでも明太子はメジャーですし、よく合うのも納得ですね。
最後に紹介するのは、角切りのパン耳で作るクルトンをのせた「カレーパン」292円。
オーソドックスな揚げタイプではなく、焼きタイプなので実にヘルシー。
しかも形がちょっとユニークで、ラグビーボール状に成形した中に詰めたカレーが見えるように仕上げています。
カレーはちょっぴりピリ辛ながら食べやすいテイスト、チーズもトッピングされてパン生地との相性抜群です。
包まれてカリッと揚げたカレーパンもいいですが、チラ見せで期待感をあおってくるのもたまりませんね。
美学を感じる、一風変わったカレーパンでした。
もっちり滋味深さが飽きない秘密
こぢんまりとしながらも、毎日焼き上がるパンは約40種類ほど。
食事系、総菜系、スウィーツ系をバランスよくラインナップしているので、いつどんな人がどんな気分で訪れても食べたいパンが見つかります。
店主・平田さんの「選ぶわくわく感も一緒に楽しんでほしい」の言葉からも、その想いは伝わってきますね。
そんな彼女のこだわりは、国産小麦の配合に工夫を凝らしもっちりしたパンに仕上げることだそう。確かに、かむほどに口に広がるうまみと甘み、そして風味はもちもち食感ならでは。
アレンジしたパンでも毎日食べても飽きない、秘密はこの滋味深さと食感にありそうです。
開店は11時と少しゆっくりめですが、おひとりで作っているため売切れ必至! 絶対買いたいならお早めに。
また店舗には固定電話がありませんので、メールもしくはSNSをチェックのうえお出かけくださいね。
『Bancho Bakery』の店舗データ
Information
Bancho Bakery
- 住所
- 岡山市北区番町1-6-22 [MAP]
- 問合せ
- banchobakery1106@gmail.com
- 営業時間
- 11:00~17:00 ※売切れ次第終了
- 休み
- 月・木・金曜
- 駐車場
- なし
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