その37。倉敷市『割烹なかた』の「B定食」1500円

～幸せのおすそ分け～
おいしいものを食べると、どうしてこうも幸せ気分になれるのでしょうか？
この幸福感を少しでもおすそ分けできればと、食いしん坊ライターが出会った岡山のグルメ情報をお届けします♪

[ナビゲーター]つつみん
岡山で生まれ育った、生粋の「おかやまん」つつみんです。「どこかおいしいお店知ってる？」が口ぐせで、評判を聞きつけては西へ東へと車を走らせるうち、通販でしか洋服が買えない、立派な球体フォルムへと進化を遂げたけれど…。

おいしいものを食べなくちゃ人生なんてつまらない！！ だからとりあえず今日も、幸せの味を求めていざ出発！！

倉敷市の『割烹なかた』

今年もあれよ、あれよという間にもう12月！　この「一年の最後」という、12月独特のちょっと気ぜわしい感じが大好きなんですよね～。

例年同様、今年もやり残したことだらけではありますが、気になっていたお店を残したままでは年が越せやしない！　ということで、やって来ました『割烹なかた』。倉敷市水島にある人気店なんですよ。

店の扉をくぐると、そこは想定以上に「大人空間」。上質感があふれ出てるじゃないですか！

なにが上質かというと、大きな木のカウンターや凛とした空気感。それらひっくるめて全部なんですけどね、一番気になるのが、壁にはさりげなく飾られたなにやらオシャレなグラス。

もしや「バ●ラ」か？　「バ●ラ」ってやつなのか？　きっと「バ●ラ」に違いない。…かも⁉

なんの審美眼も持ち合わせてないから、違っていたときに恥ずかしいので、あえて写真なしですが、せっかくなんで目からビームが出そうな勢いで「推定バ●ラ」をじっくり眺めておきました（笑）。

さて、それよりもオーダーです。この雰囲気で割烹。さぞやお高いメニューが並んでいるのでしょう。でも大丈夫。今日はこの一年の「ご褒美グルメ」だからね。そこは覚悟してきましたよ。

幸せギッシリ三段重

……ん？　拍子抜けするほどリーズナブルなような…。ほぼ1500円。なかには1000円の定食まである！　これはうれしすぎる誤算です。しかーも。ハンバーグやグラタン、ステーキまでそろってるから驚きです。

どれもこれも魅力的で、かなり目移りした結果選んだのが、こちらの「B定食」1500円！

浦島太郎がもらって帰ったようなお重（それも3段！）が乗っていて、妙にワクワクしてきます。

ここはね一段ずつ、そろ～っと開けていかねばなりますまい。よもや煙がでてくるとは思ってませんけど。

まずは一段目。おぉ、小鉢がいっぱい！　この見た目だけでもうおいしい（笑）。「食は視覚から始まっている」ってこういうことですよねー。

次いで2段目。またしてもビューティフル！

ジャッジャ～ン！　三段目にはお刺身登場です。

眺めてるのはもう限界。早く口の中に運ばねば、舌がびょ～んと伸びてきそうです。　

これだけ品数があると、どれから手をつけようか悩ましいほど（笑）。まずは、ひときわ気になった、このみぞれがかかったような一品から。

なんだろう、キノコなのかな？　ほどよく酸味をもたせた大根おろしがすごくいい。「はじめまして」の食感とおいしさに一気に完食です。

胃袋が一気にトップギアに入ったところで、煮物を。うーん、さすが職人。煮物はそんなに好きってわけじゃないのに、…もっとほしい（笑）。

それから、この左下の真ん中の赤いやつ！　「四角い赤いもの＝こんにゃく」という貧困な発想を完全に打ち砕かれたんですよ。

トマトなんですって！　いやいやもちろん味わったんですよ。だけど、そんな「トマトー」って主張してくる味ではなくて、「何だかわからないけどおいしいーこれ」ってやつだったんです。

これはまったくの憶測ですけど、トマトをピューレ状か液体かにして、そこに何かを加えて、そのあとこねたり、蒸したり、固めたり…？　

要するに何も想像できないけど、もろもろ手間暇かけたのがこの状態（笑）。

上にちょこんと付いてる白いソースがね、ピリッと辛くてよく合ってるんです。こういう家庭では作れない（私がだけ？）料理ってホント、食べに行った甲斐があるんですよねぇ。

主婦目線を全開で言わせていただくと、こんな沢山の品数作るのも大変だけど、小鉢を洗って片付けるのもはもっと大変（笑）。だからこそ、ちょっとずつ種類豊富に味わえる料理って、それだけでうれしくなっちゃうんですよね。

もはや罪⁉　極上お吸い物＆茶碗蒸し

なんてことを話しながら、お吸い物をひと口飲んでまたまたびっくり！　思わず、声がもれる美味。ダシが絶品！

お椀のフタをあけた瞬間に、ダシの香りがブワ―ッと広がって、あまりのいい香りに思わず深呼吸しちゃったじゃないですか！　

このおいしそうな香りは「私ランキング」で、ウナギ屋、焼肉屋と同率一位獲得です。いやこれ、本気で顆粒状の、「お湯を注いで出来上がり」のやつとして販売してくれないかなぁ。

これと同じダシを使っていると思うと、必然的に茶わん蒸しにも期待が膨らみます。

それも、あんかけタイプ♪　ランチでのあんかけタイプ遭遇率はそう高くないんですよ～。だって、普通に考えてもひと手間余分にかかりますもんね。

味はもちろん言わずもがなです。ツルンプルン。これトライアスロン完走直後でもバケツサイズで食べれそうだわ！

もちろん天ぷらも揚げたてですよ。かき揚げで提供されることが多いタマネギっても、こちらではくし型のまま揚がってます。

タマネギも、この珍しい「主役感」にさぞ喜んでいることでしょう！　タマネギの甘さがダイレクトに味わえて私も喜んでます。

これだけ、おかずがあるのに、ご飯にもちゃーんと梅のふりかけが。細部まで手を抜かない店のこだわりがこんなところからも伝わってきますよね～。

そして、お重の横にあった、豆腐かなと思っていた一皿は、モチプル触感の寒天デザートでした。今回もお腹も心も大満足。まさに「ご褒美グルメ」でした♪

『割烹なかた』店舗情報

倉敷市水島に軒を構える『割烹なかた』。「四季折々の恵みと旨味を」をモットーに、季節ごとの厳選素材を使った本格割烹を提供する。

なかでも水～土曜のみ営業のランチタイムでは、職人技が光る料理の数々がリーズナブルな価格で楽しめると評判。開店と同時に満席になることも多いので、予約してからの来店がおすすめだ。上質な空間で目にも鮮やかな本格割烹をご堪能あれ。

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