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つまんない映画なんてない!

つまんない映画なんてない! vol.35

ドキュメンタリー映画

  • 情報掲載日:2016.11.16
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界20年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘訣。映画が好き過ぎて、あこがれのターミネーターに変身。特殊メイクがんばりました!

「ドキュメンタリー映画」

実話の映画化がもてはやされるのなら、いっそ究極の実話映画と言ってもよいドキュメンタリー映画はどうだろう?
ドキュメンタリーというと少しかたくてつまらないと思う方もおられるかもしれない。確かにドキュメンタリー映画になる題材は真面目なものが多い。しかし真面目な題材は全てつまらないのだろうか? 今回のコラムの核心はココである!

今、映画館に足を運ぶ観客は、実話を支持するくせに、作り話を求めている場合が多い。
つまりこれは実話をベースに一部脚色してほしいということだろうか? それは堂々たるフィクションではないか。もしそれを事実だと言い張るなら、それはヤラセというのではないだろうか?

映画館に足を運ぶ観客には明確な目的がある。「面白い映画」が観たいのである。
フィクションかノンフィクションかは重要ではない。「面白い」が重要なのである。この「面白い」の意味の広さが問題である。笑いでも感動でも、驚きでも恐怖でも、観客の喜怒哀楽を揺さぶれば、それは「おもしろい」という感想が返ってくる。そしてその中に「知的好奇心を満たす」というパターンもある。奇跡が起こるエンターテイメントも大好きだが、世の中の真実を知りたいという思いも必ずあるだろう。

ならば、こんな比較はどうだろう?

①フィクションではあるが、ドラマチックな事件の犯人を突き止める映画。
②実際にあった未解決事件の犯人を大胆予想した映画。
③ドキュメンタリーで未解決事件の真の犯人が明かされる映画。

皆さんは、どれがお好みだろうか?

個人の嗜好なので、決めつけることはできないが、知らなかった事実が判明するドキュメンタリーは、作りこまれたエンターテイメントに匹敵する面白さがあると言ってもよいのではないだろうか?
映画公開前に作品宣伝のために取り組まれるテレビ番組「ふ○ぎ発○!」での特集の方が本編より面白いと錯覚する時がある。(個人的感想…)

私はドキュメンタリーをかたい物だと思っていたが、オリンピックの中継でもお昼のワイドショーでもドキュメンタリーではないか!? 実は慣れ親しんでいる映像は架空のドラマより、ドキュメントなのである。自分の中のハードルをグッと下げて、ドキュメンタリー映画を劇場で観てみるのも面白い。実際に居る人。現実にある場所。本当に起こった事柄。…これらは架空のドラマには絶対に勝てない力を持っている。

そこで今回ご紹介する映画は『築地ワンダーランド』である。
80年の歴史に幕を閉じ、後世に語り継ぐべきものとして映画化されたのだが、「現実は小説より奇なり!」。 現在移転問題に大激震が走っているではないか! 作り話でもこんなことになると思ってはいなかった! 正にドキュメンタリーの力である。

ドキュメンタリーとは記録映像を意味する。記録として残さなければいけない事実が題材である。だから観る価値がある。知る価値がある。「私は、そんなに頭がよくないので…」という人。あなたこそドキュメンタリーを観るべきであり、学ぶべきである。

えっ!その前にお前が勉強しろって? ごもっともでございます。m(__)m

上映情報
『TSUKIJI WONDERLAND 築地ワンダーランド』
監督・脚本・編集:遠藤尚太郎
協力:東京都中央卸売市場築地市場
11月12日(土)より岡山メルパにて公開!

岡山メルパ館長 福武孝之

<消費税率の変更にともなう表記価格についてのご注意>

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