あたりまえにある身近なあんなものやこんなものに、実はこんな歴史や理由があるのです…。
そんな身近にある何? なぜ?を調べます。
御朱印ならぬ「御書印」巡りへGO!
今、全国では、書店を巡って朱印と一筆を書いてもらう、御朱印ならぬ「御書印」というプロジェクトが進行中。岡山県内の書店でも6店舗が参加されています。新たな書店や本、地域の魅力と出合う、「御書印」巡りをしてみませんか?
「御書印」とは?
行ったことない書店と本との新たな出合いのきっかけに。
おかげをいただきたくて、神社仏閣を巡る御朱印巡り。その書店版ともいえる「御書印」が全国の参加書店で展開されているのをご存じでしょうか。店ごとに独自の柄の朱印が用意され、200円の御書印代を払えば朱印と一筆を書いてくれる「御書印プロジェクト」。人と書店をつなぐプロジェクトとして2020年3月から企画がスタートし、今では全国で300店を超える書店が参加しています。書店は本誌を置いていただいてる大変お世話になっている場所。「岡山県内で開催している店を巡ってみたい!」と探してみれば、ありました! 6店舗。中には行ったことのない店も…。私も書店との新たな出合いを求めて県内の参加書店を巡ってみました。
「御書印」参加書店県内6店舗を巡ってみた。
岡山市編
まずは近い岡山市の2店から。本誌を多く取り扱っていただいてる『啓文社 岡山本店』から訪ねてみました。
【啓文社 岡山本店】
聞くと、岡山本店ができたのは2008年ですが、啓文社としては今年90周年という記念の年だそうですよ。参加目印となる「御書印」参加店ポスターも店の入り口や店内にありました。「御書印」を押してもらう台紙「御書印帖」ですが、なんと参加店で無料でいただけます! ありがたや~。さっそく手帖をいただき御書印代200円を支払い押してもらった朱印の柄はというと…、岡山といえばの桃太郎! 手に本を持っているのが「御書印」らしいですね。接客に力を入れているそうで、「お客様を第一に」というモットーが朱印に書き添えられていました。まずはひとつ目ゲットです。
岡山市内参加店のもう1店が、岡山市中心市街地にある『LeLivre街の灯』。
【LeLivre街の灯】
キリスト教関連書籍を販売している書店ですが、今年5月に店名を変えてリニューアルし、地域の本や『タウン情報おかやま』も販売していただけるようになりました。キリスト教の書店というと、キリスト教徒じゃない人には足を踏み入れにくいイメージですが、リニューアルを期に、より一般の人にも開かれた書店になっていました。「暗い闇を照らす灯となるような、素敵な本との出会いを演出する。そんな本屋さん」がコンセプト。「御書印」には店名と聖書を読む女性が書かれたロゴと、店のキャッチコピー「あなたの本屋さんです」を押してくださいました。
倉敷市編
県内にはあと倉敷市に2店、津山市に2店あります。倉敷市で最初に寄ったのはイオンモール倉敷2階にある大型書店『喜久屋書店』。
【喜久屋書店 倉敷店】
県内にはあと倉敷市に2店、津山市に2店あります。倉敷市で最初に寄ったのはイオンモール倉敷2階にある大型書店『喜久屋書店』。ここは店の入り口近くに『タウン情報おかやま』専用棚を置いていただいてるのがありがたいですね。「御書印」を押していただくと、最寄りの観光名所、ザ・倉敷な美観地区の柄でした。こちらは書店員がセレクトした専門棚に力を入れているそう。話を聞いて書店内を巡ると、同じ大型書店でも個性が違うことに気づかされます。
次に訪ねたのが、今回行った書店の中で一番歴史のある『山名書店』。
【山名書店】
創業は1874年で当初は雑貨を販売していたそうです。今は学校図書をメインに外商中心の商売だそうですが、コンパクトな店内には絵本や児童書、雑誌も販売され、本誌も置いていただいてます。こちらの「御書印」は、古くから地域に伝わる太鼓台・千歳楽という地域密着なデザイン。さらに添えられるコメントも、スタンプを押す書店が多いところ、こちらでは達筆な文字を毛筆で書き添えてくれ、ありがたみが増す「御書印」でした。店がある倉敷市連島町西之浦地区は古い街並みが残り、店舗も築100年を超える建物。訪れたついでに街歩きを楽しみたくなるエリアで、書店を訪れることで街の魅力に気付くことができました。
津山市編
さらに「御書印」を求め、県南在住だとなかなか行く機会のない県北・津山市へ。津山市内でも『津山ブックセンター』の2店舗で実施されています。『津山ブックセンター』は津山市3店、真庭市1店、鳥取県1店の計5店ある県北で頼りになる書店。その中で本店とアルネ店で「御書印」を押してくれます。
【津山ブックセンター本店】
はじめに訪れたのは創業38年を迎える本店。元々本店があったのは、現在コミック館として使われている建物で、その後増築されて現在の形になっています。津山ゆかりの歴史書、作家などを紹介しているコーナーが設けられているのが津山の書店らしいですね。ちなみにこちらの書店に添えられている文字が、津山市出身のB’zの稲葉浩志さんのいとこ・稲葉なおとさんの小説のタイトル『ホシノカケラ』。朱印には『津山ブックセンター』マークが書かれています。ちなみにこのマーク。ブックセンターのBとCをデザイン化したものだそうですよ。
最後に訪れたのはアルネ店。
【津山ブックセンター アルネ店】
ショッピングセンターの3階にあり、場所柄、中高年の女性と学生の来場が多いらしく、雑誌、コミックを充実させているそう。こちらの「御書印」は、『津山ブックセンター』のマークに加えて、近くの川にいたという伝説のごんご(カッパ)のイラストも。こちらも津山市在住の時代小説作家・平茂寛さんの作品名『隠密刺客遊撃組』が書かれています。10月発売の新刊『初花』も店頭で推してましたし、津山の2店は地元愛をとても感じました。
6店巡ってみて個人的に気付いたことは、当然のことながら店ごとにディスプレイが変わり、推している本も変わるので、新鮮な気持ちで読みたくなる本を見つけられること。今どきの大型書店でも店によってラインアップ、見せ方も変わり、小型店では個性的な品ぞろえに新たな発見がありました。また『山名書店』のように、訪れることにより地域に興味がわくことも。さまざまな感性の刺激を受けた「御書印」巡りになりました。身近な書店を舞台に気軽にできるので、ぜひみなさんも「御書印」巡りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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