Mission_87/地元の美味しいものが、夜明け前から大集結。活気あふれる418回目の朝市で、新旧の人気グルメをリサーチせよ!
夜明け前から始まる名物朝市。感染症対策で現場はどう変わった?
こんにちは。『まかせてちょ~査団スペシャル』の団長Mです。
今回のリポートは、なんと早朝5時台からスタート。「ずいぶん早起きだなあ~」と満足気に出かけた団長Mですが、現場に着いて認識の甘さを痛感しました。
朝焼けに照らされた人の波は、すでに賑わいのピークを迎えつつあります。もうすっかり始まっちゃってる!
そうなんです。こちらは毎月1回、岡山市街地の旭川河川敷で開催されている『備前岡山京橋朝市』。夜が明ける前の午前4時頃から始まる名物朝市です。
農海産物や人気店の看板グルメなど、岡山や近県の美味しいものや生活品が一同に集まるのはご存じの通り。子どもからお年寄りまで、毎回たくさんの人でにぎわっています。
『まかせてちょ~査定団スペシャル』では、2019年4月に『京橋朝市』の魅力をレポートしました。その時の記事がこちら。
その後、新型コロナウイルスの影響で全国的に人が集まるイベントが自粛となり、『京橋朝市』も中止となった時期がありました。
30年以上休むことなく続いていた朝市の歴史に大きなダメージを残したものの、感染拡大の状況に応じて検討を重ね、さまざまな対応や配慮をしながらの運営を続けています。
今回は、地元で愛され続ける『備前岡山京橋朝市』を2年ぶりにレポート。ニューノーマルな生活に合わせて変化しつつも、さらに魅力が増した新しい『京橋朝市』の様子をお届けします。
訪れたのは、2021年10月3日に開催された第418回となる『京橋朝市』です。
会場の河川敷に降りると、階段下にアルコール消毒液のスタンドを発見。すぐに買い物や食事をしたいところですが、まずは消毒液をプシュッとひと押ししました。
消毒液は会場の数か所にあり、本部テントには放射式体温計も用意されています。
『京橋朝市』では、マスクの着用や密を避けた行動を取るなどの感染対策のルールが加わりました。場内での飲酒やアルコールの持ち込み禁止はいままで通り。決まりをしっかり守った上で楽しみましょう。
さっそくグルメエリアをチェック。会場入り口の階段下には、岡山の老舗食品メーカー『キミセ醤油』のテントがありました。大鍋には自慢のみそを使った具だくさんの豚汁がたっぷり。早くも立ち止まっちゃいますね。
立ち上る湯気から、みその香りがふんわりと漂います。500円で麦みそを詰め放題にできるサービスも。制限時間の30秒間でどれくらいの量を詰められるのでしょう?
『キミセ醤油』は、以前から『京橋朝市』に出店していますが、今回は約1年半ぶりの出店だとか。スタッフの皆さんは「久しぶりの朝市に気合い入ってます!」と明るい声で答えてくださいました。
温かい汁物は朝ごはんにぴったり。寒い時期なら、もうそれだけでごちそうですよね!
心とお腹を満たす「朝ごはんクルーズ」に出発! 旬の食材や特産品もチェック。
河川敷にはラーメンやおかゆ、豚まん、焼き鳥などのテントが軒を連ねています。
南の端っこでジュウジュウと煙を上げていたのは、総社市の『山田牧場』が販売する豚串やソーセージ。
『山田牧場』は、『京橋朝市』が始まった頃からの古株だそうで、スライス肉やソーセージを定期的に買いに訪れる常連さんがいるとか。この日も、肉の焼き上がりを待つお客さんの長い列が続いていました。
団長Mも、川の近くに移動してソーセージをいただくことに。
味付けは塩とコショウのみ。シンプルなだけに、あふれ出る肉の旨みを堪能できます。炭火で焼き上げた香ばしい風味に、朝の眠気も吹き飛びました。
いち早く旬の食材に出合えるのも朝市ならではの魅力。この日は、産直のミカンがズラリと並んでいるブースがありました。それにしてもかなりの量!
ミカン以外にも、野菜や果物、海産物などが特売価格で買えるお店がたくさん。まさに新鮮素材の宝庫ですね!
土手の上には、遊歩道沿いにテントが立ち並ぶ「グルメストリート」があります。
毎回100前後のお店が出店する『京橋朝市』では、感染症拡大防止のためテントの設置場所を変更。従来よりも会場を数百メートル広げて配置を見直し、テントの過密やお客さんの混雑を避けられるよう工夫されています。
以前より延長されたグルメストリートを歩いていると、珍しい光景を目撃。
あれ、麺が空を飛んでる? こちらは中国料理の「刀削麺」を販売するお店です。刀削麺といえば、麺生地を刀で削って茹でる迫力たっぷりのパフォーマンスが有名で、麺が1本1本リズミカルに大鍋へと吸い込まれていくのが見どころ。こんな実演が見られるのもうれしいですね。
生産者、売り手との会話も朝市の魅力。多国籍グルメとの出合いが楽しい!
日が昇るにつれて人手も増えてきました。お客さんは自主的に人の少ない場所に移動したり、向かい合わせではなく並んで食べたりと、感染対策を意識しながら食事を楽しんでいましたよ。
こちらは、野外フェスなどにも出店している『畑丈(はたけ)』さん。看板メニューの「手作りチャパティサンド」は、2020年の『京橋朝市』デビューからジワジワと人気が広がっているそうですよ。
さて、チャパティとは一体どんな食べ物なのでしょう? 団長Mも早速注文してみます。
出来上がったチャパティがこちら。なんだかクレープみたいな食べ物ですね。とっても美味しそう!
チャパティは小麦粉に塩と水を練った生地を薄く焼いたパンのようなもので、インドや中近東でよく食べられている家庭料理。地域や家庭によって小麦粉の配合や焼き方が異なるとか。
『畑丈』のチャパティは、北海道産の全粒粉の小麦粉をブレンド。その生地をフライパンで香ばしく焼き上げ、瀬戸内市産のイノシシ肉を使ったスパイスミートやチリビーンズ、ピクルス、季節野菜などを挟んだボリュームたっぷりのサンドに仕上げています。
小麦の風味と新鮮な肉や野菜、スパイスの旨みが混ざり合い、ほどよいボリュームながら食べ応えはバツグン! ハマりそうな美味しさです。
多国籍料理にB級グルメ、ご当地料理と、さまざまな食文化を一度に楽しめるのもこの朝市ならでは。まさに「グルメフェス」というべき充実ぶりなんです。
朝ごはんクルーズを楽しんだ後は、おやつ探しに切り替えて再びクルーズ。何せ100近くのお店があるわけですから、何周か歩いてみないとすべてを網羅しきれません。
こちらは、女性店主が加工品や焼菓子を販売するお店。できるだけ無農薬で添加物を含まない、安心できる素材を使っているそうですよ。
朝日を受けてキラキラと輝くジャム瓶が何とも美しい! お店にはなじみのお客さんが続々と訪れて、「久しぶりに来たわ~」と会話を弾ませていました。
「おしゃべりを楽しみにくる常連さんも多いですし、私もお客さんとの出合いや会話が何よりの励みです」と女性店主。確かに、お店の方とのやりとりも朝市の魅力ですよね。普段の買い物と比べて、生産者や売り手との距離が近く感じられます。
ニューフェイスもちらほら。みんなでマナーを守り、安心して過ごせる朝市に。
ニューフェイスのお店も続々と登場。行く度にお気に入りのお店が更新されていきます。
出店エリアを拡大したことで、感染対策だけではなく動線もスムーズになりました。人の多さが気になる場合は、できるだけ早い時間に足を運ぶのがおすすめです。開始時間の4時~5時台なら、比較的ゆったりと買い物ができそうですよ。
朝ごはん後のティータイムにふさわしいドリンクを求めて、またもや3週目のクルーズを開始。
時刻は7時。だいぶ歩数を稼いだところで、ニューフェイスの『小屋珈琲』を訪ねました。
2020年12月から出店している『小屋珈琲』は、県内各地のイベントで自家焙煎珈琲を提供しています。焙煎所の横には仲間が造った小屋が建っているそうで、その小屋がお店のシンボルとなっています。
店主の板野さんは、コーヒーと豆売り用に数種類の豆を厳選。思い入れのある焙煎機で自家焙煎を行っています。
丁寧なハンドドリップによって香り豊かな一杯が完成。深い味わいと飲みやすさがあり、肩の力を抜きつつも、朝の気分をシャキッと盛り上げてくれます。人気のカフェオレには岡山市北区下足守にある『安富牧場』の牛乳を使っているそうですよ。
もうひとつ欲張って、『カフェ 六月堂』さんのフルーツジュースもいただきましたよ。おいしいドリンク片手に、川沿いの風景をのんびりとながめつつ締めくくりました。
ここ近年の『京橋朝市』は、若いお客さんがかなり増えているのだそうです。お店もカフェメニューのようなフードやスイーツ系が増え、以前よりも多彩なラインナップへと変化しました。子ども連れのお客さんも多く、全世代がワクワクできる街のイベントへと進化しているようですね。
人と食、文化がつながる『京橋朝市』。お互いが責任を持ってマナーを守れば、後は自由に楽しんでOK。お店とお客さんが主役となって、心地よい空間を共有していくのがテーマです。
今後も新しい生活様式に合わせながら、みんなで「街のオアシス」を盛り上げていきたいですね!
Information
Information
備前岡山京橋朝市
- 住所
- 岡山市北区京橋町 京橋西詰の河川敷一帯 map
- 電話番号
- 086-231-9373(京橋朝市実行委員会)
- 開催日
- 毎月第1日曜(1月は第2日曜) ※雨天決行
- 開催時間
- 4:00~10:00ごろ
- HP
- https://www.kyoubashiasaichi.com/BD/home/index.html
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※掲載の情報は、掲載開始(取材・原稿作成)時点のものです。状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、利用前には必ずご確認ください
※新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、国・県・各市町村から各種要請などがなされる場合がございます。必ず事前にご確認ください
※お出かけの際は、ソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用、手洗いや消毒など、新型コロナウイルス感染予防の対策への協力をお願いします