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編集者にまかせてちょ~査団スペシャル

《岡山市/四つ手小屋【前編】》海小屋を貸切って、宴会しながら漁ができちゃう!? 児島湾に伝わるローカル漁、『四つ手網』を体験!

気になる岡山の街ネタ調べます!まかせてちょ~査団スペシャル

  • 情報掲載日:2019.05.11
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

Mission_28/知ってはいるけど未体験?! 一度は行きたい『四つ手網』を体験せよ!

岡山で話題のスポットやイベント、知る人ぞ知るレアな情報など、誰もが気になる地元のモノ、ヒト、コトを『タウン情報おかやま』が徹底調査するこの企画。

スタッフが実際に現地を訪れ、体験したとっておきの情報をリポートして、「岡山の魅力を再発見できる、よりディープでフレッシュな街ネタ」をお届けします!

岡山港から東へ向かいクルマで約10分。岡山市東区の児島湾沿い約2kmにわたって、等間隔に小屋が立ち並ぶエリアがあるのをご存知でしょうか? 海に張り出した小屋には、何やら大きな四角い網が吊り下げられています。これは『四つ手網(よつであみ)』といって、夜に海中に沈めておいて魚を捕るためのもの。この四つ手網を使った漁を『四つ手網漁』、小屋は『四つ手小屋』と呼ばれ、岡山県下でも現在はこの地域に限って伝統的に行われているものだそうです。

小屋の中で獲れたての魚を調理して、その魚をお供に宴会をしながら一晩中漁を楽しむ…。聞くだけでとっても楽しそう! インドア派のワタクシ調査団長Mも、未経験の四つ手網漁に興味津々。しかし貸し小屋として気軽に利用できるものの、岡山県内はおろか岡山市内でも知らない人や、知ってはいるけど行ったことはないという人がまだまだ多い、レアなスポットなんです。

そこで今回は、全員が四つ手網初体験というフレッシュな調査団メンバーをそろえて、知られざるローカル漁の魅力を調査してきました!

取材が行われたのは、春うららかな4月上旬。雲一つ無く晴れわたり、絶好の四つ手網日和になりました。

メンバーが集合したのは日没前の17:00。四つ手網は、網の先端に付けた電灯の光で魚を引き寄せるので、暗くなってからが本番。どの小屋もだいたい夕方から翌朝まで借りることができます。四つ手網の利用期間は4月から11月頃までと、基本的に春から秋の比較的魚が獲れやすいシーズンに貸し出しを行っています。

湾岸には20棟ほどの貸し小屋があり、地元の漁師さんが個人で管理をしています。借りる時は各小屋の持ち主に電話をして、希望の日程を予約するシステムです。

今回は10人程度が利用できる広い四つ手小屋をお借りしました。小屋の中は小上がりのスペースと土間のキッチンがあり、テーブルや冷蔵庫、ガスコンロなど最低限のものがそろっています。この小屋にはテレビや食器棚、布団、エアコンも完備され、フライパンや土鍋、包丁などの調理器具もたくさん置かれていました。

小屋によって設備は異なりますが、中にはシャワーやカラオケ付きの小屋もあるそうです。トイレは外付けの簡易的なものを利用します。値段も設備や広さにより異なりますが、相場は一晩で8000円~1万2000円。複数人で割れば結構リーズナブルですね。

今回参加したのは大人6人、子ども4人。メンバーが全員そろったところで、日が暮れる前にバーベキューの準備を始めます。小屋の前には屋根&電灯付きのバーベキュースペースもありました。

今回お借りした小屋の持ち主である近藤さん(写真中央)にお話しを伺いました。小屋前に止めた近藤さんのクルマを見つけてやってきたという地元のお友だち、岡崎さん(左)と奥山さん(右)も一緒。この自由さがたまらなくよいですね。

いつ頃から四つ手小屋を始めたんですか?
「私は15年くらい前かな? 私は前の持ち主から譲り受けた小屋も併せて3棟を所有してます。四つ手網漁自体は40~50年前くらいからあったんです。元々は漁師が使う小屋を一般に貸し出し始めてから今の形になりました。昔は70棟ぐらいあったんですが、2004年(平成16年)の台風でだいぶ流されてねえ。漁獲量の減少もあって今の20棟ぐらいにまで減ったんです」。

そうなんですね。四つ手網漁ではどんなものが獲れるんですか?
「ママカリやハゼなどの小さい魚が多くて、スズキやボラも。春はベイカがよう獲れますよ。ウナギやカニ、アミエビなんかもたまにかかりますねえ。私はこの小屋でヒラメを釣ったことがあるんですよ、ホラ!(とスマホをかざす)」。

大きいヒラメ! こんなのも獲れるなんて楽しみです!
「期待しすぎたらいけんよ(笑)。その時によって獲れる魚や量が違うから、獲れたらラッキーぐらいに思うのが一番。何も獲れなくてもよいように、バーベキューや鍋の食材などの食べ物を用意するのがおすすめです」。

あまり釣果にこだわらず、周囲の安全に気を付けて楽しんでほしいとのこと。まるで掛け合い漫才のような三人の会話が楽しすぎて、あっという間に日が暮れてしまいました。こうした地元漁師さんとの温かい交流も、四つ手網のよさの一つです。

小屋の外はため息モノの美しい夕景。ぼーっと海を眺めるだけでも癒されます。ちなみに海の中に立っているのは、台風の影響で撤去された小屋の支柱の残骸です。

すっかり陽も落ち、いよいよ網を引きあげてみます。四つ手網の操作はとても簡単で、上と下のボタンを押して網を上げ下げするのみ。誰でも間違いなく使える親切設計です。

ゴーッという音を立てながら持ち上がっていく網に大人も子どもも大興奮。「あ、何かいる!」「早くすくって!」と大騒ぎ。備え付けの柄が長い丸網を使って部屋の窓からすくいあげます。

かかったのはベイカ2杯。獲れただけでも初めてにしては上出来です。しかし体長15cmほどの小さなベイカ2杯をどう調理して、みんなでシェアするのかが悩みどころ。加えて、これ以上何もとれなかったら困る状況がもうひとつあったのです。

「実は大漁を期待して…プロの料理人を呼んでます!」と団員A。え、マジで?! 大丈夫?

そこへタイミングよく登場したのが、謎のアタッシュケースを持った一人の男性。
「お疲れさまです! ジャンジャン獲れてます?」。

こちらは、岡山市の和食店『表町花月』で料理長を務める赤木シェフ。和食はもちろん洋食、デザートまでオールジャンルの料理を手掛け、ケータリングもこなすベテランシェフです。

「僕も四つ手網は初めてなんです。今日は気合入れてきましたよ!」と赤木シェフ。おもむろにアタッシュケースを開けると、プロ用の包丁がズラリ。ベイカ2杯でこれだけの包丁が必要…?! プロの料理人をお呼びしておきながら、料理する食材がなかったら話になりません。一抹の不安がよぎりつつ、四つ手小屋の夜はどんどんふけていきます。

どうする? どうなる? 無駄に試練が発生の体験レポートは後編に続きます!

Information
四つ手小屋
住所
岡山市東区九蟠~升田地区(児島湾堤防沿い)[MAP]
電話番号
090-1016-6867(近藤)
※小屋の予約や問い合わせは、九蟠漁協のHPにある「四つ手小屋一覧表」の各持ち主まで直接連絡を
営業時間
夕方~翌朝 ※小屋により異なる
休み
不定休 ※季節や日により異なる。予約時に確認
HP
https://yotudegoya.web.fc2.com/

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