岡山発の魅力的なアイテムを集めた、イオンモール岡山5階の『ハレマチ特区365』。
ものづくりのへのこだわりストーリーを紹介します。
ものづくりSTORY|STUDIO T POTTERY (スタジオ ティー ポタリー)
シンプルでいて温かみのあるフォルム。またシャープながら素朴な質感で、日常のさまざまな場面で活用できそうな器たち。これらを手がけているのが、玉野市在住の作家・十河隆史さん(五〇歳)だ。岡山大学大学院で陶芸を小野山嘉木氏(岡山大学名誉教授)に学び、修了後に信楽(滋賀県)、アメリカなどで陶芸研修の後、郷里の岡山県に戻って独立したという経歴を持っている。修了後に本格的な作家活動を開始。大学院時代は陶芸を専攻していたが、彫刻にも魅力を感じていたそう。そのせいか、造形的な美しさと機能性を兼ね備えた作品が魅力となっている。器単体としてだけでなく、テーブルや室内空間などその場に置いた状況までも意識して作られている。そのため、どの場所においても違和感なくとけこみ、それでいて凛とした佇まいが空間に存在感を与えている。
十河さんの作品を代表するのが粉引という技法で作られた器。鉄分の多い土を成形したのちに白い泥を塗り、焼成していく途中で鉄分がぽつぽつと表面に浮き上がる。自然に浮き出るその黒い点が、素朴な器に表情を与えている。粉引で作られた湯呑みやマグカップ、皿など、毎日使える、使うほど味わいが出る器をラインナップ。最近『ハレマチ特区365』で扱うようになって人気なのが、しのぎの技法で作られた器。生乾きの時に器の表面をカンナで削る「しのぎ技法」とよばれる方法で凸凹を付けたモダンなデザインで、硬質でアンティークな趣も感じられる。
作品づくりにおいて指針になるのは、十河さん自身が美しいと感じ、ほっとする、安らぐ形を目指すこと。自分の内なる感覚に忠実に従いながら日々器と向き合っている。「今後は自分の好きなものを深めていき、器の用を『機能』だけでなく『心』に広げていけるようなものづくりを心掛けたい」と十河さん。そんな思いを秘めながら、毎日をていねいに過ごすための器を作っている。
Information
STUDIO T POTTERY
- HP
- ask@t-pottery.com
- e-メール
- http://t-pottery.com/
この冬、おすすめしたいファッション・アイテム
cono-ito[コノイト]
体や地球に優しいものづくりをモットーに倉敷市で活動。
peie [ペイエ]
倉敷市を拠点に、津軽地方の「こぎん刺し」をはじめ昔ながらの技法を使い、ひと針ひと針手作業でアクセサリーを制作。ころんとしたかわいらしいフォルムで、幅広い世代から支持を集めている。洋装はもちろん、和装にも似合う。
ハレマチ特区365
『イオンモール岡山』の5階にある、晴れの国おかやまに息づく、ものづくりのスピリットを体感・体験できる空間。「365日デイリーでつかう、愛しいもの」をテーマに、岡山県内の作家や職人、企業による雑貨、ウェア、ストックフード&器など、1000種類以上のアイテムをラインナップ。作家によるワークショップをほぼ毎日行なうスペースも常設。
Information
ハレマチ特区365
- 住所
- 岡山市北区下石井1-2-1 イオンモール岡山5階
- 電話番号
- 086-206-7204
- 営業時間
- 10:00~21:00
- 休み
- なし
- 駐車場
- 約2500台(共同)
- HP
- https://hare365.com/