「岡山ラーメン★エクスプローラーズ」が大復活。
ラーメンが大好きな大盛りアニキとバリカタ姐さんがコンビを結成。毎月気になるテーマを掲げ、無理やり独断で3選します! そして再び岡山のラーメン界に参戦!←ダジャレ
アニキがチョイスし、姐さんがお店に突撃取材! 選びますとも、行きますとも、聴きますとも!
店主やスタッフが普段は話さないようなことをインタビューで引き出して、岡山のラーメンのさらなる魅力に迫ります!
《連載第26回》今回のテーマは「西川周辺のラーメン店」
みなさんお元気ですか? 大盛りアニキです。
今回は岡山市の中心部を南北に走る西川周辺のお店を紹介します。
西川といえば、言わずと知れた岡山の街なかのオアシス的存在ですね。たとえば岡山駅から表町方面に足を延ばすなら、ちょうど中間くらいのあたりに位置します。散策するにもピッタリ!
ワタクシは学生時代、表町どころか、千日前とか城下付近まで行くのも必ず徒歩で、道中は必ず西川で休憩をしていたものです。西川橋交番のあたりで缶コーヒーを飲んだりね。そういえば昔は冬になると、屋台が出現してませんでしたっけ?
ちょっと気になったので調べてみると、1992年の『月刊タウン情報おかやま』1月号によると、当時岡山市中心部に9軒・倉敷駅前には2軒の屋台があって…。焼き鳥やおでんのほか、洋風メニューなんかもあったようです。
「屋台MAP」によると西川沿いには1軒(交番から大通りを挟んで反対側・現在大きい壁時計のある辺?)、『ドレミの街(当時)』前の付近にも1軒あったようです。中華そばも出してたのかな?
ということでこのあたりは、駅から徒歩圏内であることに加え、飲食店や飲み屋さんが多いエリアも近いので、夜遅くの締めラーメンを楽しめるお店も多いですよね。
今回は、西川緑道公園からちょっと足を延ばして、おいしいラーメンを食べることができるイメージで、周辺のお店を選んでみました。比較的新しい店ばかりで、バラエティも豊かです。
ちなみに西川緑道公園は、1974年(昭和49年)から9年もの歳月をかけて整備されたのだそうですよ。脱線ついでに、整備が進んだ81年『タウン情報おかやま』4月号を紐解いてみると、「西川・枝川緑道公園特集」を実施してました。
そこには当時の様子が詳しく書かれていて、「西川の整備を記念して74年に9万9243匹のコイを放流したが、ゴミが溜まるから柵を外したら、7万匹が上流へ逃げた」んだそう。さもありなんだわ。
ということで。そんなコイたち(の子孫?)を眺めながら緑道公園をプラプラと歩き、好みのラーメンを味わってみてください。
今回は西川周辺エリア。姐さん、はりきって行ってらっしゃい!
はーい! 現場のバリカタ姐さんです。
思わぬところで西川緑道公園の歴史を知ることができました。
私にとって西川エリアといえば、人気の居酒屋やレストランが集まっている都会的なイメージ。飲食店エリアをまたいで伸びる西川緑道公園沿いには、個性豊かで、普段使いにもOKのラーメン店が点在しています。
今回は、岡山では少数派のご当地ラーメンが味わえるお店2軒と、飲み屋街から移転オープンした人気店をアニキが選んでくれました。早速行ってきます!
中華そば 一の富士
『山富士 田町店』が移転オープン。岡山の名店2軒の味が選べる最強コラボ店に!
郷愁を誘う昔ながらの中華そばを提供し、飲み屋街のオアシスとして不動の人気を誇っていた『山富士 田町店』。
2021年1月に突如として北区駅前町に移転オープンしたのはラーメンファンの記憶に新しいところですが、その立地がまさに今回のテーマである西川緑道公園沿いのエリア。
移転から早くも1年が経とうとしていますが、ようやく訪れることができました!
店名は『中華そば 一の富士』。建物の看板には『山富士』ともうひとつ、『ラーメン大統領』の名前が掲げられています。あれ、確か1軒のはずですが…これは一体?
何と、新店は『山富士 田町店』と濃厚な豚骨醤油の『ラーメン大統領』をコラボさせた、ある意味ハイブリッドなラーメン店へとシフトチェンジ! 2軒の味を両方選べる、という斬新さがオープン当初から話題となっていました。
仕切られた木のテーブルとカウンターが並ぶ、こぢんまりとした店内。新店ながら落ち着いた雰囲気です。
そういえば表の看板にも立派な一枚板が使われていますが、屋号も変えたところに心機一転の意気込みを感じます。ナンバーワンの『一の』に富士山の『富士』。縁起がよい名前ですね!
メニューは以前と変わらず、基本の「豚骨醤油ラーメン」に替え玉、餃子などのサイドメニューを加えたシンプルな構成。
変わったのは、新たに仲間入りした『大統領ラーメン』750円と、『山富士中華そば』750円のメニュー名に付いた「NEW」の文字。
あの懐かしい味の中華そばが、どのように新しくなったのか気になるところです。
『ラーメン大統領』は、岡山の地域に根差したラーメンチェーンとしておなじみですね。
オーナーの嵩下さんも『ラーメン大統領』のファンだそうで、この味を受け継ぎたいとの思いから、2大看板としてコラボすることを決めたそうですよ。岡山市街地で『大統領』のラーメンが食べられるのもうれしいポイントですね。
醤油の香りと旨みが増した「NEW山富士」。珠玉の中華そばに大満足!
迷った末、今回は『NEW山富士中華そば』を注文しました。食べる前からふわっと香ばしいしょうゆの香りが鼻を抜け、嗅覚から繊細で豊かな旨みを感じさせます。
以前よりもスープが少し濃い色になっていますが、この香りと色にこそ「NEW」のポイントが。
「使う材料をグレードアップして、醤油も新しいものに変えたんです。しょうゆの香りと風味が生きる一杯を目指し、豚骨ダシも量を増やすなど素材の旨みを徹底的に引き出しました」。(オーナー)
濃い色のスープは、食べると後口まであっさりとしてお見事! しょうゆ感と豚骨の旨みのバランスが後を引きます。加水率の低い中細麺がスープとよく絡み、麺と一緒にすすった時のスープは、あっという間に飲み干せる優しい味わい。
具材は変わらず、柔らかく煮込んだ薄手のチャーシューとメンマ、ネギが乗っています。
おすすめの一品として運ばれてきたのは、プルプルした皮も美味しい特製「水餃子」(8個600円)。ポン酢でさっぱりと味わえて、どちらのラーメンにも合います。
「焼き餃子もありますよ。ラーメンは茹で卵とネギ大盛り、そしてライスも無料サービスなので、ぜひ食べてくださいね」。何と太っ腹!
それから、『ラーメン大統領』ではマストな調味料「にんにくとうがらし」ももちろんありました。
リニューアルしてからも続々と『山富士』時代のファンが足を運んでいますが、「昭和の懐かしい岡山ラーメンの味だね」と喜ばれるそうです。
2つの岡山ラーメンを背負い、新たな魅力を増した『一の富士』。その日の気分と好みであっさり&こってりを選ぶ楽しみが増えました。夜遅くまで営業しているので、以前と変わらず飲みのシメにも重宝しますよ!
中華蕎麦 横神
進化し続ける店の磨き抜かれた一杯。昼と夜で異なるメニューが楽しい!
「あくら通り」よりも南側の、西川緑道公園沿いの交差点に面した角地にある『中華蕎麦 横神』。
大きな看板が目印で、昼夜ともに会社員やサービス業の店員さん、休日のお出かけや飲み帰りの人など、幅広いお客さんが気軽に立ち寄れるお店です。
2012年に『横屋』としてオープン以来、2度のリニューアルを経て営業スタイルやラーメンの種類、味も徐々に変化を遂げてきました。
初期の豚骨系オンリーから富山県発祥のしょうゆラーメン「富山ブラック」を加え、約2年前からはしょうゆベースの中華そばも登場。
街行くお客さんの好みに寄り添いながら、常に完成度の高い一杯を求めてブラッシュアップしているお店です。
お店は角地を生かして2つの間口から出入り可能。小スペースながらも動線のよい空間です。店内の券売機で食券を買うシステムで、昼間は定番の「富山ブラック」1種類を提供しています。
一方、夜はメニューがガラリと切り替わり、中華そば(醤油)、煮干しそば、富山ブラックの3種類をラインナップ。
何と昼夜で異なるメニューを展開し、同じ富山ブラックでもスープから具材、器までまったく違うものに変えるという徹底ぶりなんです! 仕込みの手間もこだわりも半端ないですが、その分いろいろな味が楽しめますね。
「もちろんスープの仕込みから別々です。中華蕎麦は、鶏と水だけでダシを取って醤油を加えた『水鳥系』と呼ばれるスープで、富山ブラックは鶏ガラと煮干しをベースに味を整えています」(店主・白神さん)。
見た目と飲みやすさのギャップに驚き! 黒いスープに旨み満点の「富山ブラック」。
2種類の富山ブラック、非常に気になりますね。バリカタ姐さんは昼間に訪問したので、昼バージョンの「富山ブラック」780円を注文。これが人生初めて食べる、記念すべき一杯目の富山ブラックです!
富山ブラックは濃口しょうゆベースの濃い味付けが特徴。「塩辛い」というイメージを持つ人も少なくありませんが、飲んでみると意外にもあっさり。
初見は黒いスープに驚くものの、ほのかな酸味や甘味といったしょうゆの複雑な滋味に、鶏ガラ&煮干しが合わさり、奥深い美味しさにまとまっています。
麺は本場に合わせた中太麺で、スープに絡むベストな食感とのど越し。チャーシューだけは本場と違うブロック状のものを使っているそうで、ホロホロとした食感を堪能できます。
醤油の辛さをスパイシーに引き締めるのは、たっぷり入ったコショウとネギ。この2つが後押しになって、スープがぐいぐいと飲み干せます。
「私は具材の中でもネギが特に大好き。シャキシャキ感と苦みがクセになります」と話す白神店長。「お客さんにもネギ大盛りで味わってほしい!」と、ご飯、替え玉と並んで「ネギ増量」も無料でサービス。
テーブルのニンニクは、香ばしいニンニクチップと生の風味が強い摺りおろしの2種類を用意。どのラーメンにも合う無敵のトッピングですが、富山ブラックに入れると、濃いしょうゆ風味にさらなるインパクトを添え、味の深みが増していきます。
ちなみに、昼バージョンの富山ブラックは本場に近く、初期の富山ブラックや元祖と呼ばれる名店の味を表現しているそう。
夜バージョンは同じ富山ブラックでも独自にアレンジを加えたもので、使う麺も変えるというから驚きです。
見た目も旨みも底なし級の黒いスープが主役の富山ブラック、食べ応えのある一杯でした。夜と昼の味が違うという楽しさも魅力で、店主の個性が光るメニューを食べ比べてみたくなりました。
限定メニューも不定期に登場する予定で、今後の進化にも注目の実力店です。
岡山辛麺 つるっと亀
2020年10月オープン。話題の「宮崎辛麺」が味わえる深夜営業の店。
2020年10月にオープンした『つるっと亀』は、夜の22時から翌朝5時まで開いている深夜営業の店。岡山では珍しい辛麺専門店として人気が広がっています。
深夜帯オンリーゆえに、かなり遅めの夕飯や飲みのシメに真価を発揮。辛い物好きもわざわざ夜の街に繰り出したくなる…と噂の、旨辛なラーメンを味わえます。
この日も、コロナ禍による休業を乗り越えて元気に営業中。店内は厨房をぐるりと囲むカウンターがあり、広いながらも一体感のある店内です。店員さんの接客も感じがよく、メニューの頼み方から食べ方まで丁寧に説明してくれました。
そう、こちらの麺は頼み方がポイント。スープは辛麺、トマト、シーフードと3種あり、辛さの度合いもゼロ(唐辛子無し)から25辛まで選べます。
麺は韓国麺、中華麺細、中太麺、まさかの「うどん」まで通常4種類をラインナップ。
さらにチーズやクリーム、具材の増量など9種のトッピングも追加できますよ。
頼み方次第でさまざまな味を楽しめる、そんな『つるっと亀』の「選べる辛麺」。なんと、あの話題沸騰のご当地ラーメンがベースなのです。
辛さ&麺&トッピングを選べる、刺激的な旨辛麺。チーズご飯&小籠包も必食!
「当店は、宮崎県発祥の『宮崎辛麺』をインスパイアした辛麺を提供しています。オーナーが『宮崎辛麺の美味しさを岡山のお客さんにも味わってほしい』と、素材の仕入れからこだわって作りました」(スタッフ川上さん)。
宮崎県が地元のお客さんから、「どこの暖簾分け?」と聞かれたこともあるとか。お店のオリジナリティを入れつつ、本場の味をとことん追求した辛麺なのです。
選んだのは辛麺スープ+2辛に韓国麺、トッピング無し(880円)のスタンダードな組み合わせ。ツンと辛さが混じるスープの香りに、思わず喉がゴクリと鳴ります。これだけで食欲増進!
スープは鶏ガラしょうゆにニンニクをしっかり効かせてコクと旨みを凝縮。唐辛子を足しても味がまったく損なわれません。
通称「こんにゃく麺」とよばれる韓国麺の細くモチっとした食感と、スープの旨みと辛みが交互に伝わり、最後の一滴までノンストップ。
具材のニラ、粗挽き豚肉、そしてフワフワの溶き卵がスープに優しく調和します。
ここで注目なのが、麺を注文すると無料で付くミニサイズのご飯。普通の白ご飯と石焼ご飯が選べますが、バリカタ姐さんはお店も推奨する「石焼ご飯+チーズ(100円)」が激推しです!
熱いうちに辛麺スープを石焼ご飯にかけて、ジュ~ッと音を立てながらチーズをかき混ぜると、絶品の旨辛チーズリゾットが完成。
深夜飯の背徳感を吹き飛ばす小悪魔的な美味しさに、これまたはしを持つ手が止まりません。思わぬところで最強の「ご飯のお供」に出合ってしまいました!
酢醤油でいただく「小籠包」は4個で550円。プルンとした皮からジュワッと肉汁があふれ出し、熱々のまま豊かな風味が口の中に広がります。お酒のアテにもぴったり。
ちなみに2辛は、一般的に最後まで食べられるくらいのピリ辛具合。それを基準に、辛い物好きなら3~5辛あたりから、激辛が平気な猛者には10辛あたりから始めるのがおすすめとのことです。
実は麺にもかなり力を入れていて、毎月26日の「つるの日」には毎回スペシャルな麺が登場するそうですよ。
ハーフサイズにも対応するなど、選べる楽しさと細かなサービスがうれしい『つるっと麺』。刺激的でクセになる深夜メシを体験してみてください!
まとめ
いかがでしたか? 飲食店が軒を連ねる市街地エリアで注目のラーメン店をご紹介しました。
3軒とも深夜まで営業しているので、夜のラー活にもおすすめですよ!
<消費税率の変更にともなう表記価格についてのご注意>
※掲載の情報は、掲載開始(取材・原稿作成)時点のものです。状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、利用前には必ずご確認ください
※新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、国・県・各市町村から各種要請などがなされる場合がございます。必ず事前にご確認ください
※お出かけの際は、ソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用、手洗いや消毒など、新型コロナウイルス感染予防の対策への協力をお願いします