「岡山ラーメン★エクスプローラーズ」が大復活。
ラーメンが大好きな大盛りアニキとバリカタ姐さんがコンビを結成。毎月気になるテーマを掲げ、無理やり独断で3選します! そして再び岡山のラーメン界に参戦!←ダジャレ
アニキがチョイスし、姐さんがお店に突撃取材! 選びますとも、行きますとも、聴きますとも!
店主やスタッフが普段は話さないようなことをインタビューで引き出して、岡山のラーメンのさらなる魅力に迫ります!
《連載第4回》今回のテーマは「岡山市役所界隈(大供・鹿田町・大学町)のラーメン店」
皆さんお元気ですか。大盛りアニキです。
第2回で「倉敷美観地区周辺」の3軒をご紹介して、大きな反響をいただきました。調子に乗って今回は、岡山市の行政の中心部・岡山市役所の周辺へ行っちゃいましょう。「倉敷の次は岡山だ!」ってことで。市役所界隈、ギリ徒歩圏内3エリアにあるお店をご紹介します。
今回訪れるのは、旧2号線と幹線道路が交わる大供交差点のロータリーから、大元方面のゾーンです。『岡山市役所&北区役所』『水道局』『岡山大学病院』とかある一帯ですね。
ここいらに用事で来たついでに「ちょっとラーメンでも…」という人は多いでしょうし、周辺で働いている方も多いかと。大きな道を渡ると、新聞社や放送局、専門学校がありますもんね。飲み屋街からも徒歩圏内でしょうか。てことは「締めの一杯」ニーズもあるのかしら?
ちなみに、岡山市役所からJR岡山駅のほうへ足を延ばすと、かの有名なラーメン激戦区がありますが…。こちらサイドにも負けず劣らず、魅力的なお店がありますよ。
というわけで、後は任せた! バリカタ姐さん、行ってらっしゃい!
こんにちは! 現場担当バリカタ姐さんです。
岡山市役所周辺は、医大前商店街を中心に個人経営の商店が点在するエリア。周辺で働く人たち、学生さんたちのお腹を満たす安ウマな飲食店がたくさんあるんですよね。
今回は、エリアで人気の2軒と、大阪の名物店からのれん分けした新店1軒をご紹介します!
とりそばトシゾー 岡山市北区
大阪の超有名店の暖簾分け! ラーメンファン注目のとりそば
2019年11月、医大前商店街に新しいラーメン店がオープンしました。その名も『とりそばトシゾー』。
岡山で「とりそば」といえば、鶏ガラだしの醤油スープに鶏肉が乗った笠岡ラーメンが思い浮かびますよね。
そのほか、鶏スープにこだわった独自のとりそばを出す人気店もちらほら。地元でも比較的なじみのあるラーメンといえるでしょうか。
しかし『とりそばトシゾー』では、それらとは異なるとりそばを提供しているそうです。
実はこちら、大阪屈指の人気店『とりそばモリゾー』の味を継承するお店。『とりそばモリゾー』は、関西のラーメン通なら誰もが知るといわれる有名店『らーめん香澄』の3号店として、新感覚のとりそばの味が評判を集めていました。
「そのおいしさを地元の岡山にも伝えたい」と、『とりそばモリゾー』で修行を積んで『とりそばトシゾー』をオープンさせたのが、店主の長門さん。
正式な暖簾分け店が岡山にできたということで、関西のラーメン通からも注目を集めています。
こちらの看板メニューは「とりそば」800円。「味玉とりそば」900円、「特製とりそば」1000円。トッピングによって値段が変わります。そして「まぜそば」800円も常連さんを中心に人気です。
今回は、その中でも一番人気の「特製とりそば」をオーダーしました。
絶品レアチャーシューが決め手の、次世代ラーメン
こちらが「特製とりそば」1000円。濃い色のしょうゆスープに鶏&豚のダブルチャーシューが乗っかったインパクトのあるビジュアル。煮卵やナルト、ネギなど具材のボリュームも満点です。
スープは鶏と魚介の風味がバランスよく合わさり、濃口の醤油をまろやかでコク深い味に仕上げています。濃い見た目とは裏腹に、スープは醤油の辛みがなく後口まですっきり優しい味わいです。
低温調理でじっくり煮込んだ鶏&豚のレアチャーシューも絶品。身の締まった鶏肉がしっとり柔らかい食感に仕上がり、贅沢な味わいです。ちなみに「とりそば」800円の方は、鶏チャーシュー5枚が乗っています。
さらに特徴的なのが、平打ち太麺を使っていること。醤油スープ&細麺に慣れている岡山のラーメンファンは、このきしめんのような平打ち麺にあっと驚くはず。
麺を持ち上げると鶏と魚介のだしがふわっと香り立ちます。全粒粉入りで素材にこだわりながらもツルッ、モチッ、とした食感のよさがあり、濃厚なスープともしっかり絡みます。なかなか攻めたとりそばですが、新感覚のおいしさがクセになります。
「とりそば」のほか「豚まぜそば」や「カレーまぜそば」など多彩なメニューを展開。バリカタ姐さんのおすすめは「チャーシュー丼」の小250円。甘辛いタレの染みたレアチャーシュー&白飯の絡みは最高! サイドメニューにぴったりですよ。
「次世代のラーメンを目指し、味をブレさせず丁寧に作り上げています。岡山の人も、ぜひこの味のファンになってほしいです」と店主の長門さん。新進気鋭の新店、大注目です!
麺屋だご 岡山市北区
病院&大学関係者にファン多数! 老若男女がハマる深い味わい
岡山大学病院の通り沿いにある『麺屋だご』。オープンして7年目、ラーメンファンから熱い支持をうけている実力店です。店主の合田さんは、元々営業職として働いていた脱サラ組。ラーメン好きが高じて奥様とともにこのお店を立ち上げました。
カウンター内では、ご夫婦の華麗な連携プレーにより次々とラーメンが作られていきます。特に、常にご主人の動きに目を配っている奥様がすばらしい! ご夫婦の控え目ながら優しく丁寧な接客、気持ちのよいオペレーションもお店の魅力です。
こちらの定番メニューは、「塩」740円、「醤油」740円、「ごま」860円と、味わいの異なる3種のラーメン。そのほか、柚子の風味を効かせた塩ラーメンや期間限定ラーメンなども登場。
特にだしの風味が際立つあっさり系の「塩」は、「『麺屋だご』といえばこれ!」と言われるほど以前から人気の高いメニューだそう。今回は3トップの中から、店主おすすめの一品を選んでいただきました。
旨さの秘密は、丁寧な仕込みが光るダブルスープにあり!
運ばれてきたのはスープのトロみが印象的な「ごま」860円。
チャーシューとメンマ、煮卵、ネギ、そしてアクセントにラー油とゴマをトッピング。上品な味わいのスープにもゴマの風味が程よく加わり、まろやかで深い味わいに仕上げられています。
麺はスープになじむ極細ストレート麺を使用し、茹で具合も柔らかめに調整。
チャーシューや煮卵も濃すぎず優しい味にまとめられ、仕込みから盛り付けに至るまでの丁寧な仕事ぶりが光ります。
『麺屋だご』の味の決め手は、何といってもスープ。
朝挽きされた香川産鶏の鶏ガラに、カツオや昆布などの魚介だしを効かせたダブルスープは、すっきりとしていながら旨みが凝縮。
昆布も水出しして一晩寝かせてからカツオ節を合わせるなど、丹念な仕込みにより滋味深い味に仕上がっています。
スープの風味が一番伝わるのは「塩」。しかし、4年前に期間限定で出した「ごま」がレギュラー入りしてからは「ごま」の人気がどんどん上がっていったそうです。
「当初は、濃厚でだしの風味が目立ちにくい『ごま』が売れることに少し抵抗を感じていたんです。うれしいけど不本意というか(笑)」と合田さん。
スープ愛の強さゆえに複雑な感情を抱いていたんですね。それでも、今回「ごま」をおすすめしてくれた理由は?
「以前『たんたんつけ麺』がヒットしたのをきっかけに、お客様が食べたい味で喜んでいただくのが一番だと気づいたんです。そこから『ごま』人気も素直に喜べるようになって」と率直な気持ちを語ってくれました。
いろいろな味でブレずにおいしさを表現できるのは、良質なスープがあるからこそ。「ごま」もだしの風味とキレを十分に感じますよ!
あっさり系の味わいやすさから、岡山大学病院のお医者さんや職員、医学部生など、健康志向の高いお客さんからの口コミ人気も高いそう。心をこめて作る、安心感のあるおいしさはリピート必須です!
麺家じょーだん 岡山市北区
居酒屋使いもおすすめ! 多彩なとんこつラーメンを味わえる店
最後に紹介するのは、岡山市役所のすぐ南側にある『麺家じょーだん』。昼夜を問わずお客さんでにぎわう人気店です。
メニューは基本の「とんこつ」をベースに、「味噌とんこつ」、「黒とんこつ」、「こく旨とんこつ」と、味わいの異なるとんこつラーメンを展開。
トッピングのバリエーションも豊富で、濃厚な旨さのとんこつを、好みに合わせてチョイスできるのが魅力です。
店内はカウンターとテーブル席があり、厨房の奥にもテーブル席のスペースを設けた奥行きのある広さです。
お店に伺ったのは、ちょうど休憩前のタイミング。掛け合い漫才のような店員さん同士の和気あいあいとしたやりとりから、雰囲気の良さが伝わってきます。気さくな接客、気取らず過ごせる心地よい距離感。長居してしまう要素がたっぷり。
こちらはラーメン居酒屋として、お酒やおつまみが楽しめるのも特徴です。ドリンクはセルフ方式を採用し、その分リーズナブルな価格に設定。
自分のタイミングで気兼ねなくお酒を頼みたい、ちょっとでも安く飲みたいというお客さんにはうれしいですね。
駆けつけ一杯から締めのラーメン一杯まで、気軽に楽しめちゃうお店です。
自家製麺とスープ、たっぷり具材が絡み合う! 味わい豊かな一杯
早速運ばれてきたのは、店主イチ押しの「チャーシューこく旨とんこつ」1040円。
10枚のチャーシューが花びらのようにくるりとラーメンを囲む、ボリューム満点の一品です。見た目のインパクトがとにかく強い!
「果たして食べきれるのだろうか?」と思いつつ箸を進めてみると…案外スルスルといけちゃうまろやかなおいしさ。
チャーシューも薄めにカットされ、ジューシーで軽やかな口あたりです。10枚のチャーシュー、あっという間に無くなりました。
中央にたっぷり盛られたネギ、細モヤシ、メンマのシャキシャキした食感もポイント。スープの濃厚さにあっさりしたアクセントを添えています。
全粒粉が練りこまれた中太麺は、通常の麺よりも小麦の風味が感じられます。食物繊維やビタミンB1などの栄養素が豊富なのも特徴。
使用する麺はすべてが自家製で、ラーメンの種類によって麺を変えているのもこだわりのひとつです。
濃厚だけどスイスイ飲めちゃうスープは、とんこつに魚介のだしをミックスしているそうです。口に入れるごとに、まろやかな旨みが倍増していきます。
開店当初から改良を重ね、常に創意工夫しながらおいしいラーメンを提供しつづけている『麺家じょーだん』。「ラーメンのおいしさはもちろん、それを味わう、楽しい時間も提供したい」と語るのは、代表の小川さん。
岡山市街地に2店舗を構える餃子専門店『ヒトヨシロクメ堂』はここの姉妹店だそう。小川さんは双方を行き来しながら、魅力あるお店づくりに取組んでいます。
ふらっと立ち寄れて、気兼ねなくおいしいとんこつラーメンを堪能できる。そして飲める! そんなラーメンファンの心のオアシスのようなお店です。
まとめ
新店の登場で盛り上がる予感?の岡山市役所界隈。人気店の味もますます進化中です。お店それぞれの味を生かしたメニュー展開は、飽きずに通えそうですね。リピート必須の個性豊かな3店、ぜひ足を運んでみてください!