その42。津山市『お好み焼 三枝(みえ)』の「ホルモンうどん(普通)」900円。
~幸せのおすそ分け~
おいしいものを食べると、どうしてこうも幸せ気分になれるのでしょうか?
この幸福感を少しでもおすそ分けできればと、食いしん坊ライターが出会った岡山のグルメ情報をお届けします♪
[ナビゲーター]つつみん
岡山で生まれ育った、生粋の「おかやまん」つつみんです。「どこかおいしいお店知ってる?」が口ぐせで、評判を聞きつけては西へ東へと車を走らせるうち、通販でしか洋服が買えない、立派な球体フォルムへと進化を遂げたけれど…。
おいしいものを食べなくちゃ人生なんてつまらない!! だからとりあえず今日も、幸せの味を求めていざ出発!!
津山市の『お好み焼 三枝(みえ)』
モモ、マスカット、サワラ、カキオコ、ばら寿司…。
岡山を代表するご当地グルメは多々ありますが、忘れてならないもののひとつに「津山ホルモンうどん」が挙げられます!
そのきっかけとなったのが、全国最大級のまちおこしイベント「B-1グランプリ」。今回訪れた、『三枝』の大将を擁する「津山ホルモンうどん研究会」が上位入賞を果たしたことで、その名を一躍全国区に押し上げましたよね。
自らを、「津山ホルモンうどんの伝道師」と称する、津山愛溢れる大将が腕をふるう『三枝』は、数ある「「津山ホルモンうどん」を提供する店のなかでも知名度抜群の人気店。
以前から一度は行ってみたいと思っていたお店なんですよ。
プリっぷりのホルモンに悶絶!
ナビを頼りに大通りから住宅街に入ること数分。お好み焼きの看板が! 『お好み焼 三枝(みえ)』に到着です。
暖簾と看板がなければ、ごく普通の民家といった佇まいに、少々気後れしながら扉をガラガラ。「いらっしゃい!」と威勢のいい掛け声に出迎えられ、カウンター席へ案内されました。
壁に貼られたメニュー表や、方言表の色からも、長年愛されている店であることが伺い知れます。
さて。ホルモンうどんを目当てにやってきたものの、ここで究極の葛藤が胸中で勃発です。
いわゆる、王道のタレ系「ホルモンうどん」にすべきか、はたまた『三枝(みえ)』の代名詞ともいえる「塩ホルモンうどん」にすべきか、それが大問題なのです。
そう! こちらは津山広しと言えども、かなり珍しい塩ダレで味わう「塩ホルモンうどん」があるお店なんです。
何も前情報がなければ、迷わず王道をチョイスするところですが、SNSで目にした「塩」もいかんとも捨てがたい! あぁ~、なぜ私は不用意にSNSを見てしまったのだろうか(無念)。
永遠とも思える葛藤の果て、己の直観に従って、王道のタレ系「ホルモンうどん」に決定です。
注文が通るや否や大将が取り出したホルモンに目が釘付けです! 「津山ホルモンうどん」て、いろんな種類のホルモンが入るのが一般的なんですって。
こちら『三枝(みえ)』では、小腸、大腸、センマイ、ミノ、ハツ、ハチノスなどの6種類をミックスして使ってるんだそう。それにしてみ、この淡いピンク色。素人目にも新鮮さが伝わってきますよね~。
ホルモンの鮮度に見とれているうち、工程はどんどん進行。タマネギやネギが加わった後、うどんが2玉投入されました。「ん、2玉⁉」と思いましたか? こちらでは2玉使用が普通サイズで、1玉は(小)で850円に設定されているんです。
麺の量は2倍でも、差額は50円。それなら断然お得な(普通)を選んじゃいますよね♪
秘伝のタレが注がれ、一気に広がったかぐわしい香りに胃もキュルキュル。五感が反応しまくりです。
万一、このお皿がほかの人のところへ運ばれて行ったりしようものなら、涙がこぼれ落ちてしまいそうな勢いです(笑)。
箸を割るのももどかしく、まずはひと口。
はぁ~、おいしい! 口いっぱいに広がる香ばしい香り。どことなく味噌の風味も潜んでいるような、コクのある味わい。高すぎる期待を裏切らぬ味に思わず笑みがこぼれます。
ホルモンがまた、プリっぷり。「私が普段口にしているものはホルモンじゃなかったのかも」と疑ってしまうほどの感動があります。
タレが甘すぎないところがまたいいですね~。白状すると、ホルモンうどんて、「焼肉のタレをかけた焼うどん」だと思ってたんですよ。焼肉のタレとはまったく違いました。ごめんなさい‼
見た目から想像するより、味が濃くないので、ホルモンそのもののおいしさがしっかり堪能できるんです。2玉もあったのに、あっという間にぺろっと完食です。
間食後のお皿にも驚きです。油が残ってないんですよ! ホルモンうどんて、ちょっとギトギトしているというか、オイリーな印象がありますよね。そういうのがないんです!
2玉でも、途中でくどさを感じることなく、最後までずっとおいしく食べ進められるのはこのあたりにも秘密があるのかも!
三枝ならではの味「塩ホルモンうどん」
あまりのおいしさに、これより有名な「塩ホルモンうどん」はいかなるものかと、抑えきれない好奇心がムクムクと…。
まだまだお腹に余裕もあるし、「どんだけ大食いなんだ」と思われる恥もかなぐり捨て、塩ダレの方も追加注文してしまいました。
それにしても、ちょっと前のあの究極の葛藤は一体何だったのか…。そして年頭に誓ったばかりのダイエットは…。
我ながら苦笑するしかありませんが、おいしいものの前に人は無力なんですよね~。お~ほほほほ。
あっさりした味わいの塩ダレも評判に違わぬおいしいさです! まさかの2皿目とは思えぬほどにスルスルとのどに入ってきます。
塩ダレだと、ホルモン特有の脂の甘みがより際立つような気がします。これね、ホルモンが極めて新鮮だから、塩ダレで提供できるっていうのが、ホントよく分かります。
「食べきれなければお持ち帰りにしますよ~」との大将の声を渡りに船とばかり、半分はテイクアウトにしてもらいました。
本当は頑張れば完食できそうでしたが、「4玉食べた伝説の客」にならぬよう繰り出した、意味不明なカッコつけです!
満腹のお腹とお土産パックをかかえ、大満足のうちに津山の地を後にしたのでした。
『お好み焼 三枝(みえ)』店舗情報
津山市で愛され続けるお好み焼き店。看板メニューであるお好み焼きもさることながら、食肉処理センタ―から直接仕入れる、黒毛和牛の極上ホルモンを使用したメニューが人気を集める。
とりわけ評判なのが、津山でも珍しい塩ダレの「津山ホルモンうどん」。この味を目当てに、遠方から足を運ぶ客が後を絶たない。
地元津山をPRしようと、全国各地で催されるグルメイベントに多数出展する名物大将の自慢の味をぜひ一度ご賞味あれ。
Information
- 住所
- 津山市上河原441-5 [MAP]
- 電話番号
- 0868-23-3972
- 営業時間
- 11:30~14:00/17:00~21:00 ※日曜、祝日は11:30~15:00
- 休み
- 月曜(祝日の場合は翌日)
- 席数
- 25席
- 駐車場
- 20台
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