岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界30年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘けつだとか。
「猿の惑星／キングダム」
映画史に残るSF映画の名作「猿の惑星」を完全新作で贈る。オリジナルの「猿の惑星」をリブートした「猿の惑星：創世記（ジェネシス）」「猿の惑星：新世紀（ライジング）」「猿の惑星：聖戦記（グレート・ウォー）」に続くシリーズ第4弾。
あの名作「猿の惑星」を完全新作で製作することは、とてもハードルが高い。
さらにリブート作品である「猿の惑星」の新シリーズも評価が高く大ヒットしているので、かなり厳しい注目の目が集まっている。
リブートシリーズはオリジナルの前日譚として、極端に知能の高い1匹の猿から始まる進化と人類との対決を描いたものだが、本作はオリジナルと同じく「猿たちに支配されている世界」を描いている。
キャストは「To Leslie トゥ・レスリー」のオーウェン・ティーグが主人公ノアを演じ、ドラマ「ウィッチャー」シリーズのフレイヤ・アーラン、「ファーゴ」のウィリアム・H・メイシーが共演。監督は「メイズ・ランナー」シリーズのウェス・ボールが采配を揮う。
果たしてオリジナルのような衝撃のラストが待っているのか！？ いずれにしても大注目が集まるスゴイ映画になることは間違いない！
＜公開情報＞
『猿の惑星／キングダム』
監督：ウェス・ポール
出演：オーウェン・ティーグ、フレイヤ・アーラン、ウィリアム・H・メイシー ほか
5月10日(金)よりロードショー！！！
「ミッシング」
娘が失踪し、出口のない暗闇に突き落とされた家族。どうにもできない現実との間でもがき苦しみながらも、その中で光を見つけていく社会派作品。主演は石原さとみ。オリジナル脚本で撮りあげたヒューマンドラマ。
週刊誌やマスコミの報道、SNSでの誹謗中傷により、いつしか「心」を失くしていく人々がいる現代社会に切り込む社会派ドラマ
愛する娘を失い、どん底に落とされた母親に対して誹謗中傷が集まるさまは、どこか壊れてしまった現代社会を感じさせられる。
母親・沙織里を演じたのは石原さとみ。「母となった今だからこそ、この役と向き合えた」と語り、これまでのイメージを一新させる新境地に体当たりで挑んでいる。
監督は、常に観客に衝撃を与え、想像力を刺激する作品を発表し続ける「人間描写の鬼」吉田恵輔（吉は正しくはつちよし）。「自身のキャリアの中で最も覚悟のいる作品」と語る本作は、雑音溢れる世の中をリアルに、そして繊細に描き、そこに生きるわたしたちの心を激しく揺らす。
限りなく哀しくて、愛しくて、優しい物語。映画館で、じっくり鑑賞するべき作品。
＜公開情報＞
『ミッシング』
監督：吉田恵輔（吉は正しくはつちよし）
出演：石原さとみ、中村倫也、青木崇高、森優作 ほか
5月17日(金)よりロードショー！！！
「神さま待って！お花が咲くから」
小児がんを抱えながらも12年の生涯を明るく生きた森上翔華さんのエピソードをもとに描いたヒューマンドラマ。
主人公の森上翔華さんは広島県福山市に生まれ、岡山大学病院で治療をしていた実在の少女。12年の短い生涯を目いっぱい明るく生きた彼女の物語は、素晴らしい感動を与えてくれる。
2019年クリスマスイヴに出版された一冊の絵本『そらまめかぞくのピクニック』。この絵本は、翔華さんが病床で約３ヶ月をかけて完成させたという入魂の作品だ。
「希望や元気を与えてくれるこの絵本を多くの人に読んでもらいたい」と、翔華さんの死後、彼女を支え続けた岡山大学病院の看護師や保育士らが、出版を実現。この絵本との出合いが、この映画が生まれるきっかけとなった。
笑いたっぷり、元気いっぱい、オマケにファンタジーが詰まった本作は、最後に底抜けに明るい主人公に心の底から感動させられる素晴らしい作品になっている。
主演の森下翔華役はオーディションで選ばれた、映画初出演の新倉聖菜。主治医・脇坂役を北原里英、翔華の両親を布川敏和と渡辺梓、小学校の校長先生を高畑淳子、病院に現れる謎の女性を竹下景子が演じる。
久々に劇場で号泣するのもいいと思う。
＜公開情報＞
『神さま待って！お花が咲くから』
監督：松村克弥
出演：新倉聖菜、北原里英、布川敏和、渡辺梓、高畑淳子、竹下景子 ほか
5月10日(金)よりロードショー！！！
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