岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界30年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘けつだとか。
「BAD LANDS」
直木賞作家・黒川博行の小説「勁草」を「ヘルドッグス」「関ヶ原」の原田眞人が監督・脚本・プロデュースし実写映画化した。
安藤サクラと山田涼介が特殊詐欺を生業とする姉弟役を演じたクライムサスペンス。
裏街道を生きる二人の狂気と強さを熱演する二人の役者の演技対決も火花を散らす。
幼い頃からネリのことをよく知る元ヤクザ・曼荼羅を宇崎竜童、特殊詐欺グループの名簿屋という裏の顔を持つNPO法人理事長・高城を生瀬勝久、大阪府警で特殊詐欺の捜査をする刑事・佐竹を吉原光夫、特殊詐欺合同特別捜査班の班長・日野を江口のりこが演じる。
悪の世界を覗き見ることにより、その恐ろしさを知り、観客は正しく平和に生きてほしい。
<公開情報>
「沈黙の艦隊」
1988~96年に講談社の週刊漫画誌「モーニング」にて連載された、かわぐちかいじの名作コミック「沈黙の艦隊」を実写映画化。
原作のスケール感から、日本での実写化は不可能と思われていたプロジェクトが、ついにそのベールをぬぐ。
原作は30年以上前に発表されたにも関わらず、「核の国際秩序」に警鐘を鳴らすテーマとなっていて、まるで現在の世界情勢を予見していたかのように感じる。
また、本作は防衛省・海上自衛隊の協力により、邦画では初めて実物の潜水艦が撮影に使用されている。
本物がもつリアリティと臨場感が他の作品と一線を画す。
そして、迫力満点の海中バトルと、同時に陸上で繰り広げられる政治サスペンスが絡み合って、骨太なドラマが展開される。
主演の大沢たかおが自らもプロデューサーを務める、並々ならぬ熱意にも注目。
出演は、大沢たかおが海江田役、玉木宏が深町役を演じ、上戸彩、中村倫也、江口洋介ら豪華絢爛なキャストが集結。
また、主題歌はAdo・楽曲提供はB’zという夢のタッグで話題をさらっている。
当時、あり得ない漫画の中の設定だった物語が、現代、現実味をもって観ることになってしまったことを戒め、今こそ観なければならない一作!
<公開情報>
「アナログ」
ビートたけしが初めて書きあげた恋愛小説「アナログ」を映画化。
デジタル化によって他者との通信やコミュニケーションが、24時間いつでも簡単にとれるようになった現代。
それに逆行してアナログな恋にはしる2人。
それは直接大切な人と“会う”ということや“会える”という幸せを改めて考えさせられる。
長期にわたる期間、人と会うことを避けざるを得なかった今だからこそ、愛の原点を描いた本作は、心にしみる。
主演は二宮和也が、ヒロインは波瑠が務めた、この秋一番泣けるラブストーリー。
インスパイアソングは幾田りらが担当し、作品を盛り上げる。
大切な人と会えることは当たり前ではないことを考えながら、映画館で号泣してみるのもいいと思う。
<公開情報>
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