数多くの町家が立ち並ぶ、倉敷美観地区本町通り。歴史ある町家の一般公開をはじめ、宿泊施設や飲食店の開業など、前編と後編に分けて最新の動きを紹介。

風情漂う路地沿いにお目見え。サワラ料理専門店とセルフうどんの店。

本町通りと堀跡通りを結ぶ石畳の路地沿いに飲食店が並ぶ「あちの郷」。2023年2月、築200年以上の米蔵に暖簾を掲げたのが『さわらや』。「岡山の食文化を感じられる場所に」。そんな思いから、岡山で古くから愛されてきたサワラをさまざまな味わいで提供する。

腕を振るうのは、割烹料理店やホテルの和食部門で修業を積んできた料理人。昼メニューの「選べる二種のさわら小丼」と2種の釜飯のほか、サワラと岡山産のタコを用いた単品料理や、20種ほどが揃う地酒も愉しめる。

いっぽうこの3月には、セルフうどん発祥の店として知られる岡山市中区の『名玄』の2号店が登場。「本店に足を運んでくれる倉敷のお客さまのためと、国内外からの観光客にセルフの愉しさを知っていただくため」に出店したという。やわらかさともっちり感が同居する麺と、コンブとカツオが香る優しい味わいのつゆ。半世紀近く岡山で愛されてきたうどんを、江戸時代の米蔵を改装した店内でお試しあれ。

郷土料理と地酒 さわらや

セルフうどん発祥の店 くらしき 名玄

岡山の「美味」を伝える千屋牛専門店とスウィーツの店。

2022年10月オープンの『有鄰庵 岡山希少和牛店』で賞味できるのは、希少な千屋牛の「肉山雲海ローストビーフ丼」。低温調理で旨みを閉じ込めたローストビーフの山の中には、自然農法で育てられた岡山県産の朝日米。そして、岡山特産の黄ニラを漬けた醤油を加えた特製タレ。観光客はもちろん地元の人も岡山の「おいしい」を再発見できるひと品に。

2023年1月、倉敷市のえびす商店街から本町通りに移転したのは『はれもけも 美観地区本店』。店名には、「はれ（おめでたい日）も、け（普段の日常）も、そばに置いて愛されるお菓子を提供したい」との思いが込められている。シックな店内には、すべての品に岡山県産の原材料を取り入れ、自社厨房でパティシエが手作りする品々が揃う。
2店を運営するのは美観地区を中心にカフェや宿などを営む株式会社行雲。「今後も、県産品の価値を伝え、地域経済に現実的に役立つ事業を展開していきたい」と代表の犬養拓さん。これからの動きも愉しみだ。

有鄰庵 岡山希少和牛店

有鄰庵 岡山希少和牛店

住所：倉敷市本町11-24
電話番号：086-441-0301
営業時間：11:00～17:00
休み：不定
席数：24席
駐車場：なし
HP:https://ko-un.jp/yuurin_an_okayamabeef/

はれもけも 美観地区本店

はれもけも 美観地区本店

住所：倉敷市本町14-3
電話番号：086-486-5002
営業時間：11:00～17:00
休み：不定
駐車場：なし
HP:https://haremokemo.jp/

MAP

※MAPには前編・後編すべてのスポットを落とし込んでいます。

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