岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界20年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘けつだとか。
エイリアン コヴェナント
この秋からは『エイリアン』『猿の惑星』『スター・ウォーズ』と立て続けに伝説の超大作シリーズが公開される。皮切りは巨匠リドリー・スコット監督の手に戻った伝説のSF映画シリーズ『エイリアン』。本作は1作目の『エイリアン』の前日譚だ。エイリアン誕生の想像を絶する真実は、生みの親であるリドリー・スコット監督ならばこそのすさまじい物語になっている。
<STORY>
人類初の大規模な宇宙移住計画を実行するために地球を旅立ったコヴェナント号は、コールドスリープ中の男女2000人を乗せ、新たなる惑星を目指していた。ところが航海の途中で強大な衝撃波を受けコヴェナント号は甚大な被害を受けてしまう。そのとき、近くの惑星から謎の電波を受信する。解析の結果、驚くべきことに20世紀の名曲『カントリー・ロード』を歌う女性の声が含まれていた! その惑星に派遣された調査隊が見たものは、地球にそっくりな環境と未知の生命体。そしてエイリアン誕生の真実が解き明かされていく。
第一作目をリドリー・スコット監督。『エイリアン2』をジェームズ・キャメロン監督。『エイリアン3』はデヴィッド・フィンチャー監督。『エイリアン4』はジャン=ピエール・ジュネ監督と、あまりに凄すぎる巨匠たちが歴任してきた『エイリアン』シリーズ。
これを機にシリーズを見比べていくとハリウッドでの成功の秘訣が見えてくるのである!(笑)
<公開情報>
リベンジ・リスト
ジョン・トラボルタが本格アクションに完全回帰。リベンジもののど真ん中を行く本作は、ハリウッドで『絶対に怒らせてはいけない男』に名を刻むハードアクションだ!
これはつまり“めちゃくちゃ”をするという事である(笑)
<STORY>
失業中の元自動車整備工のスタンリー(ジョン・トラボルタ)は、さえない日常から希望に向かって暮らしていた。しかし突然、麻薬中毒の男に最愛の妻を目の前で殺させてしまう。間もなく警察に拘束された犯人を面通しで確認したスタンリーだったが、警察のずさんな対応により釈放されてしまう。抑えられない巨大な“怒り”が過去のスタンリーを呼び覚ます! 絶対に怒らせてはいけない男、それは元特殊部隊の工作員にして暗殺任務のエキスパートだった。かつての仲間の協力により現役時代を取り戻したスタンリーは次々に悪党に死の償いをさせてゆく! そしてスタンリーの怒りが頂点に達する結末とは…!?
わかりやすく展開するリベンジストーリーは、ここまで来ると痛快としか言いようがない。自分の背中に“Ⅰam wrath”(我こそは怒りなり)とタトゥを入れて復しゅうする意味は分からないが、とにかくすごい気迫だ!(笑)
<公開情報>
バイバイマン
全米絶叫!大ヒット! 異色のショッキング・ホラーがついに日本上陸!!
<STORY>
アメリカのウイスコンシン州。古い屋敷に引っ越してきた3人の大学生が、ふとしたきっかけで、その名前を知った者、口にした者に死をもたらすという『バイバイマン』を呼び起こしてしまう。周囲の人間たちが次々に命を落とす中、3人は助け合いながら『バイバイマン』に追い詰められていく! 彼らは生き残ることはできるのか!?
名前を知る=死。奇抜な発想から生まれた本作は、一度耳にしてしまった事実が消せないことを上手く利用したアイデア作品になっている。
『バイバイマン』…アンパンマンの悪役ではない。それなら全然恐くない。
『バイバイマン』…麻雀の役満でもない。でももし誰かがテンパっていたら、これは怖い!(笑)