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つまんない映画なんてない!

つまんない映画なんてない! vol.31

「拝啓 トム・ハンクス 様」

  • 情報掲載日:2016.09.21
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

岡山メルパ 福武 孝之館長
映画業界20年、老舗映画館を切り盛りする名物館長。映画が持つ「観ることで、自分の世界が広がる」魅力を広めるべく、多彩なイベントを展開。ジャンルや制作者にこだわらない、テキトーな鑑賞が映画愛を高める秘訣。映画が好き過ぎて、あこがれのターミネーターに変身。特殊メイクがんばりました!

「拝啓 トム・ハンクス 様」

とある喫茶店での話。 隣の席のご婦人おふたりの会話。

ご婦人A「空港から出られなくなって、空港で生活する人の映画観たのよ~」
私はすぐにトム・ハンクスの『ターミナル』だとわかった。
ご婦人B「誰が出ているの?」
ご婦人A「あの~、なんとかって人よ・・・」
私の心の声「トム・ハンクスですね。」
ご婦人A「なんて人だっけなぁ~???」「それでね、それがすごくよかったのよ~」
心の声「だからトム・ハンクスです!」
その後もトムをそっちのけで映画の内容の話で大いに盛り上がっている。そしてときどき「あ~、誰だっけなぁ~」とはさんでくる。その距離約2メートル!
私が思わず「トム・ハンクスと申します!」と言いそうになったとき。
ご婦人A「あっ!トム・なんとかよっ!」私は胸をなでおろした。

しかしその矢先、ご婦人B「トム・クルーズでしょ!」
心の叫び「お―――いっ!!!」それじゃ空港で宙吊りになるわぁーっ!
しかし、ご婦人A「そう!その人よ!」
心の雄叫び「違うわ―――ッ!!!」
結局『ターミナル』はトム・クルーズの主演となりました(笑)

「敬愛するトム・ハンクス様、あなたはまだまだ売れてませんよ。」
『ビッグ』(1988)・『フィラデルフィア』(1993)・『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994)・『プライベート・ライアン』(1998)・『キャスト・アウェイ』(2000)・・・いずれもアカデミー賞ノミネート。うち2度も最優秀賞をとった名優中の名優。「トム・ハンクス作品にハズレなし」とまで言われた“生ける伝説”。

しかし、日本の御婦人方は手強いぞっ!
「男前じゃないところがいいのよ~」(大きなお世話)
「頼りないところが母性本能をくすぐるわ~」(役ですから!)
「なんかおもしろいのよ~」(具体的に述べよ)

と、日本でも大人気のトム・ハンクス様の最新作が公開される。
『ハドソン川の奇跡』である。監督はクリント・イーストウッドだ。実話に基づく奇跡のヒューマンドラマなのだ。これは絶対おもしい。ご満足いただけなければ返金したいくらいだ。

2009年1月15日、ニューヨーク上空からハドソン川へ航空機が不時着を決行した。乗員155名全員生存という奇跡の事実。しかし、英雄となった機長は同時に容疑者となる・・・。

ジェット機の不時着だからと言って“クルーズ”の方じゃないですから! “ハンクス”ですから! “クルーズ”と“ハンクス”が兄弟だと思っている方! “トム”は苗字じゃないですから! そうすると“ブラザー・トム”が面倒くさいことになりますから!


皆さんはトム・ハンクスとトム・クルーズの区別がつくだろうか?(笑)

作品情報
『ハドソン川の奇跡』
監督:クリント・イーストウッド
出演:トム・ハンクス アーロン・エッカート
9月24日(土) 岡山メルパほかで公開!

岡山メルパ館長 福武孝之

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