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《倉敷アブレイズ×バレーボール》真っ白なチームが歩む、Vリーグへの道。3年目のシーズンへ、躍進を誓う。【PR】

THE VOICE OF ATHLETE

  • 情報掲載日:2021.05.13
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

《倉敷アブレイズ×バレーボール》真っ白なチームが歩む、Vリーグへの道。3年目のシーズンへ、躍進を誓う。

Vリーグ参入を目標に、3年目のシーズンに挑む倉敷アブレイズ。ここまでの道のりは、決して楽なものではなかったという。結成からチーム作りまで、監督と選手たちに話を聞いた。

夢人
KURASHIKI ABLAZE
『秀栄システムテクノ株式会社』が運営会社を務める、女子バレーボールの実業団チーム。「情熱」「興奮」「燃える」をテーマに2018年秋に発足。専用の体育館で日々練習に取り組み、Vリーグ参入を目指す。

練習参加は2、3人。そんな一年から始まった、真っ白なチーム作り。

Vリーグへの参入を目指して2年が経過した、女子バレーボールの実業団チーム・倉敷アブレイズ。これまでのチームの歩みについて紹介しよう。

そもそもなぜチーム発足に至ったのか。チーム設立までの流れを、運営会社『秀栄システムテクノ株式会社』の代表取締役でもある鈴木秀生監督に聞いてみた。バレーボールのプレーヤーでもあった鈴木監督だが、さまざまなチームに顔を出す中で、若い高校生や大学生に「卒業したらどうするの?」と聞いても「プレーする場所がないから辞めます」という声ばかりだったそう。「プロになって続けることができるのは、ごく一部の選手だけ。それ以外の人は趣味でしか続けることができないんです。だから、そんな選手たちの受け皿になれるよう、チームを作りたいなと思っていたんです」。チーム作りを思い描く人はいるかもしれないが、ここからの行動力がすごい。まず最初にしたのが、専用の体育館を作ること。練習拠点や環境がしっかりしていないと選手も加入しにくいからと、2017年に完成させた。そこから、自らの足で全国各地の高校、大学のリーグ戦を観戦し、ひたすらあいさつをして回った。そんな努力が実り、バレーを続けるか悩んでいた選手たちがセレクションに集まり、初年度は6名が合格してチームがスタート。2年目には現キャプテンの松嶋流風選手や、現副キャプテンの藤原澪奈選手なども加入。鈴木監督の「選手の受け皿を作りたい」という思いが徐々に結実し、12名という体制になった。

だが、発足後の道のりも決して簡単なものではなく、さまざまな問題が待ち受けていた。まず初年度は、チームとして立ち上がったものの、日々練習に参加できるのは2、3人。思うような練習もできず、来る日も来る日もひたすらレシーブ練習をするしかなかったそう。上位に入るとチャレンジリーグⅡという上のリーグに昇格する権利が得られる「全国6人制バレーボールリーグ総合男女優勝大会」でも、初年度は12チーム中8位という結果に終わった。2年目は人数が集まってきたとはいえ、藤原選手をはじめアタッカー選手のけがも相次ぎ、チームの連係練習も満足にできなかった。さらには、コロナの影響で大会自体が中止となり、雪辱を果たす機会もないままシーズンが過ぎていった。

夢人
左から松嶋選手と藤原選手。「凡事徹底」をスローガンに掲げ、日々練習に取り組んでいる
夢人
「『アブレイズに入りたい』と子どもたちに目標にしてもらえるようなチームにしたい」と鈴木監督

また、2年目のシーズンから新たにキャプテンとして指名された松嶋選手だったが、これまでの競技人生でキャプテンを務めた経験はない。右も左も分からぬまま、新チームで思うような練習ができず、目標となる大会も中止になり、戸惑う日々を過ごした。しかし、そんな松嶋選手を指名したのには、鈴木監督の狙いもあった。「どうしても、これまでキャプテン経験を持っている選手だと、チームのまとめ方も過去の経験を引っ張ってきて、そのときのチームカラーがアブレイズにも出てしまう。でも、せっかく新しくできた真っ白なチーム。新しい監督、コーチ、選手なんだから、真っ白な状態でチームを作っていってほしかった」と話す。そんな思いからのキャプテン指名ではあったが、「自分が一番やらなきゃとか、指示もしなきゃとかあれこれ考え過ぎて、変に自分を追い込んでしまっていました」と松嶋選手は振り返る。チームのことを考えるあまり、自分のことに集中できない日々もあった。そんなときにコーチから「いい意味でキャプテンを忘れたらいい。求めようとし過ぎずに、自分がやってそれについてこいってくらいでいいんじゃないか」と言われたことで、ふっと肩の力が抜けて吹っ切れたそう。自分だけで抱え過ぎないようにしようと、副キャプテンであり同学年でもある藤原選手に初めて相談もした。すると返ってきた言葉は、「やっと相談してくれたね」だった。藤原選手は、常に張り詰めたように過ごしている松嶋選手を心配していたが、やっと相談や弱音を吐いてくれた同級生の姿に、逆に安心したそう。そうして松嶋選手ならではの、倉敷アブレイズならではのキャプテン像が少しずつつかめてきた。鈴木監督も「声掛けであったり、練習への取り組みだったり、やっと人のためにバレーができだした」と、チームのまとまりを感じられるようになってきたという。

夢人
専用の体育館やトレーニングルームを完備。コーチスタッフもおり、練習環境は抜群だ

「ここから」という期待感が高まっているチームに、今春も新しく選手が加わり、いよいよ20名という体制になる。今選手たちは、これまでのもどかしさを晴らすように、充実した表情で練習に取り組んでいる。「自分のコートにボールが落ちなければ勝てる」という考えを貫く鈴木監督。倉敷アブレイズの選手たちが守るコートは、果たして狭いのか広いのか。その答えは、この先のVリーグ参入という結果で教えてくれるはずだ。

(タウン情報おかやま2021年5月号掲載より)

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