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岡山芸術創造劇場 ハレノワ ~カウントダウン♪ 千日前から

深~い!新劇場「岡山芸術創造劇場」と千日前の誕生物語・特別編/舞踏家・古関すまこさん(『月下舞踏会M』代表)スペシャルインタビュー!【PR】

変わる街をウォッチング。岡山芸術創造劇場 ハレノワ ~カウントダウン♪ 千日前から

  • 情報掲載日:2023.06.15
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

間近にせまったグランドオープンに向け、「ハレノワ」では舞台芸術の魅力を広めるプレ事業がめじろ押し。
7月は「市民公募プログラム 2023 トライアル事業」が楽しみです。岡山市内を拠点に活動を続ける3団体が、舞踏、伝統芸能、ミュージカルなどを繰り広げます。
その最初の公演となるのが、中・高時代を岡山で過ごしパリの舞台へと羽ばたいた舞踏家の古関すまこ氏率いる、月下舞踏会Mの公演『未来の花』です。
5月、岡山市中区の操山公民館実技室で、制作途上の作品『未来の花』の舞踏を試験的に上演する、“ワークインプログレス”が行われました。
約1時間の熱演後、古関さんにお話を伺いました。

▲鏡像は「鏡の国のアリス」につながる公演の入り口


▲ワークインプログレス風景 「天使」役の『月下舞踏会』5名にと「子供」役の『ありがとうファーム』メンバー8名。参加した観覧者の声も積極的に演出に取り入れようという試み

――古関さんが岡山公演にあたって伝えたいことを教えてください。

これまで「舞台を見る」という場が少なく、ごく限られていた岡山では、舞台を見に行くこと自体に対してのハードルが高いのかも。でもすばらしい劇場ができます。これを機会に、私たちの作品に興味を持ってくれる人が増えるよう、舞台芸術にカベがなく、だれもが見てそのままを感じてくれることを期待しています。

――先入観かもしれませんが、舞踏というと抽象的でわかりづらいというイメージがあるのですが。

まずアタマを空っぽにして見に来てください(笑)。サーカスや手品のようにワクワクしながら。理屈や規範からはなれてただ子どものような気持になって見てもらえれば、受け取るものは必ずあるはず。「筋を追い理解したい…」のではなく、パフォーマンス全体を五感で感じる…そうすれば、「はっきり説明できないけど面白かった」ということになると思います。日常でさんざん理性や規制に束縛されている現代人に、忘れかけていた解放をお届けしようと思います。
もう少しお伝えするなら、人をアタマとカラダ、意識と無意識という風に一応分けて考えた時、後者のカラダ・無意識の方に光を当てようという動きです。
というのは近世以降の人間は大体は前者だけで生きている、前者の方が高尚だと思っているからなんですね。

カラダの無意識は、創造の宝庫。アタマの理性や言葉が認知せず封印してしまった「無意識」の領域はきわめて広大です。
心理哲学者ユングは、広大な無意識は、日常生活の規範や常識では押さえ込まれているが、夢や神話・おとぎ話などの「集合的無意識」の表現にそれらは開花している。無意識とはそういう豊かな創造の宝庫だとして注目しているんですね。
興味ある方は、ぜひ、舞踏創始者・土方巽「肉体の叛乱」についてリサーチしていただけたらうれしいです。

――お客さんは楽しさ美しさ、ワクワクを求めて舞台を見に行くと思うのですが、舞踏にもそれがありますか?

もちろんです。それこそが舞踏の本質だと言ってもいいです。なぜなら、集合的無意識、つまりダンサーも観客も、互いに共通の懐かしい場所に帰って深い感動を分かち合う。子どものような心で表現し、受け取る…という関係です。
子供の時のサーカスや手品を見に行くワクワク感、驚きであるはずです。私は100歳まで踊り続けた大野一雄さんの孫弟子になるのですが、ただウットリと見ていて、気付いたら涙が流れていたような感動体験があります。
舞台の楽しさ、美しさ、子どもの心が求めるワクワク、ドキドキ。舞踏公演で思いっきり楽しんでいただければと思います。

▲公演副題“small but cosmic(小さいけれど宇宙的)”のイメージ。コラボするのは、岡山県芸術祭の中心公演「岡山城築城400年遊楽彩」などの作・演出も手掛けた映像の白神貴士氏。倉敷芸術科学大学大学院を卒業し、瀬戸内国際芸術祭関連などのアートイベント、インスタレーションで活躍する金孝妍(KIM HYOYUN)氏のアートワーク

――就労継続支援A型事業所「ありがとうファーム」のみなさんの参加も見どころですね。

一生懸命取り組むみなさんとともにあることが、私にとってもかけがえのない経験になっています。演目の中では、彼ら彼女らは「生命の花=子ども」。私たち舞踏団のメンバーが見まもりながら、お客様それぞれに肌で感じていただける「地球の未来」を表現できたらなと思っています。
私は大学時代に心理哲学を研究し、それを続けるか舞踏家として生きていくか迷った時期がありました。からだのワーク、そして何よりも創造的にカラダのアートをすることが、精神にも画期的な影響を与えると考えていましたが、それが今回実現しました。
同時にフランスで30年を過ごした私は、日本は平和で統制の取れた国だな~と思う一方で、日本社会の現状を憂えるところがあります。『ありがとうファーム』メンバーとの共同作業はとても楽しいものです。
舞踏や私の生き方とピッタリくる世界が「ここにあった~!」という感じで、公演でも「違っているからいい」を訴えます。本当にみんなで創っている公演!という気がしています。

今回、古関さん手掛ける公演は、公演は光りとダンスの総合芸術でファンタスティック。環境破壊などの危機に直面した地球の未来がテーマ。「ありがとうファーム」をはじめ多くの参加者が美しい「生命の花」となって希望をつくりだします。なお、15日・16日の11:00~13:00は、初心者の方も気軽に体験できる「舞踏体験ワークショップ【心と体を開放して踊ろう】(料金2000円)」あり。割引もあるので詳細は問い合わせを。

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