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《倉敷で100年、歩み続ける老舗vol.1》伝統を守りながら挑み続ける倉敷の老舗を訪ねて。

倉敷で100年、歩み続ける老舗vol.1

  • 情報掲載日:2021.01.08
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

創業100年以上。脈々と紡がれる倉敷の老舗の強さをご紹介。

豊かな土壌や資源、すぐれた伝統文化を有する倉敷市。かつて江戸幕府の天領として繁栄してきたこの地には、世界に誇る地場産業が今も大切に受け継がれています。

2020年、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のまん延で日本はもとより世界経済が甚大な打撃を受けるなか、100年を超える倉敷の老舗は、かつて乗り越えてきた困難を糧に未来を見据えながら歴史を刻み続けています。

暖簾を守り、伝統を受け継ぎながら、時代のニーズにも果敢に挑み続ける倉敷の老舗を、3回にわたってご紹介します。

「継続は力なり」。実直に伝統の味を守り続ける倉敷最古の店。

有限会社藤戸饅頭本舗(ふじとまんじゅうほんぽ)

源平合戦の古戦場として知られる倉敷市藤戸。倉敷を代表する銘菓「藤戸まんぢゅう」は、寿永3年(1184年)に源氏の将・佐々木盛綱が平氏に大勝した「藤戸合戦」に起源すると言われている。

江戸時代には『饅座小屋』と呼ばれる店で饅頭を販売し、万延元年(1860年)に現在の場所で『藤戸饅頭本舗』として店を構えた。

随所から歴史を感じられる趣ある本店と、製造工場を併設する串田店には、今も開店と同時にできたての饅頭を買いに訪れる客が後を絶たない。

▲藤戸寺からすぐの本店。クルマで10分ほど走ると『串田店』(倉敷市串田919-3)もある

店頭に並ぶのは「藤戸まんぢゅう」一種類のみ。

北海道産小豆を炊いた上質なこし餡を、毎朝作られる甘酒と小麦粉を原料とする薄皮で包んだ酒蒸し饅頭で、添加物を一切使わないため、賞味期限は製造日を含めて三日間と短い。

暖簾を受け継ぐのは7代目の金本博行さん。「継続は力なり」との信念を胸に、家族や熟練の職人と饅頭作りに勤しんでいる。

倉敷の歴史の一部ともいえる「藤戸まんぢゅう」。その銘菓は今も老舗の妥協なきこだわりと実直な仕事で守られている。

Information

有限会社藤戸饅頭本舗(ふじとまんじゅうほんぽ)
住所
倉敷市藤戸町藤戸48
電話番号
086-428-1034
営業時間
8:00~17:00
休み
火曜、第2水曜
駐車場
なし
HP
http://www.fujito-manjyu.co.jp/

地元のみんなが知っている、あの「懐かしの味」。

倉敷市民の食卓に欠かせない調味料や懐かしのソウルフード、あなたはいくつ知っていますか? 子どもの頃の記憶やおいしい思い出を呼び起こす、老舗のロングセラーをご紹介します。

とら醤油株式会社

倉敷市酒津で1860年に『三宅醤油店』として創業し、醤油を醸造したのが『とら醤油』の始まりとされる。

家庭用だけでなく市内の学校や飲食店にも卸しており、過去には「農林水産大臣賞」など名だたる賞も受賞。

1926年には皇室献上品にも選定された。近年は、地元企業とコラボレーションした新商品「黄ニラ醤油」や、飲食店のオリジナル調味料の開発などにも意欲的に取り組んでいる。

数ある『とら醤油株式会社』の定番商品から、今回は「キントラ」「料亭さしみ」を紹介。

「キントラ」473円(1ℓ)。甘めで芳醇な味わいの濃口醤油は『とら醤油』の看板商品。「これがないと味が決まらない」という人も多い。「本醸造こいくち醤油」395円、「別選」504円も地元スーパーでおなじみ
「料亭さしみ」339円(150ml)。丸大豆を原料として作られるコクのある醤油で、再仕込みを行なったこだわりの「本醸造再仕込み醤油」。濃厚な味わいと香りが刺身や寿司のおいしさを引き立てる

Information

とら醤油株式会社
住所
倉敷市酒津2362
電話番号
086-422-0233
HP
http://tora-shoyu.com/

カモ井食品工業株式会社

江戸時代後期に海産物や乾物の問屋として創業し、1930年に現在の食品製造業の道へ。

1964年に社名を『カモ井食品工業株式会社』に変更し、佃煮から総菜、おつまみ、レトルトまで、さまざまな加工食品を製造・販売。オンラインでの直販も行なっている。

また、食材の風味や色、形、食感を保ちながら常温保存(開封前)できる画期的な「新含気調理食品」分野のリーディング・カンパニーとしても知られ、加工食品の品質向上に努めている。

『カモ井食品工業株式会社』からは、世代を超えて愛される「懐かしの味」をピックアップ。

「味まめ」237円(210g)。国産の大豆をじっくり炊き上げた煮豆。程よい甘めの味付けと昆布のアクセントに箸が止まらなくなる。ご飯の供や弁当のおかずにも人気で、根強いファンが多い
「チキンライスの素」140円(11g×5袋入)。ご飯に混ぜて炒めるだけでチキンライスが作れる即席調味料。肉や野菜の旨みを生かした優しい味わいと調理の手軽さで、1968年の発売以来のロングセラー商品に

Information

カモ井食品工業株式会社
住所
倉敷市中島1138
電話番号
086-465-3040
HP
http://www.kamoifood.co.jp/

株式会社豊島屋(てしまや)

1720年に倉敷市玉島で備中綿と海産物を扱う問屋として創業。

1890年に醤油の醸造、1914年に酢の醸造を始め、1933年には中・四国エリアで先駆けてソースの製造・販売に着手する。

現在は「タテソース」を中心に家庭用・業務用あわせて約130種類の調味料を製造。本社では工場見学や小売販売も行なう。

代表取締役社長の大野豊さんは、伝統製法を守りながら、柔軟な発想と培ってきた製造技術を生かし「超・激辛ソース」といったオリジナル商品を続々と開発。全国から注目を集めている。

『株式会社豊島屋』といえば、やっぱり「タテソース」。ロングセラーの人気商品を紹介。

「タテソース ウスター」497円(900ml)。看板商品「タテソース」の中で最初に作られたのがこちら。香味野菜に7種類の香辛料を加えて熟成しており、甘み・辛み・酸味のバランスが絶妙。500ml(335円)も販売
「タテソース お好み焼」497円(900ml)。厳選された野菜や果実をたっぷりと使ったまろやかなお好み焼ソースは、「タテソース」の一番人気商品。県内の飲食店からの注文も多い。500ml(335円)、1800ml(853円)もある

Information

株式会社豊島屋(てしまや)
住所
倉敷市玉島中央町1-7-8
電話番号
086-522-2148
HP
https://teshimaya.shop-pro.jp/

各店の詳細は以下をチェック!

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