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《川崎医科大学附属病院》【ミライのための医療講座】AIによる画像診断支援 【PR】

おかやまの病院2023[全県版]

  • 情報掲載日:2023.04.01
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。
公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院

放射線科(画像診断)部長(教授)/院長補佐
玉田勉先生
■専門分野/腹骨盤部画像診断、泌尿生殖器のMRI診断

医師の読影業務をサポートする、AIを活用した画像診断。

近年、人口知能技術(AI)の発展が目覚ましく、医療の分野においても多岐にわたる研究開発が行われている。そのなかで、「AIを用いた画像診断補助に対する加算(単純・コンピュータ断層撮影)」の保険適用で注目されているのが、AIによる画像診断だ。
昨今、画像診断装置の進化により撮像法の多様化や画像診断の適応の拡大が起こり、放射線科の医師による読影や、画像診断レポートの作成が必要となる検査数および撮影枚数が増えている。これに対して放射線科の医師の負担軽減を目的に現場でのAI活用が進みつつある。撮影にAIを組み込むことで画質改善と画像撮影の高速化を図り、検査の効率化が期待できるという。
また、従来の画像検査に比べて放射線被ばくを低減できるため、患者がより安全に検査を受けられるというメリットも。「放射線科では、単純X線検査やCT検査、MRI検査などあらゆる画像に対して診断を行います。当院では、豊富な知識や経験を持つ画像診断の専門家が各症例の画像を読影・診断しています」。こう話すのは、同科を率いる玉田勉教授。

AIに繰り返し学習させることで、異常部分を自動的に検知。

同院では、骨折や肺の結節(しこりのこと)といった特定の疾患を見分ける際に、AIソフトウェアを使用した画像診断を行っている。画像診断とは、体外からではわからない体内の状態を画像化し、できるだけ苦痛なく病変を見つける診断法のこと。正確な疾病診断、適切な治療へつなげるために現代の医療には欠かせないものだ。
画像診断に用いるAIには深層学習と呼ばれる手法が用いられ、AIに正常な状態と異常がある状態の画像を大量に学習させることで、異常が疑われる箇所を自動的に検知する仕組みになっている。AIに繰り返し学習させ、画像認識の精度を上げることで、疾患の見逃し防止や早期発見、読影時間の短縮にもつながるという。「AIによる評価を診断のダブルチェックに用いることで、より正確に診断ができる点においても、AIは私たちのよいパートナーです」と玉田教授。
その一方で、「AIが検知した異常部分が正常構造物や治療の必要性の低い病変であることもあり、放射線科の医師による2次評価が欠かせません。また、AIは学習の過程や判断基準が不明確であることから、画像処理をしたデータと未処理の生データの両方をチェックする必要もあり、最終的な診断は放射線科の医師が責任をもって行っています」と力強く語る。

長年の経験と診断力を武器に、医師が専門性を発揮して診断。

現時点でのAIによる画像診断支援について、「同じ疾患であっても典型的な画像所見を示すことは少なく、またさまざまな撮像法の組み合わせによって診断を行うような疾患をAIが正確に診断することは現時点では困難です。また、希少な疾患に関しては、学習させるための情報量が少なく、AIが異常を検知することは不可能です」という。
つまり、AIができるのは、ある限定した疾患の情報を与え、その疾患なのかどうかを見分けるという単純な作業であって、正確に疾患を特定することは難しいのが現状のようだ。そこで同院では、精度の高い画像診断を行うために、AIによる画像診断を補助的に活用しつつも、各領域を専門とする放射線科の医師が、長年培ってきた経験や診断力をもとに症例の検討を重ねている。

精度の高い画像診断を支える、AIのさらなる研究開発に期待。

現在、AIがどの程度の精度で診断ができるか、それが放射線科の医師の診断とどう違うか、同じ診断が繰り返しできるかといった研究が行われている。
また、マンモグラフィ、CTやMRIで撮影した乳腺、肺や頭部の画像においても異常を検知する技術開発が進んでいるという。AIの今後の臨床応用に関して、「この先、AIが電子カルテの患者さんの情報(年齢、性別、病歴、血液検査、画像診断レポートなど)を総合的に活用することで、疾患の早期発見、治療効果や予後を予測できるようになる可能性を秘めています。患者さんの画像情報と遺伝的情報の関連に着目したオーダーメイド医療も発展していくでしょう」。
医師とAIが手を組むことで、患者にとって有益な医療情報の提供につながることを期待したい。

川崎医科大学附属病院

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