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《特集・インタビュー・川崎医科大学附属病院》無理せず、自分のペースで、生活習慣を見直し!【運動の継続で幸福感アップ】 【PR】

おかやまの病院2022[全県版]

  • 情報掲載日:2022.03.25
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

川崎医科大学附属病院

川崎医科大学附属病院
健康診断センター長/健康管理学 教授
高尾俊弘 先生
■専門分野:内科一般、内分泌代謝、高血圧 ■専門医:日本内科学会総合内科専門医ほか

運動不足と食生活の変化で起こる生活習慣病が招く、健康リスク。

 昨今のコロナ禍での生活において、運動不足に加えて食事の変化によって体重増加や肥満が増え、さらに外出自粛によるストレスも加わるなどし、生活習慣病は世界的に増加傾向にあります。そして、糖尿病や高血圧などの生活習慣病は、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクを高めるといわれています。また、近年では日中座っている時間(仕事、余暇を含むすべて)が長いほど死亡と関係し、座位時間が2時間増えるごとに全死亡リスクが15%増加するとも。これは、普段からジョギングや筋トレを行っている人であっても同じことがいえます。短時間集中的に体を動かすだけでなく、長時間同じ姿勢でいることを回避し、継続して動くことが大切なのです。
 このことからも、生活習慣病の改善あるいは進行を抑える方法として、食生活の改善はもちろんですが、まずは定期的な身体活動・運動が有効的と考えられるでしょう。

わずか2~3分でも、体を動かすことでリスクの低下に。

 定期的な身体活動・運動の効果としてはふたつあります。ひとつは生活習慣病の発症・進展リスクを下げること。もうひとつは、生活機能低下のリスクを下げることです。生活習慣病は高血圧、糖尿病、脂質異常症、がんなど多岐にわたります。そして生活機能低下を引き起こすものとしてはロコモティブシンドローム(運動器症候群:移動機能の低下をきたした状態)、認知症、メンタル不調などがあげられます。これらの病気や死亡のリスクは、2~3分ほどの短時間でも体を動かすことで低下し、リスクの低下は活動量に比例するといわれています。
 生活習慣病の基本的な治療の3本柱は、食事療法、運動療法、薬物療法といわれています。しかし、そのなかで運動療法というのは今まで軽んじられていたように思います。それは、多くの医師は病気の専門家であっても運動の専門家ではないからです。本来なら健康運動指導士が常駐する当院の運動教室やスポーツジムなどの利用をおすすめするのですが、個人でも運動療法は可能です。

有酸素運動と筋肉トレーニングをバランスよく。強い体づくりを目指す。

 運動療法には、有酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチング、バランス・コーディネーション運動の4つの種類があります。そのうちのひとつ、歩行やジョギングなどの有酸素運動は多くの酸素を利用して脂肪の燃焼を図るため、血中脂質や血糖の減少が期待でき、高血圧や高血糖、脂質代謝異常などの改善を促すことができます。運動時間は30分から60分が理想ですが、不活動な生活を送っている人にとっては1日20分未満の運動でも効果があるとされています。いっぽう、筋力トレーニングは、サルコペニア(加齢による筋肉量の減少)の予防として筋量増加や筋力増大効果の観点から、最近では有酸素運動よりも推奨されています。歩くのに必要な筋肉を鍛えるためには、イスに腰かける際に筋肉を意識しながらゆっくり動いたり、片足ずつ左右20回程度のモモ上げをするなど簡単な動きでも継続すると効果が期待できます。そのためには、特別な道具を使わなくても、いつでもどこでもできる簡単な動きを、生活のなかに取り入れて習慣化する工夫が大切です。テレビをみながら、家事をしながらなど、自分のペースで無理なく心地よく続けられる方法を見つけましょう。

運動を習慣化して持続している人は幸福度が高い。

 運動は継続することが重要です。われわれの研究では、現在運動をしている人は幸福度が高いという結果が出ています。さらに持続的に運動を続けた人は、運動習慣のない人、途中で運動をやめた人などに比べて、年齢、性別、体重、睡眠状態を考慮してもあきらかに幸福度が高いことが示されました。今まで食事療法に比べて影の薄かった運動療法ですが、身体だけでなくメンタルにもよいようです。これは、適度な運動がストレスの発散にもなっていることが関係していると推測されます。今から将来を見すえた継続的な運動によって強い体づくりをすることで、寝たきりを予防し幸福度の高い生活へとまずは無理のない一歩を踏み出しましょう。

協力/川崎医科大学附属病院健康診断センター・健康運動指導士 矢島大樹先生、川崎医療福祉大学医療技術学部健康体育学科・准教授 脇本敏裕先生

川崎医科大学附属病院

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