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WELCOME TO HALLEWOOD ~ハレウッドへようこそ~

《連載第42回》「島の大運動会」で喋って、踊りを見て、走ってきました!

岡山映画ロケの仕掛け人・妹尾真由子の WELCOME TO HALLEWOOD

  • 情報掲載日:2024.10.28
  • ※最新の情報とは異なる場合があります。ご了承ください。

降水量1mm未満の日が日本で一番多く、災害も非常に少ないことから、映画やドラマの撮影スポットとして注目されている岡山県。市街地からクルマで30分圏内に、海、山、古い街並みなどがあり、田舎の風景や島、高原など豊富なロケーションがそろっています。

「晴れの国岡山は、日本のハリウッドだね!」

そんな声が高まって、誰が呼んだか「HALLE WOOD(ハレウッド)!」。

「HALLEWOOD」の立役者であり、全国の映像制作会社が頼りにするというすご腕コーディネイターの妹尾真由子さんが、知られざるロケの裏側やさまざまなエピソードを通じて、岡山の魅力を紹介していく連載です。

《連載第42回》「島の大運動会」で喋って、踊りを見て、走ってきました!

みなさん、こんにちは。岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾真由子です。

今回は、「第26回島の大運動会 ~飛んで踊って島ロケハン~」というイベントに参加したお話をしたいと思います。

近年、映画「ラジエーションハウス」や「リゾートバイト」、来年公開を控えた映画など多くの作品のロケ地になっている笠岡諸島。

1998年から「島をひとつに 心をひとつに」を合言葉に年に一度、「高島」「白石島」「北木島」「真鍋島」「大飛島」「小飛島」「六島」の7島の住民の方々が一堂に会し、交流をしている催しが「島の大運動会」です。

先月、突然主催者側から「島の大運動会で『ロケ地巡り』をテーマにするから、船の中で島ロケについての話を20分程度してほしい。そして白石島で映画『リゾートバイト』のロケ地巡りをするからロケ地の紹介をしてくれないか?」との一本の電話がありました。

スケジュールを確認したところ、「その日は空いている! 断る理由はないw」ということで、島の方々に日ごろの協力への感謝を伝える機会にもなるし、「参加しよう!」と決意しました。

市内外からの一般参加者も多数で、朝9時に本土の伏越港を出港するチャーターフェリーに乗りこんでいきます。

フェリーの通常車両が並ぶ一階には、キッチンカーや各島の特産品、グルメブースがあり、移動中も買い物や食事を楽しめるようになっています。

毎年2島が会場となって運動会を開催していますが、今年会場となったのは、「飛島」と「白石島」。最初に行く「飛島」までは約1時間程の行程でした。

打ち合わせはゼロで会場へ…。まずは船の中で20分程度お話しする、ということでしたが、「船のどこでしゃべらされるんだろう…」「移動中の船の中で話を聞いてくれる人がいるのかな…」という不安もありました。

そんな心配をよそに、瀬戸内海の海上で甲板に立ち、乗船者に向けて最近の島ロケの話や作品を通じて島の魅力を発信する必要性と、日頃ロケ協力してくださっていることについての感謝の思いを伝えました。

また、映画やドラマだけではなく、写真集などのロケも増えてきていることから、たとえ映像や紙面に場所の名前が出ていなくても、その場所の魅力が伝われば、調べて足を運ぶ人がいるということもお伝えました。

甲板にいる皆さんの様子しか確認することはできませんでしたが、多くの方が耳を傾けて温かく見守り聞いてくださっていたように感じました。

あとで聞いたのですが、私の話はマイクを通じて船内全域で放送されていたとのことで、後から「さっき話聞いたよ」と声掛けてくださる方も多く、中には、「うちの島でもロケしてや」と言ってくださる方も!!

「すぐにでもロケハンに行きます!」と即答したいくらいのうれしい気持ちになりました。

島での撮影は、ただでさえ船で移動するハードルが高いうえに、食事ひとつとっても食材の調達や人員などさまざまな課題が発生します。

それを、ロケ地になっている島だけでなく、近隣の島々の方々にもフォローしていただくことで無事に撮影を終え、島を離れる時にはスタッフ一同「島愛が沸騰する」といった現象が実際に起こっています。

「確かに、運動会のような交流イベントを行うことで島間の交流を図り、支え合える関係づくりが大事なんだな」と改めて思いました。

「飛島」に着いたら、開会式があり、そちらでもご挨拶をさせていただきました。とりあえずは一段落と思いきや、2つ目に行った「白石島」で予想していなかった出来事が起こりました!

「白石島」に到着後、日本無形文化財に認定された「白石踊」を踊って参加者を楽しませてくれました。私は初めて見たのですごく感激しました。

そしてそのあと、映画『リゾートバイト』のロケ地案内をすると聞いていたのですが、「ロゲイニング」というスポットを巡ってポイントを集めていく競技に参加することとなり、ペアを組んだ小学生と一緒に片道約2キロの高ポイントのロケ地へ猛ダッシュ!

私は「真鍋島チーム」として参加をしたのですが、各島対抗戦とあって、みなさんすべての競技に全力投球。「負けられない戦い」という強い想いが伝わってきて、かなりプレッシャーでした。

運動神経0、普段ほぼ走らない私が2キロを猛ダッシュ…しんどい。暑い。お腹痛い。でも、島の方に少しでも恩返ししなければと必死に食らいつきました。

そんな過酷なこの競技(私にとって)。開始から約50分後に設定された終了時間に間に合わなければ、遅刻1分につき5ポイント減点というペナルティがあり、絶対時間内に戻らなければと思ったので…。

その先にあるもうひとつの高ポイントスポットへ行くには急勾配のある山を登らなければならなかったし、先に行ったら時間内に戻れないと思ったので、ペアの小学生に「私のことは気にせず先に行って! 託した!」と宣言して、私はスタート&ゴールの地点へ引き返しました。

まさか走るなんて予想もしていなかったため、「飛島」で地元の方々が作ってくれたお出汁が絶品のうどんと、フェリーの中で「真鍋島」の『モトエカフェ』のカレーを食べたことを若干後悔しつつ、必死で戻りました。

他のチームが続々とゴールする中で小学生が帰ってきません。心配になり、迎えに行こうかと思いつつも、抜け道が多い中でどこから帰ってくるかも分かならかったため、ゴール近くでウロウロ…。締め切り時間へのカウントダウンも始まりました。

不安になる中、締め切時間から約10分後に無事戻ってきてくれました! とにかくみんな無事に帰ってきてくれてよかった~!!

島の方々が温かく最後のチームを迎え入れ、最後の競技は船に向かって投げる球入れで大運動会は閉会へ!

閉会後の解散は、各島ごとにチャーターした船でそれぞれの島へ帰っていくため「白石島」の人たちが堤防にたち、それぞれの船からみんなが手を振って別れを惜しんでいました。

その様子はなんだか、ドラマのワンシーンを見ているかのようで、とても感動しました。

今回、「島の大運動会」に参加させていただき、島の人たちの情の深さと絆を感じることができとても充実した一日を過ごすことができました。来年は一般参加者として気軽な気持ちで参加したいと思いました。

【Profile】

岡山県フィルムコミッション協議会
妹尾真由子

矢掛町出身。2013年に矢掛町入庁。産業観光課での勤務時代には、ご当地キャラ・やかっぴーとともに町の観光PRを担当。2016年より岡山県観光連盟に出向。2018年より岡山県フィルムコミッション協議会の専任スタッフに

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