子育てや暮らしの中で気になる「お金」のこと。
教育費や習い事、住宅購入、将来への備えなど、家族が増えるとそのたびに考えることも少しずつ変わっていくもの。
この連載では、子育て世代が感じやすいお金の不安や疑問をテーマごとに取り上げ、頼れるプロ(日本FP協会岡山支部長の鶴田さん)に頼りながら、家計や将来設計のヒントを分かりやすくお届けします!
老後に備え、40代から資産形成は必要?

多くの方が抱える老後の生活への不安を払拭するには、安定した生活を送れるか、見通しをしっかり立てることが大切です。
予想年金額、貯蓄額を把握し、老後の予想支出額と比べてみると、 老後に必要な資金が見えてきます。
そこで今回は、下記のモデルケースをもとに、老後資金の必要額と、それに見合った40代からの資産形成方法について解説していきます。
<今回のモデルケース>
夫 45歳(会社員)
妻 43歳(パート)
子ども 高校2年生
持ち家 住宅ローンあり
世帯年収 700万円
老後資金はいつから準備すべき?

老後資金の考え方
まず予想年金額は、次の2つの方法で確認することができます。
1.「ねんきん定期便」
40代までの方は現在までの積み立てで受給できる金額、50代以上の方は60歳まで同じ働き方をしたときの65歳からの受給予想額が確認できます。
2.公的年金シミュレーター
働き方・暮らし方の変化に応じて、将来受給可能な年金額を試算できるツールです。
将来の年金額が分かると、老後に必要な資金もある程度試算できます。
(年金の目安額-1年の支出額)×退職後の余命=老後の必要額
年金の目安額より1年の支出額が多いほど、多くの備えが必要になります。
「老後2000万円問題」が不安?
「老後2000万円問題」は2019年の家計調査をきっかけに話題となりました。
必要額は年金額や生活スタイルによって異なるため、一律に2000万円が必要というわけではありません。
ただし、公的年金だけでは不足するケースも多く、早めの準備が安心につながります。

いつごろから準備するか?
老後資金を考える際は、教育費や住宅ローンなど今後の支出を整理することが大切です。
日本FP協会の「ライフイベントキャッシュフロー表」を活用すると、将来のお金の流れを見える化できます。
老後資金の準備は、教育費の支出が終わってから

「ライフイベントキャッシュフロー表」を作成していくと、多くの家庭で、子どもの教育資金の負担が大きいことが分かります。
老後資金の準備は、この時期を過ぎてからが良いでしょう。
モデルケースでは、6年後の2032年に教育費の支出が終わり、 老後資金の準備にかかることができます。
65歳まで働く場合、約15年が資産形成可能期間となります。
その時に考えておきたいのは次の3点です。
①住宅ローンは退職前に完済しておく
②いつまで働く(70歳まで厚生年金をかけることができます)
③年金はいつから受給する(60~75歳の間で選択できますが、65歳以降の受給がおすすめ)
長く働くこと、住宅ローンは早めに済ませておくことが老後の安心につながります。
自分に合った資産形成方法を考えよう

資産形成方法は、次の手順で考えていきます。
①必要額を算出
(年金の目安額-1年の支出額)×退職後の余命=老後の必要額
なお、退職金は必要額とは分けて考え、医療費や介護費など、予測しづらい支出への備えとして残しておくと安心です。
②どのような運用をするか-リスク許容度を確かめる
必要額に合わせ、どのように資産を運用し、形成していくかを考えます。
自分がどの程度の値動きなら受入れられるかという「リスク許容度」を把握し、 それにあった運用方法を選ぶことが大切です。
③長期で資産運用するなら、新NISAがおすすめ

2024年に新NISAとなり、株式の投資信託に対する「つみたて枠」と投資信託や株式投資などができる「成長枠」を併用できるようになりました。
新NISAもリスクはありますが、時間をかけてじっくり育てていく「つみたて枠」においては、毎月一定額を積み立てることで、長期・分散投資によってリスクを抑えながら資産形成を目指せます。
またNISAは、いつでも解約できることもメリットです。
必要に応じて現金化できますので、まとまった出費が予測されたら、早めに解約すると良いでしょう。
まとめ
40代から無理なく資産形成するためには、リスク許容度に合わせて、時間をかけて積み立てで準備することが大切です。
教育費などでまとまったお金が必要となることもあるため、 新NISAのように、必要に応じて解約できる商品を選ぶと良いでしょう。
40代から資産運用していけば、老後資金を十分に準備することが可能です。
時間をかけて、仕組みを理解したうえで少しずつでも始めてみてください。
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