岡山発の魅力的なアイテムを集めた、イオンモール岡山5階の『ハレマチ特区365』。
ものづくりのへのこだわりストーリーを紹介します。
ものづくりSTORY|TEORI[テオリ]
1989年に家具部品加工の会社として創業した『テオリ』。会社のある倉敷市真備町はタケノコの産地で、近隣には広大な竹林が広がっていた。社長の中山正明さんは、間伐された大量の竹が廃棄されている様子を見て、これらを生かした自社製品ができないかと考えた。竹は植林せずとも自然と繁殖し、3~5年で材料として使用できるまでに成長するので、一般的な木材と比べ、資源を減らすことなく活用できる。さらに、竹刀に使われるほど硬質でしなりにも強い。だが中が空洞なのでそのまま製材して使うことはできず、繊維方向に割れやすいという難点もある。ゆえに、竹を用いた製品づくりは敬遠されてきた。「だからこそオンリーワンになるチャンスがある。何より、今後はこういったエコ素材を活用する知恵が必要」との信念から、加工・接合技術の研究・開発に着手。竹の集成材を作ることに成功し、1999年、一部に竹を用いた最初の製品が誕生した。
以後、地元ゆかりのデザイナーたちとコラボし、多彩な製品を生み出してきた『テオリ』。2007年には、パリの国際家具見本市に初出展。無駄をそぎ落とした日本的な美しいフォルムが高く評価された。またその翌年の洞爺湖サミットでは、同社の「TENSION」が、各国のファーストレディ用の椅子に採用されている。さらに、竹表皮の殺菌・抗菌作用や豊富なミネラルなどを生かした塗料と入浴剤も商品化。現在は、竹の枝葉を使った肥料の研究に取り組んでいる。そして今秋、本社近くに建てた竹集成材工場が本格稼働する。「当初はコストの面から中国産の孟宗竹を使い、中国で集成材を作っていました。ようやく念願の真備の竹を用いた製品づくりが可能に。地域資源である竹の魅力を発信すると同時に、竹のすべてを有効活用し、持続可能な循環型社会の実現に貢献していきたい」と、目を輝かせる中山社長。同社の挑戦はまだまだ続きそうだ。
そのほかにおすすめしたい「TEORI」のアイテム。
Information
TEORI[テオリ]
- 住所
- 倉敷市真備町服部1807 [MAP]
- 電話番号
- 086-698-4526
- HP
- http://www.teori.co.jp/
ハレマチ特区365
『イオンモール岡山』の5階にある、晴れの国おかやまに息づく、ものづくりのスピリットを体感・体験できる空間。「365日デイリーでつかう、愛しいもの」をテーマに、岡山県内の作家や職人、企業による雑貨、ウェア、ストックフード&器など、1000種類以上のアイテムをラインナップ。作家によるワークショップをほぼ毎日行なうスペースも常設。
Information
ハレマチ特区365
- 住所
- 岡山市北区下石井1-2-1 イオンモール岡山5階
- 電話番号
- 086-206-7204
- 営業時間
- 10:00~21:00
- 休み
- なし
- 駐車場
- 約2500台(共同)
- HP
- https://hare365.com/