岡山発の魅力的なアイテムを集めた、イオンモール岡山5階の『ハレマチ特区365』。
ものづくりのへのこだわりストーリーを紹介します。

ものづくりSTORY｜Studio乃々　（スタジオのの）

　クールな素材感を持つシルバーアクセサリー。しかし、仕上げの工夫や色石と組み合わせることで温かみのある表情を出し、秋冬のコーディネイトにも合うものにしていく。そんな作品を『ハレマチ特区365』に届けてくれているのが『Studio乃々』の矢吹公乃さん（41歳）だ。

　岡山大学の教育学部特別教科教員養成課程でデザインを学んだのちいったん就職したものの、近くで開いていたシルバークレイ・アクセサリーの教室に参加しその魅力にはまった。もともとものづくりが好きで、ジュエリー作りにも興味があったそう。また、銀粘土から思うままに形作ることができ、造形から焼成、仕上げまでひとりで取り組めることができる点も自分の性に合った。ものづくり心に火が付き、本格的に技術を習得。2007年より作家活動をスタートすることとなった。

　矢吹さんが制作するシルバーアクセサリーは、柔らかい状態の銀粘土からパーツをかたどることから始まる。一センチにも満たない粘土のパーツに湾曲を付けたり掘りこみを入れたりしていくのだが、芸術系の学科を卒業しただけあり、その美的センス、繊細さ、造形技術の高さは目を見張る。しかもパーツは型押しではなく、ひとつひとつ自分の目測で作る一点もの。それぞれ微妙にニュアンスの違うパーツを絶妙に組み合わせ、彼女の作品の魅力のひとつである自然の揺らぎを感じられるモチーフができあがる。それを約800度の電気炉で純度99.9パーセントの銀に焼成し、磨きをかけて完成させていく。

　そうして作った作品を「普段の生活の中に、ちょっとした贅沢感、上質感をプラスするために使ってもらえれば」と矢吹さん。秋冬に向けては、漆を使ったり、燻しを効かせたりと新たな表現に挑戦した作品も登場。その作品たちは、ぜひ店頭で確認してみてほしい。

この秋冬、おすすめしたいファッション・アイテムを、さらにもうひとつ。

someorikobo　三浦奈巳
玉野市の工房で自らの手で染めた糸を織りあげた作品を手がける三浦奈巳さん。

ハレマチ特区365

『イオンモール岡山』の5階にある、晴れの国おかやまに息づく、ものづくりのスピリットを体感・体験できる空間。「365日デイリーでつかう、愛しいもの」をテーマに、岡山県内の作家や職人、企業による雑貨、ウェア、ストックフード＆器など、1000種類以上のアイテムをラインナップ。作家によるワークショップをほぼ毎日行なうスペースも常設。

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