2022年10月で50周年を迎えた中華料理店。そもそもの始まりは、神戸で中華料理店をしていた店主・古川一十三さんが25歳の時、当時の川崎製鉄株式会社の社員から「倉敷で店をやらないか」と誘われたこと。山陽新幹線の新大阪－岡山間が開通した年だった。創業からしばらくは「川鉄のシフトが3交代で、朝、昼、夜と仕事終わりに寄ってくださるから、休む暇はなかった」と一十三さん。特製の香味油で作るひと皿、丁寧にあくを取って煮込むスープ、店のメニューはすべてが食べる人を思い、誠実に作られている。おすすめは、ぱらぱらと理想的な食感の「焼きめし」600円や、鶏ガラと豚骨、野菜を煮込んで作る澄んだスープに細麺の「ラーメン」500円など、油っぽさのない、すっきりとしたあと味がどれも印象的だ。

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