「岡山ラーメン★エクスプローラーズ」が大復活。
ラーメンが大好きな大盛りアニキとバリカタ姐さんがコンビを結成。毎月気になるテーマを掲げ、無理やり独断で3選します! そして再び岡山のラーメン界に参戦!←ダジャレ
アニキがチョイスし、姐さんがお店に突撃取材! 選びますとも、行きますとも、聴きますとも!
店主やスタッフが普段は話さないようなことをインタビューで引き出して、岡山のラーメンのさらなる魅力に迫ります!
《連載第27回》今回のテーマは「朝ラーメンが楽しめる店」
みなさんごきげんよう。大盛アニキです。
今回のテーマは「朝ラーメン」。略して「朝ラー」です。
岡山にも早朝からラーメンを食べることができるお店が登場しはじめてしばらく経ちました。
正直、いつ「朝ラー」を取り上げるかは迷ったのですが…このタイミングでご紹介しようと思った理由としては下記の通りです。
- 朝ラー文化が岡山にもなじんできた
- 朝ラー営業を新たに始める店が出てきて定着した
- 朝ラーメニューを提供する全国展開のお店が現れた
と、いい条件が3つもそろったんですよ!
①については、「朝ラーメン」を実施しているお店が着実に増えて、新店も最近オープンしていますね。②は一時期夜の営業ができなくなったお店が朝ラーをはじめ、好評のためそのまま継続&定着したりもしています。③は24時間営業のお店がその特性を生かしたメニュー提供が好評…。とかいうことなんですね。
さらにライフスタイルの変化や、健康志向もブーストとなりました。朝からつるッと食べられる、あっさりした味わいが人気を集めているのも理解できるような気がします。
ってなことから、今回の3選は上記の①~③を踏まえ、タイプの違うお店をチョイスしてみました。でも、スタイルこそ違えど、意外な共通点もありそうなんです。
ということで姐さん、朝も早よから今回も行ってらっしゃい!
はーい! 現場のバリカタ姐さんです。
かつては、あんまり朝向きじゃないグルメの代表的な扱いだったラーメンですが、好きなものはいつ食べても美味しいことに変わりなし! ライフスタイルの変化に伴い、朝ラーメンのスタイルも進化しているようです。
そして、今回の3選に共通するのは、朝のために作られた専用メニューがあること。普段の味とは異なる、朝ならではの隠れた名作が登場の予感です。
朝の舌と胃袋に優しくヒットする一杯を求めて、早速「朝ラー活」に参ります!
煮干専門 六三ラーメン
田んぼに囲まれた香川発「はまんど」系の名店。あっさり風味が朝ごはんに最適!
まず向かったのは、岡山市南区の人気ラーメン店『煮干専門 六三ラーメン』。
周りは見渡す限りの田園地帯。「こんな長閑な場所にラーメン屋があるの?」と思いながらクルマを走らせていると、突如「朝ラーメン」と手書きで書かれた看板を発見しました!
若干「ポツンと」感のあるロケーションですが、すぐ側には『岡山市サウスヴィレッジ』があり、トンガリ屋根の白い巨塔が目の前に。ここをランドマークにして行けば、迷わずたどり着けそうです。
こちらは「元祖讃岐ラーメン」といわれる香川県発祥のラーメン店、『浜堂(はまんど)』の系列店として2019年4月にオープンしました。
「はまんど系」といえば、ラーメン通の間ではすっかりおなじみ。香川県三豊市の人気店『はまんど』は、「元祖うどん王」の称号を持つ「盛の大将」のお店としても知られていますね。
その特徴は、いりこだしを主体に旨みを効かせた、あっさりしょうゆ風味のスープ。そこにのど越しのよい平打ち麺や中細麺を絡ませ、うどんを彷彿とさせる和風の味に仕上げています。
その味わいはうどん王国の新ご当地ラーメンとして、グイグイと勢力を拡大中。系列店ごとに独自の進化を遂げ、早朝営業のスタイルで朝ラー文化も盛り上げる存在です。
『六三ラーメン』の営業は朝6時から午後3時まで。店名そのままで覚えやすい!
「分かりやすい、と喜ばれます(笑)。このエリアが通勤路の人はもちろん、南区在住のご近所さんもよく食べに来られますよ」。
教えてくれたのはオーナーの大家さん。
「朝のピークを過ぎた9時台は、朝の家事を済ませた主婦や、遅めの出勤組が増える時間帯。休日はお出かけ前に来られる家族連れが多いですね」。
なるほど、朝の客層も幅広いのですね! 店内はゆとりがあって、誰もが落ち着いて食事ができる空間です。
煮干し100%スープに喉ごしのよい中華麺。フワッフワな食感のお揚げに感動!
こちらが6時から10時まで限定の「朝ラーメン」580円。目の覚めるような黄金色のスープは、伊吹島産のイリコだしのみを使用。煮干しを丁寧に下処理することで、繊細かつ力強い旨みを引き出しています。国産小麦の細麺は、ツルっとしていてのど越し抜群です。
具材はネギ、玉子、油揚げ。ラーメンには珍しい取り合わせですね。
「朝向きの優しいスープの味に合うトッピングにしました。油揚げは『松山揚げ』といって、うどんに入れる天かすのようにほどよいコクが出るんです」。
愛媛県の特産品「松山揚げ」は、スープをたっぷり吸いこんだフワフワ、トロっとした食感が何とも美味。
噛むほどに、スープと揚げ特有の油がジュワ~っと広がり、旨みが何度でも押し寄せてくる感じ。
このスープだからこその松山揚げ、よい仕事してますね~!
胃に染みわたるスープが食欲に拍車をかけ、思わずサイドメニューを追加注文。
「卵ごはん」180円は、店の近所にある「丸山養鶏場」から仕入れた新鮮な卵を乗せて、しょうゆをかけるシンプルなTKGです。プルプルの黄身は味が濃く、これまた朝ごはんに間違いない逸品!
10時以降は煮干しだしに鶏や豚の精湯を加えた「煮干中華そば」、平打ちの太麺を使用した「ざるめん」や「肉汁かけめん」、「カレーめん」などの昼ラーメンにチェンジ。朝とは違ったラインナップが楽しめます。
讃岐ラーメンを継承する田園地帯の名店、素通りできない美味しさでした!
三方らーめん おお田
鶏だしを極めた店主が紡ぐ、上品な旨み。創意工夫を込めた、名店の朝ラーメン。
岡山市街地のラーメン激戦区としてその名が知られる、通称「ラーメンストリート」。このエリアで10年以上もファンに親しまれているのが、『三方らーめん おお田』です。
店主の太田さんは、和食、洋食、寿司、イタリアンなど多くの料理経験を積み、以前のお店では、鶏ガラをベースにしたあっさり風味の「とりそば」で熱烈なファンを獲得しました。
今のお店を開いてからは、豚骨を加えて改良を重ねて、常に完成度の高い一杯を作り上げています。
少しずつ味や具材のニュアンスを変えながらも、上品な味わいに落とし込んでいるのが『おお田』らしさ。「誰もが安心して食べられるラーメン」がモットーです。
「いろいろな料理経験を積んできましたが、ラーメン屋が一番長いんです。素材や味を追い求めるほどに、思い通りにならない奥深さを感じます」。
ラーメンは日々の創意工夫が必要だと太田さん。
「データだけに頼らず、日々の感覚も大切に。細かな味の調整をする中で、新しいメニューを試してみることもありますね」。
物腰の柔らかさで、ラーメンへの熱い想いをオブラートに包んだ太田さん。その真摯な姿勢と人柄のよさも愛される理由のひとつでしょう。
そして、『おお田』の新しい味を堪能できるのが2020年12月に登場した「朝ラーメン」。これまた上品で、和風味あふれるラーメンなのです!
鶏だし+ショウガで朝から温まる! 和食のルーツを感じる名物「サバ寿司」も美味!
今回注文したのは特製「朝らーめん・塩」500円。朝食価格なのに、この具材の豪華さは一体? 思わず「いいんですか?」と聞いてしまったほど「お値段以上」な満足感。
チャーシューに玉子、ネギ、モヤシなどの野菜はラーメンの定番ですよね。そこにとろろ昆布や豆腐が加わります。ここに赤タマネギも投入され、品数豊富な朝ラーが完成。目にも楽しく、栄養バランスもよさそう!
「あっさりしたスープなので、具材もクセのないものを選びました。スープは塩としょうゆの2種類から選べます」。
スープのだしは厳選した鶏ガラや魚介。徹底した温度管理によって、濁りのない澄んだコクと旨みを引き出し、塩やしょうゆのタレにも魚介の風味を利かせます。
「味の決め手は、スープの仕上げに入れるショウガ。体が温まりますよ」。
ショウガの風味がほんのりと舌に響いて、和食感のある具材ともマッチ。麺もスープの味を邪魔せず、最後まで食感が残りますね。
「無かんすい麺にこだわり、少し太い麺を選んでいます。昼のラーメンは麺もスープも変わるので、その違いも楽しんでみてください」。
朝ラーメンは、おむすびや玉子かけご飯セット(+250)と、白飯セット(+180円)も注文できます。
バリカタ姐さんのおすすめは、和食料理人のルーツを感じる見目麗しい一品、「サバ寿司」2個180円。
これまた昔からの名物メニューです。
「上には酢でしめたサバと昆布、シャリの中にはカンピョウを入れています」。
シャリは口当たりがよくさっぱりした味で、カンピョウが絶妙なアクセントになっています。こちらは朝・昼ともに注文OK。
1個から頼めますが、1個じゃきっと物足りない美味しさです。
新作の「サーモン寿司」も、お客さんの反応を見ながら定番メニューに入れていく予定で、ほかのラーメン店にはない味が楽しめそうですね。
ジャンルレスな料理センスと技で魅了する、太田さん渾身の朝ラーメン。「スープを最後まで飲み干してくれるお客さんが多い」というのもうなずける一杯です。
ラーメン山岡家 岡山奥田店
人気チェーンが岡山初進出! 関東の朝ラー文化を知る店は、味もコスパもスゴイ!
2021年7月にオープンしたばかりの『ラーメン山岡家』は、全国に160店舗以上を構える人気のラーメンチェーンです。
豚骨ベースのスープは、こってりしつつもスッと飲み干せるのど越しのよさがウリ。
「ガツンと来て、クセになる」をキャッチフレーズに掲げ、最初のインパクトから後口の余韻まで、豚骨の旨みを堪能できます。
『山岡家』は店舗ごとに仕込みや調理を行い、手作りの味を提供しています。レギュラーはしょうゆ、みそ、塩、辛みそのタレにトッピングをアレンジした全29種類。
シーズンごとの期間限定ラーメンや単品メニューもあり、メニューのバリエーションはかなり豊富です。
24時間営業なので、朝ラーにはうってつけのお店ですね。
入店後は入口のタッチパネルでメニューを選び、食券を購入するシステム。ジャンルごとに分かれたメニュー画面の中に、「朝ラーメン」のボタンを発見しました。
そこに書かれていた値段は、何と1杯490円!
朝ラーメンは通常のラーメンと比べてお財布に優しい値段設定が魅力ですが、まさかの400円台とは驚きました。
『山岡家』はコスパの高さも支持されていて、昼のサービスセットは味やメニューがいろいろ選べてボリューム満点。値段も1000円以下が中心と、朝ラーメン以外もお得なのですよ。
「ありがたいことにリピーターのお客さんが増えてきました。岡山の方にも『山岡家』の朝ラーメンを知ってほしいです」(朝倉店長)。
『山岡家』は関東、東北、北海道エリアを中心に数多くの店舗を展開しています。
店長の朝倉さんによると、関東では朝ラーメンが定着しているそう。東日本エリアの『山岡家』でも、朝ラー目当ての来客数が昼の集客に匹敵する店舗もあるそうですよ! 朝にラーメンを食べるのは当たり前の感覚なんですね。
塩豚骨スープ&ねり梅でキレのある味わいに。替え玉やミニ丼でガッツリ飯もOK!
こちらが朝5時から11時まで提供している「朝ラーメン」490円。具材はノリと、その下に隠れたチャーシュー、ネギ、そしてねり梅です。
豚骨と水だけでじっくり3日間かけて煮込んだスープは、塩ダレを加えてすっきりとした後口に。
メニューの中でもあっさり度は高めながらコクと旨みは十分に感じられ、『山岡家』特有の力強い豚骨スープに満足できる一杯です。
「麺は風味豊かな細麺を使い、朝食のボリューム感に合わせています。ねり梅を少しずつ混ぜながら味わってください」。
ねり梅のまろやかな酸味がアクセント。豚肩ロースのチャーシューはほどよい歯ごたえのある食感で、味がギュッと染みてスープともよくなじみます。
『山岡家』は麺の硬さ、脂の量、スープの濃さを好みで選べるシステム。さらに、朝ラーメンならではのサービスも。
「朝ラーメンは、半玉50円、1玉100円で替え玉が追加注文していただけます」。
朝からワンパクに食べたい人にはうれしいですね!
胃袋に余裕があれば、24時間いつでも注文できる単品メニューをお供にするのもヨシ。
こちらは、『山岡家』の丼シリーズ4兄弟の中から、「ネギマヨチャーシュー丼」をチョイスしました。マヨネーズのコクがさっぱりした塩豚骨とマッチします。
このほか、玉子かけ丼やチャーハン、餃子など、朝から食べたくなる定番メニューがたくさんあります。バターやコーン、紅ショウガなどのトッピングを合わせれば、好みの朝ラーメンを作れます。
朝ラーをモーニングルーティーンにしても飽きなさそうですね。
「LINEの公式アカウントを登録いただくと、『餃子一皿クーポン』を進呈します。岡山店は登録者数も順調に伸びていてうれしいです」。
着々とファンを増やしつつある『山岡家』ならではの朝ラー、ぜひ味わってみてください。
まとめ
「早起きは三文の徳」といいますが、三文どころじゃない満足感のあるラーメンがそろいました。値段が朝ごはん価格でリーズナブルなのもポイント。1日を乗り切るための「元気の素」にしてみてはいかがですか?
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※掲載の情報は、掲載開始(取材・原稿作成)時点のものです。状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、利用前には必ずご確認ください
※新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、国・県・各市町村から各種要請などがなされる場合がございます。必ず事前にご確認ください
※お出かけの際は、ソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用、手洗いや消毒など、新型コロナウイルス感染予防の対策への協力をお願いします