「岡山ラーメン★エクスプローラーズ」が大復活。
ラーメンが大好きな大盛りアニキとバリカタ姐さんがコンビを結成。毎月気になるテーマを掲げ、無理やり独断で3選します! そして再び岡山のラーメン界に参戦!←ダジャレ
アニキがチョイスし、姐さんがお店に突撃取材! 選びますとも、行きますとも、聴きますとも!
店主やスタッフが普段は話さないようなことをインタビューで引き出して、岡山のラーメンのさらなる魅力に迫ります!
《連載第24回》今回のテーマは「青江周辺エリアのラーメン店」
みなさんお元気ですか? 大盛アニキです。
今回は岡山市の青江周辺エリアのお店です。「青江エリア」ではなく「青江周辺エリア」なんです。
実はこの3選、行政エリア的には「青江」「神田町」「泉田」なのですね。さらには泉田は南区で。
どちらかというと「30号線沿いでなおかつ青江周辺」の方が正解なのですが、長くなっちゃうので分かりやすく「青江周辺」とした次第です。伝わりますかね。
ワタクシにとって青江エリアは、岡山市中心部への入り口のような存在でした。クルマでバイパスを走り(県南の港町出身なもので)、岡山駅方面に向かうために降りるのが、青江のコトが多かったんですよ。
もちろん、通り道としてだけではなく、かつての『ジャスコ』で買い出ししたり、お見舞いで『日赤病院(岡山赤十字病院のこと)』に行ったついでに立ち寄ったりとか…。
なので昔からこのエリアには愛着があって、いろんなラーメン店にお邪魔をした覚えがあります。なかでも今回は、タイプの違うお店をチョイスしてみました。
今ではこの近辺にはお店もかなり増えました。この地域にお住まいの方でなければ、クルマで立ち寄ることが多いですかね。ラーメンを食べること自体を目的にして、わざわざ足を運ぶのもありですね!
それでは姐さん、今回も張り切っていってらっしゃい!
はーい! 現場のバリカタ姐さんです。
大盛りアニキの言う通り、今回はご紹介する3軒とも国道30号線沿いにあるお店なんです。青江エリアは、さまざまなタイプのラーメンが味わえることで知られた地域ではないでしょうか?
各店の魅力を改めておさらいしつつ、ファンも意外と知らないツウな情報も探ってみたいと思います。それでは、早速行ってきま~す!
らーめん亭
40年超の歴史あり! 素朴な店構えとご夫婦の温かさが心に染みる。
まずは、国道30号線「青江南交差点」の角にある『らーめん亭』。こぢんまりとした和風の店構えが特徴です。入口前には2台ほどの駐車スペースがありました。
「手前の建物を挟んだ奥側にも駐車場があるので、初めて来られるお客さんはそちらに停めていただけると出入りしやすいですよ」。
そう教えてくれたのは、ご主人の畑信雄さん。交通量の多いエリアの角地ですが、一度停める場所を知ってしまえばスムーズに訪問できますね!
『らーめん亭』は『岡山大学病院』の近くで創業し、10年ほどお店を営んだ後に今の場所に移転したそうです。40年以上の長きにわたり、奥様の徳子さんと二人三脚でお店を切り盛りしています。
店内は昭和の風情たっぷりの飾らない雰囲気。この懐かしい店内風景にハートを鷲掴みにされたバリカタ姐さん。初めて来たのに、なぜか我が家のような安堵感を覚えました。
ちょうどやってきたお客さんはこなれた様子で席に着き、「いつものヤツね」の合図で、それぞれの大定番を注文。それに応えるご夫婦も、息の合ったオペレーションでサッとお目当ての一杯を提供。
つかず離れずの温かい接客に、ご夫婦の穏やかな人柄を感じます。他愛ない会話の端々に仲のよさが表れていて、まだラーメン食べてないのにホッと心が温まりましたよ! 長年通い続ける常連さんが多いというのも頷けますね。
座敷の壁に書かれたサインは、歌手・俳優の沢田研二さんのもの。あのジュリーも常連だったとは!
「律儀な方で、5、6回ほどお店に来てくれたんですよ」。(信雄さん)
実はご主人、ラーメン屋になる前はジュリーの付き人をしていたそうです。そして奥さんは、ステージ衣装を何点か制作したこともあるとか。これまた意外な経歴をお持ちですね。
ちなみにジュリーの大定番は「中華そば」700円の「ネギ多め」だそうです。ちなみに、ネギとモヤシは多めにしても値段はそのまま。太っ腹ですねえ。
あっさりスープだからこそ合う具材。「わかめラーメン」とコク旨おでんに舌鼓
今回は奥様のおすすめ「わかめそば」750円を注文しました。
豚骨と鶏ガラの深い旨みを出しつつ、あっさりめに仕上げたスープが特徴。昔ながらの岡山のラーメンといった、飽きのこない美味しさです。
「『わかめそば』や『山菜そば』は根強い人気があります。ラーメンの具材としては珍しいかもしれませんが、このスープだからこそ合うと思って取り入れました」。(徳子さん)
チャーシューも程よい柔らかさで、しっかり煮込んだ肉の旨みが噛むほどに広がります。ワカメの風味が絶妙なアクセントになり、麺もスープがからむ茹で加減。シンプルながら滋味深い味わいです。
季節を問わず、常時やっているというセルフサービスの「おでん」は、厚揚げやダイコン、玉子、こんにゃくなど数種の具材が各100円。
バリカタ姐さんは3種類を選びましたが、今回の優勝はトロットロに煮込まれたロールキャベツ! どれも優しい味付けで、ラーメンと相性バツグンです。
ほかのサイドメニューは塩むすびの「おにぎり」150円に「ご飯」100円の2つ。シンプルながら、しみじみと旨い逸品です。
街中の喧噪を感じさせない空間で、ホッと心に染みる一杯を提供してくれる『らーめん亭』。一度入れば、その魅力にひかれること間違いなしです!
徳島ラーメン麺王 岡山青江店
岡山で「徳島ラーメン」を浸透させた専門店。本場の味を気軽に楽しめる。
徳島ラーメンを提供する『麺王』は、四国エリアを中心に店舗を広げる人気のチェーン店です。
岡山県内には3店舗を展開し(2021年10月7日現在)、こちらの『麺王 岡山青江店』は県内第1号店として2009年にオープンしました。国道30号線沿い、『岡山赤十字病院』の少し北側にありますよ。
看板にはドドーンと目立つ「徳島ラーメン」の力強い文字。飲食店が群雄割拠するこのエリアで、なかなか目を引く店構えです。駐車場が広く、反対側の道路からも出入りできる立ち寄りやすさがポイントです。
奥行のある店内にはカウンターとテーブル席があり、ひとりでも気軽に食事できる雰囲気です。場所柄、ファミリー層や仕事の合間に訪れるお客さんが多いそうですよ。
徳島ラーメンと言えば、甘辛い醬油ダレに豚骨スープを合わせたコクのあるスープが特徴。『麺王』は、王道の味を追求する徳島ラーメン専門店として人気を集めています。
『麺王』で豚骨ラーメンの味を知って以来、豚骨ベースの甘辛いスープにハマる人も多いとか。岡山県民の舌に結構合うのかもしれませんね。
すき焼き風・甘辛スープに生卵。調味料やトッピング、4種の麺で好みにアレンジ!
メニューは1種類の味をベースに、トッピングやアレンジ次第でさまざまなバリエーションを楽しめます。バリカタ姐さんはスタンダードな「徳島ラーメン」690円を注文。
徳島ラーメンは白系・黄系・茶系と3種のスープに分かれますが、こちらは茶色い豚骨スープに甘辛く煮た豚バラ入りのラーメンです。そこに徳島ラーメンの必須アイテム、生卵をトッピング。混ぜながら味変させると美味しさも倍増!
一部で「すき焼き風」とも言われるスープは、醤油ダレの甘辛い味付けでご飯が進む味わい。濃厚なのに決してクドさを感じないのは、豚骨ダシのマイルドな旨みが効いているから。生卵との相性もピッタリです。
「生卵は無料なので、ぜひトッピングに加えてほしいです!」(青木さん)
『麺王』では「ライス」150円のおかわりが自由。ラーメンと一緒にライスを食べたら、おかわり&生卵の追加で「玉子かけご飯」を楽しむのもおすすめ。かなりお得感がありますね。
「替え玉」100円は、普通の「中華麺」、ピリ辛の「赤辛麺」、「ブラックペッパー麺」の3種類と、期間限定の麺を用意。替え玉でも味変ができちゃいますよ。
テーブルにはすりごま、ガーリックパウダー、ラー油、辛味などの調味料がズラリと並び、さらなる味のカスタマイズを楽しめるのが『麺王』のすごいところ。
トッピングや調味料などで「ちょい足し」するだけで、自分好みのオリジナル麺にできるのが魅力です。
チャーハン丼と餃子の「麺王セット」550円を注文。こちらにも生卵を追加して、タレが絡んだチャーシューとご飯をしっかりかき混ぜながらいただきました。うーん、ご飯が進む!
なんと、セットメニューは15時までの平日限定で100円引きのタイムサービスを実施中だとか。
岡山の地で徳島ラーメン文化を広げた『麺王』は、味もさることながらアレンジもとことん楽しめる、サービス満点のお店でした!
支那そば餐休 泉田本店
岡山で愛されて36年の人気チェーン。「江崎総本店」と並ぶ直営店を訪問!
岡山のローカルチェーンとして36年の歴史を持つ『支那そば餐休』。
岡山市と倉敷市に7店舗の系列店を構えています(2021年10月7日現在)。青江周辺エリアにあるのは、各店の中で最も歴史の長い『泉田本店』で、場所は国道30号線沿いの「泉田交差点」からすぐ南側にあります。
店主の中井さんは、今はなき第1号店の『大雲寺店』で修業し、26年前のオープン時から『泉田本店』で腕を振るっています。
アルバイト時代から数えて31年目のキャリアを持つ大ベテランとして、岡山っ子が慣れ親しんだ『餐休』の味を守り続けているのです。
昔からよく見かける『餐休』ですが、気になるのは屋号に「本店」と付いた店が2店もあること。ちなみに、岡山市中区江崎にあるのは『江崎総本店』。中井さん、この違いってなんですか?
「最初は社長も泉田の店にいたので、ここを『本店』にしようと決めました。その後に社長が江崎のお店に移ったので、『本店』が2つあるのも紛らわしいという話になりまして。それじゃあ、社長の居る方を『総本店』にしようと」。(中井さん)
『泉田本店』は、直営店としてセントラルキッチン的な役割も担っているのだとか。一部の店を除いて、チャーシューやメンマ、醤油ダレなどの材料はこちらで仕込んで各店に送っているのだそうです。
「店舗ごとに味がブレないようにするのが目的ですが、割りのスープだけは各店に任せてます」。(中井さん)
同じラーメンでも、やっぱり作り手の性格や好みによって違いが出るものなんでしょうね。
「時代とともに材料も新しくなっていますし、私自身の作る味も30年変化し続けています。店ごとの持つ味を個性にして、みなさんに喜ばれる『餐休』の美味しさを追求していきたいですね」。(中井さん)
濃厚な旨みとゴマの香ばしさがクセになる。チャーシューおむすびで満足度120%!
『餐休』の二大看板といえば、醤油スープの「支那そば」とごま味の「名物そば」。究極の二者択一、どっちにしようか迷っている時間も幸せなんですよね~。
バリカタ姐さんが普段オーダーするのは、「名物そば」がほぼ9割。今回もやっぱり「名物そば」850円を選びました。
鶏ガラやモミジ(鶏の足)で旨みとコクを引き出し、植物性の脂をメインに仕上げることで、こってりとした脂っぽさを押さえているのだそう。
コンブやカツオなどの魚介系のダシを加えて、スープの味が浅くならないようにしっかり煮込むのもポイントなんだとか。
「『名物そば』の美味しさの決め手は、ゴマの香ばしさと香りのよさ。その2つを引きたてる製法が大事なんです」。(中井さん)
ゴマの風味を感じながら、麺と絡めてズズッと一気にすすります。濃厚なのに最後まで飲み干せるまろやかさもGOOD。旨みの凝縮感がたっぷり詰まった、パワーがもらえる一杯です。
中井さんイチ押しのサイドメニューは、バリカタ姐さんお初の「チャーシューおむすび」170円。
チャーシューを細かくほぐしたものをまぜ込み、ご飯全体に旨みが絡んだラーメン屋さんならではの一品です。ラーメンに添えれば120%の満足度! もう1個テイクアウトしたくなりますね。
「本音を言えば、もう少しメニューを増やしたいんですが、あれこれ手を出して中途半端になってしまうのはよくないと思っています。提供するすべてのメニューが、定番となるのが理想ですから」。(中井さん)
『餐休』ならではの良質な味を大切にする姿勢に、3世代のお客さんに愛されてきた名店の精神を感じました!
まとめ
いかがでしたか? 今回は青江周辺エリアにある、庶民的魅力のあるお店と、人気のチェーン店を紹介してみました。
賑やかな街の中で元気をくれる実力派のラーメン店、まだまだ掘り下げてみたいと思います。
第2弾もぜひご期待ください!(あるのかな?)
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