3世代にわたって愛されてきた食堂や喫茶店、昔から変わらぬ甘味がある和菓子屋さん…。
今回は、読者や県民の皆さんから寄せられた「これからも残ってほしい!」という声をもとに、編集部が県内の名店へお邪魔してきました。
どの店もおいしいメニューとすてきな店主がおられます。そして、「ずっと残ってほしい!」と応援したくなる理由がどの店にもありました。知れば知るほど愛おしくなる、名店へ いざ。
今回は、3時のおやつに、下校途中に、大切な人へのお土産に…。老若男女に愛される老舗のお菓子を集めました。
\ 創業 1960年頃 /
味よし 横綱まんじゅう|津山市
店の名前に歴史と思いが詰まった、大判焼きの名店。
創業当時から変わらぬ製法・味のあんは、あっさりとして豆のうま味を感じる黒あんと、ごろっとした手亡豆の食感を感じる甘みのある白あんの2種類。このあんは「横綱」の名前の由来にも絡んでいて、黒あんと白あんの組み合わせが白星・黒星の星取りに似ていることから名付けられたのだとか。ふんわりした柔らかい生地に包まれたボリューム満点の大判焼きは、津山市民にとって日常の中のおやつであり手土産に喜ばれる一品だ。また、店名の頭にある『味よし』という名は、創業時に料理店を営んでいたことの名残り。店名に歴史と思いが詰まった店なのだ。
味よし 横綱まんじゅう(黒あん、白あん)
各100円 ※売切れ次第終了
Information
味よし 横綱まんじゅう
- 住所
- 津山市京町59
- 電話番号
- 0868-22-0445
- 営業時間
- 9:00~15:00頃 ※売切れ次第終了
- 休み
- なし
- 駐車場
- なし
\ 創業 1951年 /
キューキンドー|倉敷市
昔も今も変わらない、笑顔を運ぶ幸せのケーキ。
住宅地の路地裏に建つ製菓店。『森岡製菓』として連島に店を構え、郷土の詩人・薄田泣菫(すすきだきゅうきん)にちなみ1954年に『泣菫堂』、1979年には『キューキンドー』と名を改めた。もなかや生菓子といった和菓子のほか、ショーケースには銀紙に包まれた昔懐かしいショートケーキも。バタークリームを使った「モンブラン」、シュー生地にクリームを包んだ「パフ」など常時15種類が並ぶ中で、根強い人気を誇るのがチーズケーキだ。ほのかに香るチーズとふんわり食感は、ひと口食べると思わず笑顔に。そのほっとする味を求め、今日もファンが足を運ぶ。
チーズケーキ
259円
Information
キューキンドー
- 住所
- 倉敷市連島中央5-13-36
- 電話番号
- 086-444-8432
- 営業時間
- 8:00~18:00
- 休み
- 火曜
- 駐車場
- 5台
\ 創業 1935年 /
松田屋|岡山市
つきたての餅と自家製あんがおいしさの秘密。
岡山市の蓮昌寺の境内で和菓子を売っていたのが始まりで、1952年に現在の場所に移転。二代目の松田基さんと、「祖父の代で終わらせたくない」と三代目の孫・中嶋駿さんがのれんを守る。ふっくらとした小豆が自慢の「赤飯」、上品な甘さとほどける食感の「おはぎ」、不動の人気を誇る「豆大福」、見目麗しい生菓子など、バリエーション豊かな和菓子の数々を、二人三脚でひとつひとつ手作りする。年中行事や祭事には「この店のこの味じゃないと」と根強いファンも多く、「その声が力になる」と基さん。和菓子屋さんが手がけるプリンやコーヒーゼリーの洋菓子も見逃せない。
おはぎ(きなこ、こし餡)
各130円
Information
松田屋
- 住所
- 岡山市南区三浜町1-10-3
- 電話番号
- 086-262-0297
- 営業時間
- 8:00~18:00
- 休み
- 木・日曜
- 駐車場
- 2台
- HP
- http://www.matsudaya-wagashi.com/
\ 創業 1951年頃 /
風美堂|倉敷市
二代目が継承する、素朴でやさしい初代の味。
二代目の太宰周輝さんが切り盛りする和菓子店。初代にあたる祖父・敏明さんの味を絶やすまいと和菓子の道に進み、継いで8年目を迎えた。国産の上質な餅粉で作る皮、水あめと砂糖を加え銅釜でことこと炊くこしあんなど、素材選びも作り方も大切に守り抜く。不動の人気を誇る「豆大福」、ほろりとした食感が魅力の「黄身しぐれ」など、店頭に並ぶのは約10種類の和菓子。12月から6月には「苺大福」も登場し、それを待ちわびるファンも多いという。「おじいちゃんの味と変わっとらんね」の声を励みに、今日も工房で和菓子と向き合う。
豆大福
1個130円
「あえて品数も増やさず、手も加えない。先代からの味をそのまま引き継ぐ」ことを大切に、和菓子を作る周輝さん。妻の里香さんと一緒になって店を守る
Information
風美堂
- 住所
- 倉敷市児島柳田町895-1
- 電話番号
- 086-473-4709
- 営業時間
- 8:00~18:00
- 休み
- 木曜、第4水曜(祝日の場合は営業)
- 駐車場
- 1台
\ 創業 1890年頃 /
老松園|総社市
香ばしさと甘さが広がる焼きまんじゅう。
総社商店街通りに建つ和菓子の老舗。味わい深い木製のショーケース、量り売りをしていたころのレトロな缶など、店のあちこちから歴史が漂う。もとは倉敷市真備で創業し、明治26年に総社に店を構えたが、「昔の洪水で創業時の記録が流されてねぇ。少なくても130年以上は経っとると思うよ」と話す四代目の奥様・井上裕子さん。五代目夫婦の利行さんと敬子さんと一緒になり、その伝統をつないでいる。天皇にも献上した由緒ある寒天菓子「瓊(たま)の柚」650円と、香ばしさと甘さが絶妙な焼きまんじゅう「満月」が2大名物。歴史が育んだ銘菓を堪能あれ。
満月
1個120円
Information
老松園
- 住所
- 総社市総社1-14-26
- 電話番号
- 0866-92-0411
- 営業時間
- 9:00~18:00
- 休み
- なし
- 駐車場
- 2台
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