秋が深まると、備中地域の各所で奉納される備中神楽。その登場人物である素戔嗚尊ら4人の神々の面をかたどったのが「備中神楽面最中」だ。
手がけるのは、備中神楽発祥の地である高梁市成羽町にある『三宅製菓本店』。初代・三宅金太郎さんが日露戦争から帰還し店を開いたのが明治38年(1905年)のこと。
その後2代目と3代目が中心となった頃、昭和31年(1956年)に備中神楽が県の重要無形民俗文化財に指定されたことを契機に、最中が生まれたのだとか。
成羽で生まれ育った5代目の祥晴さんにとって、この最中は特別な存在だ。
「備中神楽は、娯楽性が高いのですが、本来は神事。このお菓子を作り続けることで備中神楽を知っていただき、次の世代へつなげるための一助になれば」と故郷への思いを口にする。
伝統の味を守るため、添加物をいっさい使用せず、製法と配合も昔のまま。粒餡は、大粒の北海道産の大納言小豆と最高級の白双糖で炊き上げ、最中の皮には岡山県産の餅米を使用する。縦8cm、横7cmと、現代では珍しい大きさは「最中でお腹いっぱいに」という当時の作り手の思いから。
それを考えると、感慨深く感じられるのだ。
<消費税率の変更にともなう表記価格についてのご注意>
※掲載の情報は、掲載開始(取材・原稿作成)時点のものです。状況の変化、情報の変更などの場合がございますので、利用前には必ずご確認ください
※新型コロナウイルス感染拡大防止の対策として、国・県・各市町村から各種要請などがなされる場合がございます。必ず事前にご確認ください
※お出かけの際は、ソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用、手洗いや消毒など、新型コロナウイルス感染予防の対策への協力をお願いします
Information
三宅製菓本店
- 住所
- 高梁市成羽町下原577 MAP
- 電話番号
- 0866-42-3105
- HP
- https://www.miyakeseika.jp/